寺田静

参議院議員。1975年秋田県横手市生まれ。高校中退後、大検取得、奨学金を受け早稲田大学…

寺田静

参議院議員。1975年秋田県横手市生まれ。高校中退後、大検取得、奨学金を受け早稲田大学入学。卒業後、東京大学生産技術研究所勤務。不登校だった自らの経験からフリースクールでボランティアスタッフを務める。米国留学後、議員秘書等を経て、2019年初当選。無所属。夫と息子の3人家族。

最近の記事

【認知症と介護の安心を】

先月、秋田県介護福祉士会の中央支部設立総会記念シンポジウムにてファシリテーターを務めさせていただきました。テーマは「秋田の介護をどう思うか」。 そこでお話ししたのは二人の祖母のこと。 30年以上前のことになりますが、父方の祖父母と一時期生活を共にしました。当時既に認知症が始まっていた祖母は、住みなれた家から我が家に来ることになった環境の変化もよくなかったのだと思いますが、「小人が窓から入ってくる」と言っていました。怯える祖母の様子を見て、確かにわからないものが家の中に入って

    • 【不登校仲間のみんなに届けたい】

      新学期が始まるのを不安に思っている子どもたちも多いことと思います。 朝日新聞にも今日から不登校の子どもたちに向けた不登校経験者の連載が始まっていますが、同じく不登校経験者である私からも、今不安に思っている子どもたちと保護者の皆さんへお伝えしたいことがあります。 私は、中学・高校と不登校を経験し、高校は中退。大検(今の高認:高等学校卒業程度認定試験)をとって大学に進学しています。 私がどうして学校に行けなくなったのかを少しだけお話しさせてください。 不登校になる理由は様々です

      • 【大雨被害の深刻さ】

        この度の大雨によりお亡くなりになられた方々に心よりお悔やみを申し上げますとともに、被災をされた皆様にお見舞いを申し上げます。 週末、直前まで孤立状態にあった義兄の実家が営む東由利のガソリンスタンドがある地域一帯が通行可能になったとの報を受け、直接話を伺うとともに、安全には気をつけながら自主的に県内を周り、被害状況を見てきました。このガソリンスタンドは、一時緊急車両への給油に限定していたため、この日は一般の方々への給油も再開されていたものの、通りがかった住民の方には給油再開が

        • 【一人ひとりの個性と可能性を】

          小さなお子さんを育てていらっしゃる方なら、一度は「ふじようちえん」の名前を聞いたことがあるかもしれません。でも、秋田市に「ふじようちえん」をモデルとして作られたこども園があることをご存知でしょうか。 秋田市土崎にある「こども園あきた風の遊育舎」を見学させて頂きました。 ふじようちえんの設計を参考に作られたという園舎は、ロの字形の園舎が中庭を囲むようにして建っており、中庭は大きな木が植えられていてちょっとした森のようになっています。さらに、平屋建てとなっている園舎の屋上は庭園

        【認知症と介護の安心を】

          【農水委員会視察〜つくば農研機構研究所】

          国会会期末の6月12日、農林水産委員会の視察にて、茨城県つくば市にある農研機構研究所に行ってきました。 機構で開発され実用化・販売もされているスマート農業の様々な機器の実演、また、省力化に繋がる果樹の樹形の研究の様子なども見せて頂きました。秋田に活かせるものはとの視点から、価格を含め様々なことを聞いてきましたので、私自身の覚え書きを兼ねて、皆様にもご紹介します。 ・自動運転の田植え機 最初に有人運転で3辺を植え付けをしながら圃場の形を記憶させ、あとは無人運転で田植えができ

          【農水委員会視察〜つくば農研機構研究所】

          【宝物のような言葉を各地で】

          全県25市町村をまわった語る会が終わりました。 何かとお忙しい折、また、各地で様々なイベントが行われているなか、私の会に足を運んでくださった皆様に心から感謝を申し上げます。 用事があって行けないけれどとメールやお手紙・FAXなどでご意見や励ましの言葉をくださった皆様、アンケートに思いを綴ってくださった皆様、会のご感想などを後日お便りでくださった皆様もあり、まだ全てにお返事をしきれておりませんが、この場を借りて心より御礼申し上げます。 とある会場では、5年前の選挙の際に、私の

          【宝物のような言葉を各地で】

          【子どもを性犯罪から守る法案が成立!〜日本版DBS】

          半年間の通常国会が閉会しました。 今国会は所属する農水委員会でも25年ぶりの改正となる食料・農業・農村基本法など、多くの重要な法案が審議されました。 所属委員会以外で印象深かったのは、性犯罪の前歴等がある人が子どもと常時接する仕事に就くことを制限する法案が可決・成立したことです。 ネットでニュースを見ていると、子どもたちに対する性犯罪は連日のように報道されています。先日のNHKスペシャルの特集には、特定の子どもをストーキングして生活パターンを把握し盗撮するような行為まで行わ

          【子どもを性犯罪から守る法案が成立!〜日本版DBS】

          【語る会スタート!】

          6月1日(土)から、全県25市町村での「しずかと語る会」を始めました。 ここから今月末までの毎週末に全県の市町村にお伺いする予定です。 初日となった1日は八峰町、大潟村、藤里町にお伺いしました。 毎年足を運んでくださる方々、お会いしたいと思いながらご無沙汰してしまっていた方にもお会いすることが叶い、また、折り込みの広報紙を見て初めてご夫妻で来てくださったという方もあって、大変励みになりました。 私からは、秋田にとっても日本にとっても一番の課題である人口減少をテーマに、こ

