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日本のバレーボールを変えるのは「アンダーカテゴリ」が鍵

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日本のバレーボールが世界の中で再び輝くとき。代表チームがメダルを獲る、国内リーグが世界レベルをけん引する。そうなるためには、トップカテゴリの育成強化任せではなく、最も重要なのは小…
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2021年4月の記事一覧

ポーランド・バレーボール滞在記2020

 2020年2月。とある友人との出会いから、勢いで、バレーボールを観るために数日間ポーランドに飛び込んでみました。

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(バレーボール学会)育成世代におけるこれからのあるべき指導考察

2018年3月に行われた 日本バレーボール学会 第23回大会 で発表する機会を得ましたので、その発表をブログでシェアいたします。

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初心者の「バレー脳」と「次何が起こるか?」

初心者と「次何が起こるか?」

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「WHY JAPANESE PEOPLE!?(Volleyball)」

筆者は、あまり海外に出てバレーボールを実践した経験は少ないものの、それでも数少ない渡航の際に見聞きしたことや、日本国内で出会った海外からやってきた外国人コーチや選手とのインタビューなどを通して、彼らが日本のバレーボールの練習やトレーニング(練習)現場に対して見ていることに、たくさんの共通点があることを知りました。 WHY JAPANESE PEOPLE!? ~コーチング&練習編  今回は、日本のバレーボールにおける練習や指導(コーチング)についてです。 まず最初に、日本の

初心者6か月目・・・ビギナーが教えてくれるもの

従来のバレーボール指導を見直した「育成」をしたくて 用具がない、ユニフォームがない、保護者のサポート体制がない・・・といったものはもちろんですが、それ以上に、「バレーボール」経験がゼロの子たちで、上級生も経験者もいないという、本当に白紙からスタート。  そこからバレーボールチーム、バレー集団をつくっていくことは、かなり大変な作業であると感じています。一方で、ともすると「当たり前」と思っていたことがそうではないということに逆に気づかされることも多いです。いたるところでバレーボー

マルキーニョスの「奇跡のレッスン」

ブラジルのユースの総監督など国際的に育成年代の選手たちを指導し、海外のバレーボールの情報収集にもあたっているという、アントニオ・マルコス・レルバッシ氏(マルキーニョス)が、東京の中学男子バレー部を1週間コーチングするドキュメンタリーがありました。 番組を観れてよかったなと思います。自分も大変共感できる部分や、ストンと落ちるような謎が解けたような思いがしました。日本のバレーボール界で、特に小中高校生の育成年代にかかわっているコーチの方たちには、どのように見えたのでしょうか?私

バレーボールにおける、「考える力」「基本」 の再検討

今回は「考える力」と「基本」というものを再検討してみようと考えました。 「考えろ」「基本」とはよく言うけれど・・・ サッカーでいえば、ドイツの躍進と育成システム、かつての日本代表監督のオシムの考え方、昨年注目されたラグビー日本代表のエディー・ジョーンズの考え方、バレーボールでも近年増えてきたVリーグの外国人監督たちの考え方・・・。いずれにおいても、日本のスポーツ選手には、「考える力」の弱さが指摘され、トップ選手であっても、「考える力」をもう一度鍛えなおさねばならないというこ

アンダーカテゴリーの育成に光が当たるためには?

発展や成長の余地・伸びしろをいかに確保し続けるか  目標設定やプランを設定するときに、「ゴール」を先に決めることが大事だと言われています。確かにそうだと思うのですが、その目標とされるゴールやターゲットによって、選手やチームが必要以上に縛られる状況であっては、本末転倒なんだと思います。  「ゴール」や「ターゲット」となる「目標」は、いわゆる成績とか到達点というようなものであろうと思います。ですから、順位だとかチャンピオンシップだとかを目指します。これは、選手やチームの成長のた

バレーボールのゲームとビギナー(初心者)

「期待しか」ないという認識に立てるか・・・ バレーボールの初心者にとって、ゲーム(試合)に抱くある種の恐怖感や絶望感みたいな、独特な感覚というのがあると思います。そこからやってくる、極めて消極的なプレーや委縮し身体が硬直したぎこちなさというのは、ともすると外から見ていると、何とかならぬものかと思うこともあるのが正直なところです。  しかしそんな彼らを外からみていて、「何とかならないものか?」という思いも、結局は選手目線ではない、上から目線であるということになると思います。思

限定的なパターン選択から、柔軟な対応力へいくためには・・・

自分も以前までチームを指導していた時そうでした。 例えば、攻撃の「パターン」を定めて、それをゲーム中にセッターなどが選択して遂行します。 攻撃パターンとか、いわゆる「コンビ」というのを、あらかじめ設定して反復練習することが多かったです。 ですが、個人のスパイク練習として、各種のスパイク練習、バックアタックやファーストテンポも含めた攻撃は意識的にできるようにすることが大事になってきます。 あとは、ゲーム形式に「委ね」ます。 こんな攻撃をしろとか、どこにセットしろとか、いちいち

「今こそ」~一貫性、発展性、系統性

 近年言われている問題や議論されている多くの課題は、Vリーグやナショナルチームで数か月や1年2年練習すれば改善できるものばかりではないのではないかと思うことがあります。  以前、MB(ミドルブロッカー)の得点力不足が指摘され、MB1やハイブリッド6といわれる選手起用もありましたが、結局はそれもMBの機能やプレースタイルに対する日本伝統的な概念や思い込み、限定的な動き、さらにはそれを前提としたセッターのセットやファーストタッチの返球など、日本のバレーボールの風土みたいなも

日本のバレーボール界あるある(他種目でもあるかも)

こんな光景あちこちにありませんかね? ① 「ハイ」か「イイエ」しか言う機会がない ② とりあえず「ハイ」と言うけど、内容を訊ねられたら答えられない ③ 「指導者が帰ろうとする」⇒「選手が頭を下げに行く」が3回以上続く ④ とりあえず、苦しそうな演技をすれば何とかなる。 ⑤ 指導者は「気持ち」、「気迫」、「集中力」しかアドバイスしてくれない。 ⑥ バレーしに行ってるのに椅子出しやお茶出し、上着預かりなど、店員みたいな選手が増える ⑦ 実は「はやく練習終わんねーかなー」と思いな

それをしなくてもできること~慣習を見直す

バレーボールの指導では、いろんな指導方法や練習ドリルがあります。 もちろん、バレーボールに限らず他のスポーツだってそうだし、スポーツに限らず勉強方法だって人によって効果のある方法は違うし、楽器の演奏や何かのスキル習得だって、いろんな練習方法や学習の仕方があって、人によって合うものも違っていると思います。

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みる論理、やる論理、起こっている論理

プレーを見る見え方とか分析にもいろいろあるんじゃないかと思っていて、しばしば考える人の立場によって、同じプレーや現象も説明が異なってくることってあるんじゃないかと思います。 ・見えるもので分析、説明する場合(動きの状態や形態など) ・プレーヤー自身の感覚で分析、説明する場合 ・学問的に現象や動作を解析、説明する場合(医学的、運動学的、物理学的)  これらは、同じ一つの運動やプレーについてでも、説明される内容の表現は三者三様になると思います。  じゃあ、どれが正解でどれ