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#1280 自己存在感を育む

前回は、子どもたちの自己指導能力の育成について、「問いかけ」「自己決定」の視点から述べた。

これは、いわば教師側の土台である。

一方、子どもたち側の土台も必要となってくる。

それは、子どもたち一人ひとりがもつ「自己存在感」である。

これは、「自己肯定感」と「自己有用感」からなる。

自己肯定感とは、適切に自己理解し、ありのままの自分を肯定的に受け止め、「自分はここにいていいんだ」と思うことのできる感情。

自己有用感とは、自分が他者や所属する集団に対して貢献し、「役に立っている」と思うことのできる感情を言う。

このような自己肯定感や自己有用感を子どもたちに育むために、教師は子どもたちの言動を見取り、タイミングよく価値付け・承認していくことが重要となる。

また、教師による価値付け・承認だけでなく、子どもたち同士の相互承認の機会も設定する。

このような実践の繰り返しにより、子どもたちの自己存在感を育んでいく。

この自己存在感が土台となることで、子どもは自分の「気づき」「思考」「実践」に自信をもつことができる。

そして、自己指導能力の育成とその発揮につながっていくのである。

逆に、自己存在感の欠如している子どもは、自分の「気づき」「思考」「実践」に自信をもつことができず、周りに「正解」を求めてしまう。

ますます、自己指導能力の育成から遠ざかってしまうだろう。

やはり、子どもたちに自己存在感をもってもらい、その上で教師が問いかけ、自己決定の場を設けることで、自己指導能力が育成されていくのである。

このような土台づくりを欠かさずに、自己指導能力の育成を実現していきたい。

では。

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