          【語る会スタート!】

          【農林水産委員会総理入り】

          今月初めから食料・農業・農村基本法改正案の審議を行なっていた農林水産委員会。 最終日となった昨日は岸田総理大臣が出席し、私も質問に立ちました。 改正前の基本法が制定されたのは25年前。四半世紀を経て、日本の農業を取り巻く環境は当時から大きく変わっています。国際情勢や気候変動による食料生産の不安定化で、お金を出せばいつでも思うままに食べ物が手に入る時代ではなくなりました。また国内の農業従事者も減少の一途をたどり、耕作地も減り続けています。所属する農水委員会では、これまでの農政

          【農林水産委員会総理入り】

          【おむつの持ち帰りをなくす取り組み、その後】

          全国の保育園で、使用済みおむつを保護者が持ち帰るという慣習が続き、保護者の大きな負担となっていた件。 おむつの持ち帰りをなくす会の皆さんとともに加藤厚生労働大臣(当時)に初めて要望書を渡しに行ったのが2022年9月。それが翌年1月の「園で使用済みおむつを処分することを推奨する」という通知につながりました。 通知の発出からおよそ1年2ヶ月。なくす会の皆さんが改めて全国の自治体へ聞き取り調査を行ったところ、2年前の調査では4割の自治体でおむつの持ち帰りがあったところ、今年4月の時

          【おむつの持ち帰りをなくす取り組み、その後】

          【今年も開催します!】

          今年も来月6月1日(土)より、全県25市町村にて語る会を開催いたします。 全県を回るのも今年で5回目。各地で皆さまとお会いし、直接お話しさせて頂けることが嬉しく、今から楽しみにしております。 会場では、この一年の私の議員活動のご報告を申し上げるとともに、皆さまからご意見や日頃思われていること、ご質問などを頂いています。 お一人でも多くの方とお会いできることを願い、下記の通りご案内申し上げます。 お忙しい折とは存じますが、お誘い合わせの上、ご来場頂けましたら幸いです! <全県

          【今年も開催します!】

          【本当に「公害問題は一丁目一番地」なのか】

          「時間内に話せるよう練習したが、話していると涙が出てくるので先に進まなかった」 症状に苦しみながらも水俣病と認定されないまま一年前に亡くなった妻のことを語った82歳の松崎重光さんの言葉です。 環境大臣が今月、熊本県水俣市で行われた患者らとの懇談の場で、各団体に割り当てられた3分という発言時間を超過した際にマイクの音量を絞った件で、大臣が再び現地を訪れ謝罪する事態となりました。 今回のことで思い出したのは、環境委員会に所属していた2年前のこと。 この日は、共産党の市田忠

          【本当に「公害問題は一丁目一番地」なのか】

          【秋田の「まなび」を一緒に考える】

          「秋田の『まなび』を考えるネットワーク」が発足しました。 このネットワークは、県議会議員の櫻田さんが主体的に動かれて実現したもの。夢みる小学校という映画に共感されるような方々が県内各地から参加をされています。私自身も、子どもを取り巻く様々な課題に取り組んでいらっしゃる方と「子どもたちの育ちや学びについて一緒に考えたり情報共有ができるゆるやかなつながりを作れないか」と思いながら、忙しさに取り紛れて実現できずにいたので、このようなネットワークが立ち上がることを嬉しく思っています

          【秋田の「まなび」を一緒に考える】

          【性犯罪被害の実情と日本版DBS】

          先週、性暴力犯罪被害者支援を行う団体「Spring」の皆さんらから、性犯罪被害に関すること、今国会に提出が予定されている「日本版DBS」に関する要請を受け、意見交換をさせて頂きました。 昨年、性犯罪に係る刑法が国会で審議され、同意していない性行為が犯罪であると明文化、性交同意年齢も13歳から16歳に引き上げられ、時効も延長されるなど、被害実態に寄り添った大幅な改正が行われました。 ただ、子どもの頃にあった被害を被害だと認知するのに数十年の時間を要すること、自身の子育てをする

          【性犯罪被害の実情と日本版DBS】

          【国際女性デーによせて】

          3月8日は国際女性デー。今日は女性議員増を目指す院内集会に参加しました。 地元秋田でも、今年1月に女性県議4名の方が発起人となり、秋田県女性議員ネットワークが誕生しました。県内各地の自治体の女性議員と連携し、女性であるがゆえに議会内外で経験する困難を共に乗り越え女性を議会に増やしていこうという趣旨に心から賛同しています。 国会で活動しながら、また、女性議員が集まる国際会議にも参加させていただき、女性が抱えがちな困難というものは地域や国を超えて共通しているということを実感して

          【国際女性デーによせて】

          【「クマ問題」はクマの問題にあらず】

          先月秋田市にて行われたクマ問題に関する講座に出かけてきました。 県庁でクマ対策にあたる専門官の方のお話をまとめて聞けるまたとない機会であり、私も参加してきました。主催者によれば、60名の定員に100名を超える申し込みがあったとのこと。横手や由利本荘など県南からも参加者があり、「クマの忌避剤はどれが有効か?」など身近に危険を感じておられることが窺える質問も出ていて、関心の高さを実感しました。 お話の中で、「『クマ問題』は実はクマの問題ではない」という言葉が強く心に残ったので、

          【「クマ問題」はクマの問題にあらず】