メモで「思いつきの種」を捕まえる
伝言や備忘録、やらなければいけないことなど、仕事や家事・育児関係のメモを取る方は多いと思います。
一方で、普段から日常のことをメモしている方はさほど多くないのではないでしょうか。
しかしメモを取り、日常に漂う「思いつきの種」を捕まえておくと、より充実した暮らしにつながります。
だいたいは思考の手前=「思いつき」
人が日々思っていることや感じたことは、たいてい「思考」などという大それたものではありません。
タンポポの綿毛のように浮かび、すぐにどこかへ飛んでいってしまう「思いつき」です。
思い浮かんではすぐ消えていくその数は膨大で、取るに足らないことがほとんどです。
ですが、なかには重要なひらめきや、暮らしをより良くする「種」が混ざっている可能性があるのです。
心に引っかかった「思いつきの種」を捕まえる。
それが今回提案するメモのとり方です。
メモを取るとどのように暮らしが充実するのか
「メモなんか取って、何かいいことある?」と思われるかもしれません。
確かに、とりとめのないことをメモしておくだけでは、大して役には立ちません。
面倒くさい、時間がないとも思われるでしょう。
ですが、日常生活に何らかの不満がある、どこか満たされない部分を抱えている方こそ、「いいこと」を探すためにささいなことからメモしてみるのをおすすめします。
そもそも、暮らしが充実するとはどのような状態でしょうか。
例えば、笑顔で快適な環境で生活している。ささやかなことに喜びを感じられる。
定義は人によってさまざまですが、このような状態が理想のひとつです。
具体的には、以下のようなメリットがあります。
メモをとるだけで生活環境が一変するなどという、魔法みたいな話はありません。
今回提案する方法は、このように段階を踏んでいきます。
育てる、咲かせるとなると手間がかかりそうですが、実際にはほんのささいな行動の積み重ねです。
ここからは実際にメモの準備やとり方をご紹介します。
メモの準備
アナログ編
メモをとる道具は、紙とペンだけです。
ただし、紙はバラバラでなく、ひとつにまとめます。
メモだからといって、必ずしもメモ帳を使う必要はありません。
手帳やノートなど、いずれも「毎日愛用したい」と思えるものをおすすめします。
余っているノートを消費したい場合にもうってつけです。
本文のフォーマットも使いやすいもので構いません。
推奨は、方眼・ドット方眼、またはリーガル罫の入ったものです。
理由は「メモのとり方」で説明します。
いつでも書けるよう、メモ媒体とペンは必ずセットにしておきます。
かつ、過ごす時間が長い・取り出しやすい場所に置いておくことで習慣につながるはずです。
ダイニングテーブルの上、キッチン、枕元、バッグの中など……。
ちなみに筆者は2ヵ所に置いてあります。
寝る時にスマホを持ちこまないため、枕元の収納スペースにロディアのメモ帳とボールペンをしまっています。
寝る前まで考えごとをしていて何かを思いついた際、すぐに書けて便利です。
デジタル編
手書きよりもスマートフォンの方が楽だという方は、スマホの純正メモアプリや「Google Keep」にメモをとってみてください。
普段は手書き派の方も、外出時や取り込み中の場合はメモをとりづらいと思います。
その際はデジタルのメモを併用すると楽です。
紙媒体に転記する手間はかかりますが、見返すと残しておきたい項目はさほど多くないものです。
メモをとって種を捕まえ、蒔く
メモのとり方はいたって簡単です。
「メモの内容」に「見出し」をつけるだけです。
実際のメモを例に説明します。
最初に日付を書きます。
左に「気づいたこと」「気持ち」「アイデア」など、簡潔な見出しを書き、右に具体的な内容をメモしています。
見出しは自分が分かるものであれば何でも構いません。
慣れないうちは先にメモをとり、「簡単に言えば何の内容か」を見出しとして書きます。
見出しとメモ内容を区切るために、リーガル罫の入ったものを使う・自分で線を引くと分かりやすいです。
スマホのメモアプリであれば箇条書きにして、
というように連ねていくだけです。
画像例では全て手書きで書いていますが、必要な見出しが限られているのであれば別の方法でも構いません。
バレットジャーナルの「KEY」のようにアイコンや記号を用いたり、「コモンプレイス手帳術」の要領で丸シールで色分けしたりする手もあります。
ただし、形式に凝って続かなくなると本末転倒です。
自分が苦なくできる、もしくは取り組んでいて気分が上がる方法が適しているといえます。
このように、メモを書く(入力する)ことで思いつきの種を捕まえる。
そしてメモ媒体が種を蒔く土壌となります。
メモに+αして種を育てる
メモをとるだけでは、内容を活かすのは難しいです。
蒔いた種を育てるために、3つのキーワードを使って次の行動や新たな考え方に進みます。
キーワードは、「なぜ・ほかに・どうしたい」です。
「なぜ」は自分を含め、物事への関心を持ち、より深く知ることにつながります。
「ほかに」は興味やアイデアの幅を広げ、「どうしたい」は行動を起こすとっかかりとなり、実際にアクションを起こす・逆にブレーキをかけることで暮らしに変化をもたらします。
追記する際は、矢印を引っ張る(→)、例を挙げる(ex.)など、決まった記号を決めておくと見返したときに分かりやすいです。
挙げたキーワード以外にも、メモからさらに考えたことを自由に付け加えて種を育ててあげてください。
もちろん、全てのメモを育てる必要はありません。
メモした内容をさらに深めるために
育てた種をもとに、ちいさな行動で結果が得られる場合と、もっと考えを深めたい場合が出てくると思います。
「家族がビールを飲みたいと言っていた」のなら、ビールを買い物リストに入れて買ってきたら喜んでもらえるでしょう。
しかし、すぐに結果が出ないことや、結果を求めるのではなくただ考えたいこともあるはずです。
そこで初めて、「思いつきの種」をより育てるために「思考」を深めるのです。
その際は筆記面積が大きい紙やノートを用いると、考え方の幅が広がります。
続編記事として、普遍的な手帳やノートを用いたヒントをお届けします。
今後も「暮らしを照らす やさしい手帳の使い方」をお伝えしていきます。
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