キック力UPにつなげる4つのフィジカルトレーニング-軸足編-
サッカーをやる以上必要な能力
『シュートを強く打つ』
『ロングキックやパントキックを遠くまで飛ばす』
『パススピードを速くする』
これらのプレーで必要なのは、【キック力】ですよね。
サッカーをやる以上この能力を高めるのは、自分自身、至上命題であると考えていますし、選手の皆さんもそう考えている方は多いと思います。
なので、サッカーをしたことがあるほとんどの方は、キック練習に明け暮れた経験があると思います。
自分もその一人でしたが、中学生時代にキック練習しかせずケアなど何もしなかったら見事に右足の骨盤裂離骨折(いわゆるハクリ骨折)をしました。
当時はとにかくボールを蹴るのが好きで、チームの誰よりも遠くにボールを飛ばせるようになりたいと夢中になって練習をしていた記憶があります。
ただ、今になって当時の自分に声をかけられることができるのであれば、
『ボールばっか蹴ってないで、蹴るために必要な筋トレしなさいよ。』
こう声をかけると思います。
蹴るために必要な筋トレ??
ボールを蹴り続ける練習も非常に大切で、感覚的な部分を常に自分の身体へフィードバックすることで
『足のこの部分に当てればいいのか。』
『助走の歩幅・角度はこれぐらいがいいのか。』
などキック力を強くするために必要な感覚を身体に染み込ませることができます。
ですがここでは、蹴るために必要な身体の柔軟性や筋力もそれぞれ鍛えることでキック練習では得られない経験値を積むこともできるということをみなさんにお伝えできればと考えています。
蹴るために必要な身体機能のなかでも、軸足の柔軟性や筋力はキック力を上げる上では非常に重要なものになると考えています。
軸足の機能でキック力が上がる?
軸足の安定性が蹴り足のスイングスピードの関係性について研究しているのがありますが、その研究では、軸足の安定性とスイングスピードは大きく関係していると指摘しています。
遠くに飛ばすには、素早い蹴り足のスイングが必要となりますが、その際身体には蹴り足からの【遠心力】がかかります。
この遠心力をフル活用することで簡単にスイングスピードを速くすることができ、強いシュートを打てたりボールを遠くまで飛ばすことが可能となります。
この遠心力をフル活用する際に求めらるのが、助走を斜めからとりピッチに対して軸足を斜めに差し込むことです。
このように軸足を置くことで、遠心力に対しても身体がブレない安定性があると指摘する研究論文もあります。
今シーズンが始まる前に浦和レッズに所属する西川周作選手がパントキックの動画をSNSに公開してくれました。
それがこちらになります。
Jリーグでも屈指のキック精度を誇る西川選手の軸足もかなり斜めに差し込みながらキックしていますよね。
そのほかのトップレベルの選手たちも揃って軸足を斜めに差し込みながらバランスを取るような身体の使い方をしています。
軸足を斜めに差し込むためのトレーニング
軸足の安定性がどうキック力に影響し、どのような足のつき方が軸足が安定しているのかおわかりいただけたと思います。
ここからは実際に差し込むために必要な基本的なトレーニングを紹介させていただきます。
Lv.1|オーバーヘッドスクワット
<トレーニングポイント>
✔︎ヒザとつま先が同じ方向に向くようにガニ股意識
✔︎手がつま先よりも前に行かないように胸を張る
Lv.2|クロスオーバースクワット
<トレーニングポイント>
✔︎ヒザとつま先が同じ方向に向くようにガニ股意識
✔︎前足の親指・小指・かかとの三点に均等に体重をかける
✔︎前足重心で行う
余裕でできる場合、上半身もねじりながらやってみましょう!
-クロスオーバーバックランジ
<トレーニングポイント>
✔︎ヒザとつま先が同じ方向に向くようにガニ股意識
✔︎前足の親指・小指・かかとの三点に均等に体重をかける
-クロスオーバーフロントランジ
<トレーニングポイント>
✔︎ヒザとつま先が同じ方向に向くようにガニ股意識
✔︎前足の親指・小指・かかとの三点に均等に体重をかける
✔︎踏み込んだ後は前足の踏ん張る力で後ろ足を前方へ運ぶ
まとめ
キックモーションに関しては、蹴り足やクロスモーションにフォーカスがあたりがちですが、それを支えるためにも軸足機能が非常に重要な要素となります。
なかでも、ただ支えるのではなく、斜めに突き刺してもブレないような軸足の安定性が非常に重要です。
なかなか外に出てキック練習ができない今だからこそ、動きを支えるための身体機能にも目を向けてトレーニングをしてみてはいかがでしょうか?
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