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感じ方の違いの個体差を知ろう

自閉症と不安症が重なると
心に大きな苦痛がともなう。

周囲の大人が
そのままの感じ方を
受け取ってあげることが
理解の第一歩になる。

久しぶりの登校で起きたこと。

付き添い登校と危機的状況の回避



私は、いつまでも「繊細」という言葉に依存させないために、娘に自閉症があっても行動できる範囲を広げていくと決めています。


基本的に不登校ですが、チョロチョロと登校する日が出てきました。環境を整えることで行動量が、ふえました。

4歳の不登園から始まり、その後どんな行動をしたらどうなるのかというデータが溜まり、娘を集団へ馴染ませるときの、気持ちの持ち上げ方のヒットパターンを見つけられたと感じている今日この頃です。


2024.7.19(金)
朝の目覚めは良かった。
朝ごはんも食べた。
着替えもスムーズ。
YouTubeを見たりオモチャで遊んだり、好きなことをしている。

ダラダラと時間が過ぎ
9:50分ごろ、
そろそろ行く準備を始めようか。
と声をかけた。

そしたら、
物悲しそうな顔をして
「行きたくない。10時は早い、
 まだ心の準備できてない!」
と教えてくれた。


じゃあ、何時だったらいけそう?
と時間割を一緒に見て、
4時間目からなら行ける。
と教えてくれたので、信じることにした。


時間までは、楽しく過ごし、
おんぶや抱っこなど、
たくさんスキンシップをして過ごした。

そして11時過ぎても
なかなか準備が捗らない娘を見守りつつ、

靴下を履いて行く準備をしようかな。
とボソッと独り言を言っていると、
それを聞いて
娘は気持ちを整え準備をし始めた。

車で学校に向かい
到着したあとは、
急かさずに娘のペースに付き添って
教室まで行った。

いつものように
廊下を曲がりにくそうにしていた。


・危機的状況その1心のバリアフリー

廊下で止まっていると休み時間に、男の子がバンバンとピストルの真似をして娘を狙い撃ちしてきた。

怖がってるから、やめてあげてね。というと、男の子は私にエアパンチをしてきた。(あそぼうというサインだと思うがその時は付き合っていられなかった。)

その時近くにいた男の子が、「この子なぁヤンチャやねん。」と教えてくれた。「何でここで止まってるの?」と聞かれたので、「みんなが平気なところでも、怖いと感じてしまって足が止まるねん。だから今頑張って行こうとしてるところやねん。」と話した。

すると、その男の子が「頑張れ〜!」と励ましてくれた。ありがとう!頑張れそうだよ!娘の代わりに伝えた。その後、教室に向かうことができた。

・危機的状況その2〜認知のゆがみ〜

4時間目はクラスの授業に付き添い、その後、給食は別の部屋で食べることになっていたので、その準備を始めようとしていた。

給食をもらいに行く時に、恥ずかしいのかなかなか行けなかったので、私も一緒に列に並び配膳を受け取った。食べれないものがあったから、それは食べられないです。と手本をみせて食べられるものを取り、お膳に並べて、別の部屋に行った。


すると、いつもいない娘に驚いた男の子が教室に入った途端に「なんでここで食べとん!!!」と叫んでどこかへ行ってしまった。

その言葉を受けて、危機的状況に陥った娘。
どうしようの渦に巻き込まれていて、数秒ほど言葉が全く届かなかった。肩や手に触れながら名前を呼んでみたけれど、5回目の呼びかけでやっと気付いた。

その間かなりドキドキしていて、自分が悪いと認知の歪みにつながりそうだったので、私がすぐに修正をした。


手を握りながら、男の子はビックリして叫んだだけだよ。ひよは何も悪くない。何も悪いことなんてしていないよ。心配いらないよ。と伝え、落ち着いたのを見計らって私は教室を出たが、泣きべそをかいている娘に笑顔とジェスチャーでエールを送り、家に帰った。

・危機的状況3〜届かない想い〜

友だちと一緒に帰ることを目的に学校へ行った娘。
クラスが違う女の子なので、待ち合わせ場所も決めて一緒に帰ることを楽しみにしていた。

だけれども、待ち合わせ場所にお友達は居なかったと教えてくれた。まじかーそれは残念!悲しかったなぁ。もしかしたら、待っているときに先生に早く帰りなさいって言われたのかも知れないねぇ。

クラスが違うお友達と帰ってくるのは、ちょっと難しいことなのかも知れないね。

だけど今日は、同じクラスの男の子と帰って来れたやん?だから、それでええと思うねん。交通ルールを守って、ここまでちゃんと帰って来れたやん!できてるできてる!それでええよ。

