terurunajimukyoku
少しの風が、肌を通り過ぎていく。 少しの風は、少しずつ冷たくなっていく。 空は、なにか考え事をしているようで。秋。紅葉。あたしは、落ち葉。 落ち葉赤色や黄色になるあたしたち。それは、冷たい冬の前に、わずかでも世界を暖かく色づかせたいから。風景の、暖炉。 その暖炉を感じるために、人々はあたしたちを観に、訪れてくれる。家族や友人と来てくれたり、一人で来てくれたり。 一人で来てくれる人は、必ずなにかをかかえている。ため息があたしたちにかかり、あたしたちは、自らの色で、その人を包み
てるる子が誕生してからというもの、てるるとてるる子は、とにかくずっと一緒にいる。 冬が過ぎ、春がきても一緒。 春が過ぎても一緒。 ふたりはいつも、ずっと一緒。 梅雨の季節が来ると、外に出られないふたりは家にじぃっと篭るようになった。 てるるはひたすらだらだら過ごしている。 そろそろしまわなければならないこたつの中でお昼寝をしたり、 こたつでは暑いなと思えば、縁側でころがったりする。 楽しそうでもあるし、そうでもなさそうでもある。 一方、てるる子は、梅雨に入
「きーらーぁー、きーーらーーあぁ、ひーかーるーぅっっ、 おーっそらーのぉーーおぉぅっ、ほーーーーーしーーーよぉーーーーーーーーおおぉおおぉ!!!っとぉ!!!!! 」 てるるは、確かに暇を持て余すのが得意だが、あまりにも暇なときは、持て余すのをやめて、歌を歌ったりする。 その歌声に、ある人はきっと、可愛らしいと言う感想を持つだろうし、ある人はたぶん、ときどきかすれる感じがもどかしいと思うだろうし、ある人は少なからず、癒されるはずだ。 そんなわけで、今日もて
太陽先生の暇つぶし対策のためにこの世に生を受けたてるるは、ハリガネと布であった頃から得意なことがある。それは、暇を持て余すことだ。 その人が得意とすることや特技は、ともすると、誰かのためになる必要があるもののように捉えられがちだし、少なくとも本人は楽しい気持ちや充実した気分になっているべきだという固定観念がある。 それを覆すのが、てるるの存在そのものだ。 てるるだって、暇だった。 ずっとずっと、暇だったんだ。 太陽先生の気まぐれからなんとなくてるてる坊主にさせられ
第二葉が、すべてのストーリーの中で一番小説化が難しいと思われる。。。
あと、てるるにも言えないことがひとつあって。。てるるな話って、第九葉くらいまであるんですけど、誕生秘話といえるのは、たぶん第一葉だけなんですよwあとは全部てるるとその仲間達の日常です。でも、ゆるくてわたしは大好き。ハマるとてるるワールドから抜け出せなくなると思います。
てるるなはなしって、ほんとはひらがなでこう書くんですよ。でも、小説化することになったから、てるるな話、になりました。漢字を使わない小説って無理過ぎるのでwあとこれ、魂はてるるで、文章化してるのは、アテンドの私、てんちゃんなので。
①プロローグ 彼はもう何十億年も前から、ただひたすら燃え続けていた。 彼には先輩もいないし、妻もいない。先祖はあるかもしれないが、天文学度が過ぎるので、考えるのはやめた方がいい。 彼にはしかし、憧れの存在がいるし、楽しみもあるので、そんなに孤独ではないから心配しないでほしい。 第一彼は、地球上の生命の源。彼が我々を心配することがあっても、我々が彼にそのような思いを抱くことなどおこがましくて出来っこない。 人は彼のことをこう呼んでいる。 ・・・・・・太陽先生。 ②てるる