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不正リコール 元はと言えば...。


大村秀章愛知県知事への不正リコール事件で、リコール団体事務局長の元県議が逮捕された事は何度も報じられていますが、元はと言えば、河村たかし名古屋市長がリコールを言い出したからなのではないでしょうか。

もちろん、広告代理店を利用して署名を偽造するのは違法ですし、刑事責任を問われなければならない訳です。しかし、河村市長は大村知事のリコール呼び掛けを公衆の面前で行っています。しかも、名古屋市長はその職務自体が公権力で、一定の影響力は及ぶんですよ。ですので、「自身は関与していない」とは、どの口が言うかと思いますよ。

更に、大村知事へのリコール動機も酷いです。2019年8月〜10月に開催された「あいちトリエンナーレ」の1コーナーとして行われた「表現の不自由展その後」に対して、河村市長は気に入らないから閉めろと攻撃したわけです。そして「表現の不自由展」は9月下旬まで閉鎖になってしまいました。(電凸が激しく、スタッフの身が危なかったため、一時閉鎖はやむを得なかったと思います。)

これに対して、大村知事は「憲法で保障された表現の自由を侵害する行為で、検閲に等しい。」として、河村市長を批判しています。当然ですよね。市長という公権力を使って芸術活動を排除する行為ですから。それは表現の自由を侵すだけでなく、観に行く人たちの知る権利も阻も事になります。そりゃ、展示作品には気にいらない作品だってあるでしょう。でも、それは各自が感じる事であって、それらも全部含めての芸術祭なんですよ。せっかく行って一部のコーナーが閉まってたらガッカリしますよ。そういう点で、大村知事は行政の責任者として至極真っ当な事を言ってるんですよ。ですから、河村市長が知事と考えが違うからリコールというのがそもそも間違っていると思います。そんな事がまかり通ったら、民主主義に対する冒涜になります。

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