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光があたらないところに、光を!   ~TeRAYA LAST DAYに思うこと~

★これは2019年12月25日に書いた記事です。

「ふんどしがこんなに好きな人を見たことがありません」

これは6年ほど前。
地域の中学校で「職業講話」をした際、生徒さんの感想文に書かれていた言葉です。この台詞からもわかるように、2013年に日本初「ふんどしセレクトショップ」を突然始めてしまった私の行動は、多くの人の目に唐突に映り、変わり者の「ふんどしマニア」に見られていたんだろうと想像します。

ふんどし天使「マイケル」

もちろん仕事にしているくらいですから、「ふんどし」は嫌いではありません。ただ「ふんどし愛好家」だからテラヤを始めたわけではなく、私の思いは「ふんどし」というマイノリティな存在を通して、その存在価値を多くの人に知ってほしい、そして価値を高めたい!というところにありました。

「ふんどし」と聞くと、大抵は
祭り・男・おしり・嘲笑・・・そんなイメージですよね。

「ふんどし」って多くの人の意識の中で「パンツより下」

の位置づけで、笑われても仕方ない存在に感じるのは、きっと私だけではないでしょう。

実際、店でのお客様の様子を見ていても
「ふんどし」の扱われ方には辛辣でした。

例えば、店内で自分が眺めているものがエプロンや布ではなく、「ふんどし」だとわかった瞬間、
「私、こんなものいらないわ」
と足早に店を出ていく・・・そんなお客様も結構いらっしゃいました。

で。。。
このような振る舞いって、他の品物を扱う店だったら許されるのかい?
と思うんですが、
なぜか「ふんどし」ならOKみたいな意識があるように思います。

福岡KBC「アサデス。」の放送から

でも、そんな先入観を取っ払い「ふんどし」にまっすぐ向き合ってみると、それはただ1枚の布切れでしかなく、自分が汚れても笑われても何も言わず、ただご主人様の大切なトコロを守ってくれる献身的な存在なんだということが見えてきます。

誰に植え付けられた価値観なのか「ふんどし=(笑)」という考えは、本当の価値を見えなくしてしまう気がします。多分これって、いろんな物事に通じるような気がするんですよね。

だから私は
「ふんどし」をもっとお洒落なものにしたい!
という目標を密かに心に抱いてテラヤをオープンしました。

テラヤは長崎の大浦町にある旧居留地通りからスタート。
美人スタッフの志保さんとマイケルと3人でスタート!

これは
「光の当たらないところに光をあてて、その価値を世間に知らしめたい!」という私の心の奥にある叫びでもありました。

なぜなら、私の人生の中で
病気がちの家族
世間とうまく付き合えない無骨な父親
寝たきりの子どもたち
の存在は大きなものだったから。

一見すると社会的弱者と言われる人たちの存在だけど、彼らの存在はどんな立派な先生の話や難しい教科書よりも、本当に大切なことを教えてくれる気がするんです。

だから私は、そんな彼らの声にならない声や存在の素晴らしさを
言葉にしたい!
形にしたい!
伝えたい!
と思うようになったのかな、と。

NHK「アサイチ!」で取り上げられた時の映像

そんな思いがある日「ふんどし」と結びつき、「TeRAYA」という形になってたくさんの人たちと出会い、「ふんどし」という翼に乗って日本中に世界に広がっていきました。

それがどれくらい伝わったのかはわかりませんが、TeRAYAを訪ねてくださる皆さまの笑顔を見ていると、勝手に「よくやったね」って言ってもらえてる気がして、テラヤをやって良かったなあとしみじみ思います。


HONDAスマイルFMさんにも取材していただきました!

今日までやってこれたのは、
日本ふんどし協会の中川ケイジ会長をはじめ、
TeRAYAを世に知らしめてくれた
長崎市雲仙市の「鳥刺し踊り」の皆さま。

2014年6月「ふんどしミーティングIN長崎」のイベントにて


そして、マスコミの皆さま。
足を運んで下さった全国の方々や地域の皆さま。
そして、金銭的に支えてくれた家族のおかげですw
本当に感謝しかありません。

NCC「とことんハッピー」の取材風景。左はえとう窓口さん

今日でこの場所での営業は最後となりますが、
また新しいTeRAYAをお見せできますよう精進して参ります。
どうぞこれからも末永く、TeRAYAをよろしくお願いいたします。

さよなら!テラヤ(大浦町)。これからテラヤは第2章へ

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