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ときどき考えること ⑯

なぜ、英語力を証明するのに、英検を好む人が多いのだろうか

・・・と、考えることが年々増えている。

特に、小学生で、インターナショナルスクールに通ったり、外国(英語圏)にルーツがあったりする人にまで「英検〇級を持っています」と言われたり、中学受験で加点に使われるときに英検を基準にされたりすると、私は、首をかしげる。

英検の級はあまり実力を表さないー

そして、多分、日本でしか通用しない。
上の級になれば、その人の努力への姿勢がわかるし
英検は、学習教材としては勉強する価値はある。

だから、高校受験、大学受験のための基準として使われることには抵抗はないのだけれど、小学生の実力証明や受験の基準に使われる英検は、子どもたちの英語学習の基礎を作る段階のロスを考えると「やめて~!!!」と叫びたくなる。実際に母校の説明会では、3級しか加点対象になかったので、英検利用が避けて通れない潮流ならば、せめて4級から加点をお願いしたい旨、文字通り泣いて頼んだことがある。小学生が3級を目指すために要求される時間に意味があるとは思えなかったからだ。

そして、先取り、先取りで次から次へと英検を受験して、早めに取得する意味がわからない。小学生で2級を持っていても、中学生が準1級を持っていても、結局、大学受験のために利用しようと思ったら、受け直させられることの方が多いというのに・・・

言語力というのは、学習し続けないと衰えるのだから・・・

と、思うのだ。

そして、多分、周囲へのわかりやすさと、大人たちの都合、自己満足なのだろうな・・・と、ため息が出る。

同時に、検定好きの日本の人たちは、
多分そういう形の基準でしか
学習を続けられない人が多いからなのだろうか
そういう形が実力の証明の仕方だと考えているからだろうか

と、思うと、そんな学びの土台の作り方に、
危機感のようなものを抱かずにはいられない。

寺子屋の子どもたちには、少なくともそういう土台の作り方をしてほしくないーというか、私たちはそんな土台の作り方はしないー

そう思いながら、英検の勉強には英検の勉強の良い点があるから、今まで通り受験のサポートとしての英検の対策はするものの、今の小学校低学年の英語の授業の教材の作り方の基準を中学入学準備だけではなく、TOEFL PrimaryやJuniorを意識したものに代えていったほうが良いかもしれないと、考えている。

自分たちの学習の成果を分かりやすく見たいというのであれば、不合格がない試験の方が、小さな子どもたちに優しいし、その上で目標も見えるーそんな試験の方が小学生、中学生にはふさわしい気がしている。

問題集を取り寄せて、その帯に

「英語で世界を目指すなら、まずこの1冊!!」

と書いてあって、思わず微笑んだけれど、試験内容が、ここから「国語教材」も作れそうで、改めて意欲をかきたてられている。


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Terakoya Kamei
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