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Private Camp site TERA ついに着工

塵も積もれば山となる・・・

夢の実現へまずは片付けからスタート

空き家になって早10年近く経っていた今回の物件。。。
大家さんからは、以前の使用者は夜逃げするように去っていき
家賃も一切払うことなく気づいたらいなくなっていたそうです。
その夜逃げ同然に去って行った方が
残していった荷物の片付けからスタートしました。

ほぼお店をやっていた時の荷物が残っており
片付けだけで2週間を要しました。
以前の方が飼っていたであろう鳥小屋も置いてありました(笑)

そして工事ができるくらいまで建屋とその周辺の片付けが済んでから
ついに本格的な工事がスタートしました。

プライベートリバーへの導線確保

洪水の影響で傾いている階段

Private Camp site TERAは何といっても川が生命線と考えていました。
そのためこの階段を
まずは使えるようにするとことから工事が始まりました。
といっても今まで営業の仕事しかしたことのない自分からしたら
どう修理していいのかさっぱりわかりません。
そこで地元東村山の同級生で造園の仕事をしている友人に
協力を要請しました。
彼からの提案で傾ている階段を
ハンドウィンチ(3t)とジャッキアップで一度上に持ち上げ
その下に石を敷き詰めてモルタルで固めるやり方で
復旧していくことにしました。

果たして本当に上がるのだろうか、疑問でしたが
まずは当たって砕けろの精神でその通りやってみることに。

まずはハンドウィンチでできるだけ上方向に引っ張り
上がったタイミングでジャッキアップを挿入し
更に上へ押し上げることに。

そうすると傾いていた階段が本当に上へ上がっていく。

油圧ジャッキとハンドウィンチの力の凄さに感心感心。

そしてある程度の高さまで上がったら
大き目の石を積詰めていきます。

石を積詰めてまっすぐになった階段

あんなに斜めっていた階段がなんとまっすぐになりました。
ここまでくれば隙間に細かな石を積詰めていき
最後にモルタルで固めて復旧が完了となります。

復旧工事が完了した階段
まっすぐになった階段

階段が当たり前のように使えるだけでも感無量でした。
やはり素人の自分だけではどうにもなりませんでしたが
友人の力は偉大ですね!
この階段が復旧してくれたおかげで
この透き通るくらい綺麗な川へ行ける導線が完成しました。

サウナの水風呂となる川

そして階段の工事が終わると残す工事は下記の通りとなります。
・元お蕎麦屋さんの母屋の改修工事
・バンガローの新設
・シャワー室の設置
・和式便所の洋式化
・サウナ小屋の設置
この工事を3ヵ月かけて行っていきます。

元お蕎麦屋さんの母屋の改修工事

改装工事前のお蕎麦屋さんの母屋

ここの母屋は和モダンでおしゃれな空間にすべく
下記工事を行います。
・天井の塗装
・電気装飾の変更
・囲炉裏の撤去
・囲炉裏側を洋室化への工事

まずは囲炉裏の撤去からですが、
現状の囲炉裏は灰や砂が炉の中にあり
重すぎてビクともしません。
そのため囲炉裏の砂を全部取り除いてから移動となります。
砂は囲炉裏1台当たり、180Kgほど入っており
その灰と素直地道に一人で土嚢袋に入れていきます。
普通のマスクをつけながら作業しましたが
灰が細かすぎてマスクの意味はほぼなく
全て口・鼻に入ってくる始末です。
気合と根性で3日間かけて全て取り除き
いざ囲炉裏を撤去。
ようやく本格的な木工工事へと移ります。

囲炉裏側を洋室化へ

まずは床下の損傷具合をチェック。
囲炉裏側は川沿いと言うこともあり
湿気でダメになっている部分がありました。
そこは根太と束を足し補強を行いました。
その上から3×6合板 12.5mmを囲炉裏側の
元の床の形状に合わせて張っていきます。

合板を張り終えた床の下地


全て張り終えたタイミングで合板と合板の間に隙間ができるため
その隙間をパテで埋めていきます。
パテ埋め終了後にクッションフロアを接着剤で張っていき
乾燥したら洋室化完成です。

天井の塗装

天井塗装後の母屋

この母屋のテーマは和モダンなため
全て黒色に塗りつぶすことにしました。
天井は石膏ボードなため普通に水生塗料を塗ってもうまくつきません。
そのため下地シーラーを塗り、
乾燥後に水生塗料を塗ることにしました。
シーラー塗りと塗料塗りを全てローラーで行ったため
終始上向きの作業(-_-;)
首が引きちぎれそうになるくらい辛かったです。
辛すぎてもう二度とやりたくないと思いました。。。
※できれば塗装スプレーでの塗装をお勧めします。

電気装飾の変更

天井の塗装と囲炉裏側の洋室化が一通り終わったら
最後に電気装飾をつけていきます。
ライティングレールに変更し、今時風のお洒落な感じを出しつつ
電気は全て調光可能なものとしました。

母屋のすべての工事が終わると
生まれ変わった母屋に感動しました。
ここでサウナ後にビールを飲みながら休憩できたら
最高だろうと感じましたね。

現在のクラブハウス(母屋)

バンガロー・シャワー室新設

Private Camp site TERAはキャンプ場でもあるためお客様のご宿泊用のバンガローを新設します。まずは基礎を作らないといけないため新設予定のバンガローの大きさ合わせて60cm間隔で50cmの穴を掘っていきます。穴が掘れたらその穴に約30cmほどの砕石を敷き詰め転圧。そしてピンコロを置いていき、その上に基礎を作っていきます。イメージとして下の写真な感じとなります。

