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暮らしのバランシング・ポイントについて考えてみた

こんにちは。テラエナジーの伴走支援を行なっている山中はるなです。

バランシング・ポイントって聞いたことありますか?

動物保護の世界で使われている言葉です。動物保護の世界にはいろいろな価値観や考え方が存在します。例えば、動物を食べるかどうか、ペットとして飼うかどうか、去勢するかどうか、どこまで環境を整えて飼育するか等々、関わる人それぞれが広範な情報、価値観の中で、自分の基準(ポイント)を置いています。それをバランシング・ポイントと呼びます。

イルカショーは動物虐待!?

例えば、日本でお馴染みのイルカや動物のショーですが、フランスでは2021年11月に禁止される法案が可決されました。これもバランシング・ポイントの違いの例です。

フランス議会は18日、イルカを使ったショーや、サーカスでのトラやライオン、クマなどの野生動物の使用を禁止する動物愛護法案を可決した。同法案は2000年から議論されていたもので、内容は広範に及ぶ。エマニュエル・マクロン大統領の署名を経て新法として成立すれば、2年後に野生動物のショーが、5年後にイルカのショーが禁止され、7年後には野生動物の所有自体が違法となる。https://www.afpbb.com/articles/-/3376648

日本では大人気で動物好きな人が見に行くイルカショーや動物のショーが、「動物虐待」と捉えられているというのは、多くの日本人にとっては驚きです。

他にも、世の中にはペットを飼育すること自体に反対する人たちもいますし、食肉全般をしない人もいます。ペットショップではなくブリーダーから買う人。自分から鯨肉を注文しないけどお店で出されたら残さず食べる人。アニマルファーは動物を殺すから反対だけど、羊毛は剃るからOKという人も。このように、日頃から意識しなくても自分のポイントをみなさんお持ちだと思います。

このバランシング・ポイント、考えれば考えるほど、日常のいろんな分野分野に当てはまるなぁと思うようになりました。めっちゃ個人的ですが私のこだわりを書いてみます。

食品のバランシング・ポイント

うちの母がよく言ってました。「食品添加物も気になるけど、気にしてたら何も食べられない」

しかし、100%拒否したり、全てあきらめるのではなく、情報を調べて自分なりの見解を持つことは大切だと思います。

今はそんなことを言う母ですが、若い頃は生協の組合員として活動していました。母のような女性グループが、甘い炭酸飲料や清涼飲料水にどれだけのお砂糖が入っているかを見せるため、角砂糖をジュースの容器に詰めて展示していました。容器の中に角砂糖が10個以上入っているビジュアルはなかなか強烈で、同時に糖分はカルシウムを破壊すると言われていたので、幼い頃から甘い炭酸飲料を飲まず、今もほとんど飲みません。

他には、空前のグルメブームを巻き起こしたコミック「美味しんぼ」を愛読していたので、ソーセージやハム、明太子などに含まれる食品添加物が怖くなり、なるだけ無添加のものを選んで食べています。お醤油なども昔ながらの製法で作られたものを使うようにしています。

お野菜については、オーガニックのものや自家菜園で賄っていた頃もあるのですが、引っ越して買えなくなったので、最近ではスーパーで普通に買っています。

エシカル分野でのバランシング・ポイント

全部は無理だけど、選べるならオーガニックコットンを選ぶようにしています。これは肌にいいからとかではなく、コットンの生産現場での農薬の被害がひどく、インドなどで社会問題になっていると聞いたからです。

また、家庭で化学繊維の服を洗濯することで、マイクロプラスティックが排出されているってご存知でしょうか?一説には海のマイクロプラスティックの3割は洗濯から出ていると言う説も。それを防止するためのフィルターがありますが、一枚ごとが高額で私はなかなか手が出ません。

洗濯機につけるフィルターがもう少し手に入りやすくなったり、日本の洗濯機にも標準装備されるといいなと思います。

他に有効な手立てとしては、化学繊維の服を買わない、古着を買う(古着はもうマイクロプラスティックがある程度抜け落ちているから)という選択もあります。古着は安いし、リサイクルになるので愛用していますが、これも近くにおしゃれな古着屋さんがないと難しいですね。

また、この映画を見てからは、服を買うときに「なんでこんなに高いのか」ではなく、安い服に対して「なぜこんなに安くつくれるのか」を考えるようになりました。衝撃作なので、見る機会があればぜひご覧ください。

電気について

東日本大震災の福島原発の事故がきっかけで、京都に引っ越してきた友人が多くいます。核のゴミの問題も未だ片付いていません。この冬も電力需給が厳しく、原発に依存している部分もありますし、完全に脱却するには多くのステップが必要だとは思いますが、それでも、原発からは積極的に早く脱却すべきだと思っています。多くの人間から故郷を奪い、数多くの分断を生み出しておいて、未だに原発が許容されていることはおかしいと思っています。

SDGsやエシカルライフ、オーガニックで丁寧な暮らし等々、雑誌やWebで見て、素敵なライフスタイルだけど、自分が取り入れるにはちょっとハードルが高いなぁと思うことがよくあります。そういう時に、100%傾倒してしまうか、無視するかではなく、ちょっと勉強したりして、自分が「いいな」「これならできそう」と思う範囲のことを取り入れる、という付き合い方がいいなと思っています。

先日、自分のこだわりや、大切にしているポイントを友人と話し合った時、その人のことをよりよく知れたし、勉強にもなって、とてもいい時間を過ごすことができました。みなさんも周りの友人や職場の方とぜひお話ししてみてください。きっと新たな発見があると思います。

山中 はるな(やまなか はるな)
(株)リクルートでの企画職を経て、2009年から京都市まちづくりアドバイザーとして区基本計画の策定、地域活性化のためのワークショップを行う。2015年より京都市ソーシャルイノベーション研究所のイノベーション・コーディネーターに就任。「これからの1000年を紡ぐ企業認定」、「イノベーション・キュレーター塾」の立ち上げを行う。2020年宮崎県延岡市に移住。旭化成(株)延岡支社地域活性化推進グループとの共催で「U35nobeoka未来会議」「w35nobeoka女性起業家会議」をmoyamoya innovationsにより実施。たまに、ドラァグな仮装をして、バーを開いたりします↓

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