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【おむつの持ち帰りをなくす取り組み、その後】

全国の保育園で、使用済みおむつを保護者が持ち帰るという慣習が続き、保護者の大きな負担となっていた件。
おむつの持ち帰りをなくす会の皆さんとともに加藤厚生労働大臣(当時)に初めて要望書を渡しに行ったのが2022年9月。それが翌年1月の「園で使用済みおむつを処分することを推奨する」という通知につながりました。
通知の発出からおよそ1年2ヶ月。なくす会の皆さんが改めて全国の自治体へ聞き取り調査を行ったところ、2年前の調査では4割の自治体でおむつの持ち帰りがあったところ、今年4月の時点では7.9%まで減っていたことがわかりました。

こうした嬉しいデータの資料を手に、なくす会の皆さんと共に、加藤前大臣のもとにお礼とご報告に行ってきました。
秋田県内では幸い、多くの保育園が既に園処分に切り替わっていましたが、かねてからこの問題に取り組んでこられた仙北市でも澤田市議の尽力により、園での処分に変更がなされました。

通知の効果は絶大です。全国調査を見ると、西日本で多い傾向がありましたが、軒並み改善されています。また、団体が初めて全国調査を行った昨年、秋田のお隣・岩手県では、約半数にあたる15の自治体で保護者の持ち帰りとなっていました。しかし、今回の調査では5つまで減っています。
私も陰ながら努力をさせて頂きました。横手市のお隣、西和賀町(岩手県)でも持ち帰りとなっていたことから、町長の内記和彦氏と道路関係の会でお目にかかった際に、これも何かのご縁とこの件をお伝えさせて頂きました。内記町長からはその後検討を進めていただく旨丁寧にメールを頂戴しておりましたが、しつこいと思われても保護者のためにと、厚労省から発出された通知もご参考までにとお送りしていました。その後、園での処分とすることに変更したとのお返事を直々に頂戴し、非常に有り難く感謝したのでした。一つの自治体が変化すると、その周辺自治体にも圧がかかります。保護者の方ももやは当たり前になっていたことが変わることによって話題にのぼり、どうしてあちらの町では園処分なのに、うちでは違うのか、となるからです。

子育て世代はとにかく時間と余裕がありません。保育園、幼稚園の支度ひとつとっても、朝ごはんを作り食べさせ、歯磨き、着替え・おむつ・水筒に給食のセット・歯磨きセットの準備など、それら一つひとつは大したことのないように見えるタスクが山のようにあり、イヤイヤ期で着替えや食事、靴を履くのにも時間がかかる時期には本当に追い詰められました。小学生になれば毎日の学校の連絡・準備に行事のあれこれや宿題や習い事のことなど、私自身もそうですが、そこに家事と自分の仕事のタスクも合わせたら常にチェックを入れることが出来ないTodoリストが積み重なっていくように感じられ、時折押しつぶされそうになります。

「少子化と時間」というタイトルでの勉強会にも参加しましたが、核家族がほとんどになっている今の子育て世代が、経済的にはもちろんですが、時間的にも精神的にもゆとりを持って喜びを感じながら子育てが出来るようにするための施策を徹底をすることが、結果としては少子化の解決にも繋がると改めて確信しました。

男性育休、子育て支援金、よりよい子育て環境を作るために様々な議論が今国会でもなされていますが、これからもあらゆる場を通じて、子育て世代の応援をしていきたいと思います。

ご参考までに、おむつの持ち帰りをなくす会のページを貼っておきます。