バンガローの基礎の部分

基礎が出来上がったら下記手順で施工していきます。
1、大引きを敷く
2、大引きの上に根太を敷く
3、根太の上に合板を張っていく
イメージは下の写真みたいな感じになります。

バンガロー 根太が引き終わった状態

ここまでくれば次は外壁の骨組みを組んでいきます。
外側の壁は3×6の合板となるため45.5cmの間隔で骨組みを組んでいきます。
全て組み終わったのが下の写真となります。

外の骨組みまで完成したバンガロー

続いては屋根の垂木を写真の骨組みの最上部に着けていきます。
この垂木の上に 3×6合板を張っていくため
垂木も合板が張れるように間隔を合わせて打ち付けていきます。
屋根の合板張りまで完了したら
ルーフィング→屋根材を打ち付ければ屋根が完成となります。
そして屋根ができたら先ほど組んだ骨組みに3×6の合板を打ち付けていき
最後の外壁材を張っていけばバンガローの外回りが完成です。

内装は空間を広く見せるために白をモチーフにした空間とします。
そのため先ほど組んだ骨組みに合わせて断熱材を敷き詰め
3×6の石膏ボードを
今度は内側から張っていきます。
天井、壁と張り終わったら壁材を天井、壁とすべてに塗っていき
最後に白の水性塗料で塗装したら内壁と天井の完成となります。
塗装が完了しましたら、最後に床へクッションフロアを張って
最終的な完成となります。
完成したバンガローは下記写真となります。

完成したバンガロー
バンガロー 室内


サウナ小屋

サウナ小屋新設

※小屋の構造や組み立ての施工はバンガローを
 新設した時と同様となるため割愛させてもらいます。
今回新設するサウナは初めて作るサウナと言うこともあり
手探りで作る形となります。
サウナを着工する前に下準備として
新設するサウナの仕様の構想がある程度固まったタイミングで
保健所と消防署へあらかじめの相談が必要です。
また、相談の際に平面図を持参することで
消防設備基準含め丁寧に消防署の方が案内してくれます。
※今回はサウナの許可含めて旅館業法で申請を行っております。

【サウナの仕様】
・サウナの椅子は4人掛けで2段
・部屋の広さは10㎡
・ストーブは薪ストーブ

それぞれ下記仕様で行うようにとフィードバックがありました。
【消防署】
・ストーブから離隔距離が1m50cm以上
・離隔距離を取るのが難しい場合はストーブ周りを不燃材で覆い
 対角線上に可燃物が無いようにすること
・サウナの脱衣所へ消火器の設置
【保健所】
・脱衣所に飲水できる設備をそれぞれ設けること
・サウナ室内を清潔に保つために床に排水溝を設けること

上記フィードバックをもとにサウナの施工がスタートしました。
小屋の木枠と外壁まで出来上がったタイミングで
断熱性と気密性を高めるために
従来の小屋で使用する断熱材(グラスウール)を1.5倍の量を
壁・床へ隙間なく敷き詰めていきます。
敷き詰め終わったら石膏ボード12.5mmを内壁に
天井に9mmの石膏ボードを張っていきます。

石膏ボード張が終わったら熱の反射性を上げるために
遮熱塗料を壁・天井へ塗っていきます。

全ての部分へ塗装が完了したタイミングで下記を作成します。
・床に合わせたすのこの作製
・4人掛け2段の椅子をサウナ室内で作製
・防火のための露台の作製
・薪ストーブの設置(煙突・ストーブの設置)

上記手順で施工が完了し、
試運転まで完了しましたら手続き関係を行います。

旅館業関係・サウナ関係の申請

【消防署への提出書類】
下記の提出を行います。
・消防予防法の届け出書
・サウナ使用開始届出書
・施設周辺が分かる地図
・薪ストーブの仕様書
・建屋平面図
・建屋立面図
上記提出し終わったタイミングで
現地調査を消防署の予防係の方に行ってもらい
問題無いようであれば消防関係の許可書をもらえます。


その許可をもとに保健所へ旅館業法の許可申請を行います。
保健所への提出書類は下記の通りです。
①旅館業営業許可申請書(施設、構造設備の概要)
②申告書(旅館業法第3条第2項に該当することの有無。該当する際はその内容を記載します。)
③見取図(半径300m以内の住宅、道路、学校等が記載されたもの)
④配置図
⑤各階平面図
⑥正面図
⑦側面図
⑧配管図(客室等にガス設備を設ける場合)
⑨定款又は寄附行為の写し(法人の場合)
⑩登記事項証明書(法人の場合)※ 6 か月以内に発行されたもの(原本提出)
⑪申請手数料(各自治体により異なる)

これら全て提出後に保健所の方へ現地調査をしてもらい
問題がなかった場合には許可書を発行してもらえます。

その許可が出た暁には正式に
サウナ付きキャンプ場としてオープンできます。

順調にいけば
工事完了後申請をしてから1か月ほどで許可がもらえます!

1号店は消防・保健所共に事前に相談していたこともあり
無事許可を取得し、営業と言う形をとることができました。

ここまでの話が2021年9月~2022年4月末までの話になります。
こうして自分の夢であったプライベートサウナ付きキャンプ場の
オーナーとなることを叶える第一歩踏み出せました。

詳細に記載しすぎるともっと複雑になるため
ざっくりと記載しております。
もっと詳細に聞きたいという方はコメント頂ければ
個別でお話させて頂きます!

それでは!

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