一緒に帰れなかったのは残念やけど、今日は待ち合わせうまく行かなかったっていう、一回めのデータがとれたわけやから、また試してみたらええんちゃうかな。

次はどうしたら、伝わるかなぁ〜って考えるねん。また一緒に考えてみよか。



刺激を受けたときに境界線(バリア)が張れない。そのために全部、自分の中にまで入ってきてしまい自分自身が良くない存在なのだと、アイデンティティのらゆらぎが起きる。

娘が持っている感覚特性から、刺激を受けた時のショックが内在化しやすい特徴があり、後に認知の歪みにつながっていくので軌道修正が必要になる。

学校ではそこまで対応が難しいが、通級なら人数が少なく手厚くみてもらえるため、通級に登校する形で学校へ行く。



私自身が娘の状況を、周囲の子どもたちに簡潔に説明できるようになってきたことで、子どもたちも「そうなんだ」と受け取ってくれることが増えた。(心の優しい子どもたちに感謝)



気持ちの表出が難しいときに、伝えるカードとヘアゴムで魔法の腕輪を作り、教室から出たい意思表示が自らできるようにサポートをした。

娘にとって長い1日だったはずだが、下校途中まて迎えに行ったときには笑顔を見せてくれた。

ここまでが夕方までの出来事だ。
家に帰ってきてから
すぐにYouTubeを見たがり
何も話さなかった娘。

夜にパニックを起こし
さらに危機的状況があったことを知った。



危機的状況4 突然の恐怖体験

夜、夫が夜勤に出掛けたあと
みんなは平気だったのに怖かった。
と泣いて教えてくれた。


「赤ずきん」のお話を
国語の授業で見たらしい。

思い出すのも怖くて
何がでてくるかなど
全然おしえてくれなくて
唯一、もらったヒントが
NHKだった。

そこから
おはなしのくにだと判明して
その中のお話のタイトルを
言うとビンゴだった。

そういえば、
門のライオン錠を
初めて見た時のことを
食べられちゃいそうで怖かった
とはなしていた。

赤ずきんは
オオカミに食べられちゃう話。

捕食されることに
敏感なのかもしれない。


理解できなくてもいい。
ただただ、知ってほしい。


これはもう
過去からの遺伝子に
受け継がれているナニカで
彼女の持つペインボディ
「傷み」なんやと思う。

周囲は翻弄されるので
理解し難いかもしれないが、

周囲の大人としては
そのままの感じ方を
受け取ってあげることが
理解の第一歩になる。


これを見せたら
こうなったと言うことを
先生にも伝えて

感じ方の違いと
出来事に対する結果を
知ってもらう機会にしていこう。

学校や先生が
悪いわけじゃないけれど、

今の段階では
やっぱり合わない環境で
あることは間違いない。


登校するのはいいけれど、
ここまで心に負荷がかかるというのは
心に留めておかなければならない。


赤ずきんの話
みんなは平気だった
だけど娘には怖すぎた。

怖すぎて途中、
通級に行きたいと伝えたらしい。
ヘルプが出せるようになっている。


少しずつ自分で自分を守る
バリアをつくる練習を今しているが
心を壊しかけているから
まだ早いのかもしれない。


なぜそう言えるのかというと

夜になると、
抱えきれなかったものを
必ず思い出すからだ。


昨日は、
家が怖い怖いと言っていたので
ドライブに誘ってみると
行くといったので
夜だけれど外に出ることができた。

インスタのストーリーでは日常を発信しています。


この性質はずっとあって、
にしのあきひろの
チックタックの時計台の
絵本を読んだ時も

親が木になってしまう描写に
怖れおののいて
その日も夜のドライブをした。

節分の鬼が怖くて怖くて
2月3日はどうしても
保育園に行けなくなった。

その後、
恐怖感が膨れ上がり
保育園そのものが怖くなった。
という経緯もある。

保育園では、
子どもが感じている恐怖を
そのまま受け取れる先生が
残念ながらいなかった。

自閉症の診断が出た後、
少しずつ認識が変わり
恐怖体験になってしまうという
一例を知っていった。


登校した教室で
しかも大きな画面で
怖いお話を見たということが
娘の心に残った。


みんなは平気だったのに
自分はには無理だったという
心のケアもいる。

なぜなら、
娘は孤独を感じているから。

決して大袈裟に
書いているわけではなく、
事実を書いている。


感じ方の違いという多様性を
クラスメイトに見せていき
こんな人もいるということを

娘が存在することで
周囲に伝えている。


娘は立派に
自分の役目を果たしている。


これを読んでいる人たちにも、
こんな風に感じる子どもがいることを
知ってもらえると嬉しい。

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