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【子どもを性犯罪から守る法案が成立!〜日本版DBS】

半年間の通常国会が閉会しました。
今国会は所属する農水委員会でも25年ぶりの改正となる食料・農業・農村基本法など、多くの重要な法案が審議されました。

所属委員会以外で印象深かったのは、性犯罪の前歴等がある人が子どもと常時接する仕事に就くことを制限する法案が可決・成立したことです。
ネットでニュースを見ていると、子どもたちに対する性犯罪は連日のように報道されています。先日のNHKスペシャルの特集には、特定の子どもをストーキングして生活パターンを把握し盗撮するような行為まで行われるという、多くの方々は閉口するであろうことが現実として起こっているということを改めて思い知らされました。

当選当初、こうした犯罪を防ぐために既に民間の方々からも提案されていたこの件を役所の方に伺った時には、「どうやったら実現できるか」と聞いても、できない理由をたくさん並べられるだけで、驚きとともに道のりの遠さを感じていました。が、多くの方の働きかけ、報道の方々のお力添えもあり、5年も経たぬうちに、それが政府の側から閣法として提出され、全会一致で成立するに至ったことは本当に感慨深く胸がいっぱいです。

これは、一定の犯罪を予防するために私権の制限を行うという、日本においては新しい法律となります。最も大きな壁は「憲法で保障された職業選択の自由を制限していいのか」という点でしたが、きちんと憲法に目を通せば、「公共の福祉に反しない限り」と前置きがなされており、何より、大人よりも脆弱な立場であることは自明である子どもたちを守るため、今回、日本がこのように価値判断をし、大きな一歩を踏み出したことは非常に大きな意味があることと考えています。

もちろん、不十分な点は残されています。性犯罪として裁かれない類似の事例の行為が枠組みの外に置かれていることや、子どもばかりではなく、高齢者・障がいのある方々など、社会の中で脆弱な立場に置かれれている人たちを包括的に守るイギリスのような制度のあり方に向け歩みを進めていく必要があります。

また、そもそも性犯罪に遭ったということを子どもが認知できるよう、子どもたちに包括的性教育を徹底すること、そして、NHKスペシャルで有識者の方が指摘されていた通り、そうした犯罪が起こる背景には、「子どもを性的対象として見てもいい」「モノとして消費していい」ということを、社会の中で学習してしまうような現状が日本にはあり、これを変えいかなくてはなりません。
加えて、こうした行為を助長させているインターネット上のプラットフォーム、アプリ、SNSなどを通じた被害も深刻であり、こうしたサービスを提供している企業にどう責任を負わせるかという議論も、日本ばかりではなく他国においてもまだ始まったばかりです。

これからも未来ある子どもたちを守るために力を尽くしていきたいと思います。

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全県の語る会も今週末が最後です。皆さまとお会いできることを楽しみにしております。
<今週末の日程>

6/29(土)            
午前10時 羽後   活性化センター     
午後1時   由利本荘 アクアパル        
午後3時   にかほ  スマイル
 
6/30(日)            
午前10時 湯沢   湯沢ロイヤルホテル   
午後1時   東成瀬  地域交流センターゆるるん      
午後3時   横手        かまくら館(手話通訳あり)