見出し画像

素晴らしき美濃友禅の世界

オリンピックが始まった。直前まで様々な問題があったけど、私はオリンピックの開会式をとても楽しみにしていた。

オープニングの演出だったり、映像技術やパフォーマンスなど最新の技術などが披露されるのではないかという期待。

残念ながら目新しいと感じられるものはなかったけれど、(ドローン演出はプリコネですでに見ていた)それなりに楽しめた。

私が開会式を一番心待ちにしていたのは、河村先生の振袖。プラカードを持つ人は着物だと聞いていたけれど、違う。もしかして、閉会式と聞き間違えたのか?もしかしたらパラリンピックだったのか?と疑問に思っていた。

今日偶然KIMONOプロジェクトは披露されなかったという記事を見てかなり残念な気持ちになった・・・

河村尚江先生は「美濃友禅」という染色技術を独自に産み出した岐阜の染色家。東西の染色文化を融合し伝統美と現代美の調和を織りなし、絹文化をさらに深める可能性に満ちた表現である。

私が初めて美濃友禅に出会ったのは昨年の河村先生の個展。とても美しいグラデーション、とても力強い意志の主張を感じた。制作過程などを色々お話しているうちに、オリンピックの開会式で「コソボ共和国」のプラカードを持つ人の衣装を担当したとお話しされた。地元新聞社などて多数取り上げられ、岐阜の誇りだと感じた。

何度も何度も染料を塗り重ね、偶然出来る色や模様たち。シルクの繊細さと美しいグラデーションは美濃友禅の魅力。

↑ストールとシュシュを購入。身に纏うとGUの服がオートクチュールに感じてしまう程格調高い。

「オリンピックは延期になってしまいましたが、京セラ美術館で3日間だけ展示していただけるのです。よろしければ実物をご覧ください」

その時調べた京セラ美術館のあまりの美しさに、いつか行ってみたいと思っていて先日訪れた。着物が好きなのでどうしても実物を見てみたかったが、残念ながら3日間しか展示がないということで、実物を拝見することは出来なかった。

その後、各務原市の図書館でも個展を開催され、ワークショップがあることを聞き、友人を誘って参加した。この時から私は徐々に染色に惹かれていく。

私は絵が描けないけど、染めるということでの表現が出来るのだととても感動した。その後、草木染めや藍染め体験にも体験することになった。

↑塗り絵感覚で染め上げる

↑染料

染色に対する思い入れや、小柄で華奢な姿から産み出されるダイナミックな作品たち。岐阜だけでなく日本国内の人々を魅了していただけあって、今回開会式で披露されなかったことはとても残念で悲しい。

しかも理由がとても残念だった。記事を鵜呑みにするわけではないが、もし本当だとしたらオリンピックの意義すらもわかならくなってしまう。

ヤフーニュース

河村先生の染色に対する思い入れや、美しい作品たち。多くの方に見て欲しい。

河村先生の記事一覧

KIMONOプロジェクト(コソボ共和国)https://kimono.piow.jp/nation/178.html

ニコニコニュース

河村先生の作品は岐阜市役所新庁舎4階議場ロビーに寄贈されています。また秋には岐阜県博物館で展示がされます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?