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電界怪異図鑑:【操り児童】


【操り児童】

学名:Pupillus occultus
怪異:詳細分類議論中
恐怖レベル:★★★★★

操り児童は、一見すると普通の子供のように見えますが、彼らの背後には大きな手と糸によって操られる恐ろしい真実が隠されています。
この手や糸を目にすることができるのは、霊視の能力を持つ者だけ。そのため、多くの人々は操り児童をただの子供と勘違いしてしまいます。

操り児童は、直接人に危害を加えることはありませんが、だからといって安全な存在でもありません。
彼らは他の子供と一緒に遊ぶことを好む性質を持っていますが、その遊びは危険な行為が多く、率先して高所から飛び降りたり、水路で泳いだりすることがあります。このような行動を真似ることで、一緒に遊ぶ子供たちが事故に巻き込まれてしまうのです。

操り児童から子供を守るには、やはり大人がしっかりと見守ってあげることが大切です。
大人が操り児童の近くに現れると、彼らは瞬く間に姿を消してしまうという性質があります。このことから、子供のイマジナリーフレンドの何割かは、この操り児童であるとされています。

実際のイマジナリーフレンドと同様、子供が成長すれば操り児童も現れなくなりますが、やはり危険を呼び込む存在ですので、もっと効果的に追い払いたいと考える方も多いでしょう。
そういう場合は、子供と遊んでいるところにこっそりと近づき、気づいていない操り児童の頭をぽん、と触ってやるのが効果的です。そうすると体の糸が切れ、子供の部分は逃げ出してしまいます。

ただ、この方法は一点注意が必要です。糸を切って子供が逃げ出すと、操っていた巨大な手が降りてきて、指で地面や壁を這い回り、逃げた子供の部分を追いかけていきます。
この手が人に危害を加えることはありませんが、巨大な手が子供を追いかける光景は非常に恐ろしいです。心臓の弱い方はやめておきましょう。

手だけが降ってくるという…

このように、操り児童は子供部分と手の部分と分かれることがあり、どちらが本体なのか、あるいは同一個体なのかすらわかっていません。前述した消失性からまともな研究も進んでおらず、分類階級すらはっきりしないのが実情です。

ただ、ごく最近発見された欧州の古文献「Ludorum Arcanus」によって、大きな進展がもたらされています。
独自の言語で書かれたその文献によれば、ある人形師が本物と見分けがつかないほど精巧な「子供人形」を作り、次の日その人形が何者かに操られて逃げ出してしまった、と記されています。人形師がそれを追った記録もあり、逃げ出した後の性質は完全に現代の操り児童と一致しています。

しかし、なぜ巨大な手に操られているのかは、今でも解明されていません。この文献を基に更なる調査が行われており、その真実が明らかになることが期待されています。

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