![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/119829324/rectangle_large_type_2_4b81f2ce93ffc6e80f5c85191994bdb4.png?width=1200)
電界怪異図鑑:【ヒップホップ地蔵】
![](https://assets.st-note.com/img/1698197958675-PrCs2I8vJ6.png?width=1200)
【ヒップホップ地蔵】
学名:Buddhistica hiphippica
怪異:石像科 動く石像属
恐怖レベル:☆
ヒップホップ地蔵は、かつては厳かな御神体として人々に親しまれていた大仏でした。彼は元々は町の中心部に鎮座しており、訪れる人々の心の平安や安寧を願っていたと言います。
大仏時代には、彼の周りには多くの献灯やお供えが絶えず、多くの人々が彼の前で手を合わせて祈りを捧げていたそうです。特に夏のお盆の時期には、舞踊や音楽で賑わい、それを見た仏像は微かに微笑んでいたと伝わっています。
このことから、この頃には既に魂が宿っていたのでしょう。
![](https://assets.st-note.com/img/1698200032314-M6ulfr2pWX.png?width=1200)
寺院の資料館にある再現模型
しかし、時代の流れと共に大仏は寺院に移され、人との交流が減っていきます。さらに時が進むと、若い世代が寺院を訪れることが少なくなり、彼の存在も少しずつ忘れ去られていきました。
それを悲しんでいた彼に、あるとき転機が訪れます。
建物の修繕に来ていた大工の若い弟子が、休憩中にヒップホップの動画を見始めたのです。
そして、それを横目にした途端、石造りの身体に電撃が駆け巡りました。独特のテンポとダンス、イカしたファッション、そしてラップの自由な歌詞。そのすべてに魂が共鳴し、遂に動かずにはいられなくなったそうです。(本人談)
そうして、仏像は現代の流行や文化に合わせて、自らをヒップホップ風に変えることを決意。スタイルを見直し、歌やダンスを覚え、「ヒップホップ地蔵」として再生を遂げたのです。
この変貌には驚きの声もあがりましたが、彼の新しいスタイルは若い世代を中心に大変な人気を集め、再び多くの人々が彼の元を訪れるようになりました。現代に生きる彼は、古来の伝統と現代の文化を繋ぐ架け橋として、多くの人々に愛され続けています。
彼のストリートな雰囲気と、その背後に隠された深い歴史と伝統、そして人々への深い愛情は、これからも訪れる人々を魅了し続けるでしょう。
![](https://assets.st-note.com/img/1698199674218-KQBhse6qoy.png?width=1200)
みんなでヒップホップを踊る
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?