晴れたら空に豆まいて staff 首藤晃志

頭痛で妻が「あいたたた」と呻く度に、その一因は己に有りと胸を締め付けられるバンドマン。…

晴れたら空に豆まいて staff 首藤晃志

頭痛で妻が「あいたたた」と呻く度に、その一因は己に有りと胸を締め付けられるバンドマン。 作詞、作曲、演奏しながら50代からのハッピーロードを模索、雑記します。 2021年10月1日より代官山のライブハウス「晴れたら空に豆まいて」の制作staffに。

最近の記事

人生の花

やっと晴れ豆で働いて1か月経とうとしている。 いろんな業務のあれやこれやをまず覚えなければならない。 事務所には私の息子より年下のスタッフが3人いるのだが、眼鏡と老眼鏡二重にかけて、全然慣れないMACとにらみ合ってる一見変態のようなおっさんの質問に嫌な顔一つせず、丁寧に教えてくれる。 かわいくてしょうがない(笑) 他のスタッフも皆暖かい。 先月まで催事で色んな地域でアイスクリーム売ってたもんだから、時たま「ここどこ?何してるの?わたし。」と途方にくれる(笑) 系列店で

    • あくび

      ↑息子が幼い頃に私が作った歌です 「なかの綾とCENTRAL album La Vidaより」 2021.4.1 ゆらゆら影遊ぶ陽だまり ちょうど今くらいの季節 欲を夢とはき違えて 目を細めて空をにらみ タバコ吸いながら あくびを垂れ流していた だらしない男の横で コロコロコミックを読んでいた 小さな男の子が 今朝ピカピカの革靴とスーツを着て 春の風に消えていきました すべての親がそうであったように 私も「いってらっしゃい」の一言を 果たしてうまく言えたのだろうか す

      • 53歳教習所日記  完結編

        起きたばかりの全く実感の無い私の寝ぼけ顔をニヤニヤと覗き込んでくる。 「米と猫の砂買いたいんだけど。ああ、あとあれも!」 「ふぁ〜、分かった…」 歩いて10分くらいのいつも行くスーパー。 週末の買い出し。 コーヒー飲みたいんだけどなぁ…と思いながらなんとか着替えて玄関先でマスクを着けてそのまま出ようとしている私にキーを渡してきた。 「え?」 教習所へ向かう送迎バスの中で何度も「今さら」「加齢」という言葉と戦ってきたのに、いざ免許証を手にしたら… ロケンローもドゥンガもリーチ

        • 53歳教習所日記 その6

          リバース編 *路上教習も8コマ終わり、やっと折り返しに来た。今日は路上ではなく教習所内で方向変換と縦列駐車を2時間かけて教わる。 *レバーを初めてリバースに入れるまで足掛け4か月、実に長い時間がかかった。 *配車券に教官の名前が書いており、合わせて教官に番号がふってある。その番号の棚に自分の教習原簿を入れ待機するのだが、いつもは80番台の教官がほとんどだった、しかしなんと1時限目はNO.1、2時限目はNO.2とふってある。4か月でとうとうボスキャラと出会えるのだなと少しワク

          いい歌詞の三箇条

          私、誰が聞くとも知れない歌をせっせと作っておるのですが、なんとなく感じたいい歌詞に対する考察です。 ①共感を求めない ②喜びや悲しみをいちいち説明しない ③グレーゾーンは全てメロディーと歌唱に委ねる と思ういい歌乗っけておきます。 はぁ・・・いい歌作りたいなぁ・・・ https://youtu.be/K02Lh6RUjT8

          「夢」とは「欲」のこと

          3年くらい前から妻とよく散歩に出かけるようになった。今では家からのルートが20通り程にもなった。玄関に立って右に行くか左に行くか、右に行ったとして今日の天候や気分を考えてどの目的地を目指すルートが心地良いか、数メートル歩き出して決まる。何度歩いた道だとしても、散歩には不思議とマンネリはない。 ある日「今日職場から歩いて帰ってきた」「えっ!マジで?」妻が職場の田町から横浜まで歩いて帰ってきたという。アクティブなイメージなどまるで無い彼女の、一体どんな心境の変化なのだろうと伺い

          53歳教習所日記その5

          路上編 *歩行者も自転車も後続車も一つのチームなんだと願い、闘将リーチマイケルを己に宿す。 *初めての路上が17:00からで、この季節を恨むほど真っ暗であった *一様に教習車の点検を教示頂いたあと、教官の運転で離れた民家の駐車場に連れていかれる。 *そこでこれから大海原に乗り込む心得を説かれたのだが、脱走するなら今しかないと桜のジャージを脱ぎかける *しかしグレる暇もないほど教官が何か一生懸命話しかけている ので桜の胸章を握りしめ、ピッチにもどる。 *さあ!いざ路上

          53歳教習所日記その4

          修了検定 *心のレバーをRに入れないよう闘将ドゥンガのような心持で家を出る *一様に検定の説明を受けた後、ぬくぬくとした温室のような校舎を出て己の心を寒風にさらす *何度も幽体離脱(現実逃避)しそうになるが闘将ドゥンガのような心持で校舎に戻る *自分の番がやってきて闘将ドゥンガがピークを迎えて運転席に乗り込もうとしたら教官に「君は後部座席ね」と、ベンチからのスタートを告げられて、とたんに幽体離脱しそうになる。そうだ、二人ずつ受けるのであった。 *真面目そうな20歳くら

          53歳教習所日記その3

          *安全確認を徹底される *その昔教官は4回程、バイクに乗っていて巻き込まれたらしい *それでもまだバイクを愛している教官のハートの強さを褒め讃える *直線に差し掛かる度に褒め讃える *執拗に安全確認を心掛けたため右折なのに何度も教官と目が合う *そのうち曲がる度教官が身を縮めて視界を確保してくれる *S字をクリアした喜びで出口右折で手前を曲がり逆走する *慌てて左車線に戻ろうと何故かワイパーをつける *風が気持ち良く、何故か踏切で電車の音が聞こえた気がした *

          53歳教習所日記その2

          *私より年上のダンディな教官が来た *お駄賃あげるから両手出してごらんと言われてアルコールスプレーを頂く。 *教習所通い始めてここへきて初めて声を出して笑う *そのやり取りに涙がにじむくらい落ち着いた *君の歳でこのチャレンジすごくいいと思うよ!と言われ、「いやぁ~」と答えながら中央線はみ出しながら右折する *もっとアクセル踏みなよ、じゃないとブレーキの意味も分かんないから、と昔やんちゃだったんじゃないかなぁと思われるダンディ教官に言われ何故だかロックンロールに思いが

          53歳教習所日記その1

          みなさま、はじめまして!首藤晃志(しゅとうこうし)と申します。 53歳、無職、ミュージシャン、でございます。うさんくさいなと皆様感じられる事、よく分かります。現在に至るまでのドラマは後々お話させて頂く事と致しまして、これからわたくしの50代からのハッピーロード(であれ)を皆様にお届けしていけたらなと思います。 何はともあれ私の人生に一つ足りなかったものは「運転免許」でした。今までこんなに痛切に思う事はなかった。18歳から今に至るまで心の底から「必要だ!」と思ったことが無か