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《2023年認定企業決定!》技術系スタートアップ支援のプロが選ぶ、これから伸びる技術系スタートアップ5社

新産業を創出し世の中にインパクトを与えるディープテックは、日本経済の再起にも欠かせません。近年、ディープテック・スタートアップの注目度が世界的に高まっています。

TEPでは日本のトップレベルの技術をビジネス化し普及させることを目的とする技術系(ディープテック)スタートアップを支援しています。TEP独自の認定制度である「J-TECH STARTUP 」(ジェイテック スタートアップ)では「事業の革新性」「経済的な発展」「社会的影響力」「事業の実行力」の面から評価を行い、毎年認定企業を選出しています。今年も成長が期待されるシード・アーリー期の技術系スタートアップ5社を選出いたしました。

2月7日(水)に開催される「J-TECH STARTUP SUMMIT」では、本年のJ-TECH STARTUPに選ばれた5社がプレゼンとブース展示を行います。
本記事では、J-TECH STARTUP SUMMITに登壇予定の認定企業へのインタビューをご紹介していきたいと思います。

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※J-TECH STARTUP SUMMITへの参加申込はこちら
https://j-tech20240207.peatix.com
(交流をご希望の方は「懇親会参加」のチケットをお選びください)

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「J-TECH STARTUP 2023」認定企業のご紹介

【シード枠】ベンチャーキャピタル等からの出資前の企業

《株式会社SMILE CURVE》

株式会社SMILE CURVE 代表取締役 野口昌克 様 

■ 事業の強みについて教えてください
側わん症検診・治療にかかわる検診事業者、大学病院の協力を得て本事業を推進しており、製品開発・製造においても、独自の3次元計測技術を保有する企業、側弯症検診のノウハウを持つ事業者の経験・ノウハウを組み合わせ実現しております。

■ 創業したきっかけを教えてください
側わん症は思春期に特発し、早期発見・治療がとても重要です。世界各国で検診が推奨、実施されていますが、信頼性の低い視触診が用いられています。私たちは、この現状を変えたいと考え、SMILE CURVEを創業しました。

■ 御社のビジネスによって、社会はどう変わっていくのでしょうか。
検診を行う人・受ける人の双方にとって、安心な検診が確立できます。そして、側わん症の早期発見により、思春期における装具矯正が一般的になり、術後QOLの向上、医療費削減が実現できます。



【アーリー枠】VC等から出資を受け、資本金3億円以下・従業員50名以下の企業


《株式会社Jmees》

株式会社Jmees 代表取締役 松崎 博貴 様

■ 事業の強みを教えてください
現在薬事申請中で弊社開発のAIを用いた術中の臓器認識支援システムが世に出れば、初めて製品化されるAI手術画像認識支援システムとなります。このシステムを構築するために全国の医療機関から大量の手術動画を収集し、国立がん研究センターの医師との連携で質の高いAIの教師データ作成を行っています。

 ■ 創業したきっかけを教えてください
東京大学大学院で病理画像のAI診断の研究を行いながら、国立がん研究センター東病院で手術画像認識の研究を行っていました。そこで外科手術では想定外の事態に陥りやすい現実に直面しました。また手術の質が施設や個人により大きく違うことを知り、不運によって人が命や健康を失ってしまう現状を変えたいと思い、外科医と共にJmeesを創業しました。

■ 御社のビジネスによって、社会はどう変わっていくのでしょうか。
弊社が開発するAI手術支援システムは手術画像を解析し、術者の臓器認識を支援することで、より安全に⼿術が行えるようにします。
そして、すべての人々に安全で質の高い治療を届けることを目指します。

(URL)https://www.jmees-inc.com



《TopoLogic株式会社》

TopoLogic株式会社 代表取締役 佐藤 太紀 様

■ 事業の強みを教えてください
トポロジカル物質の最先端の研究と、車載含むデバイス開発経験の豊富なエンジニアを組み合わせ、どこよりも早く圧倒的な高性能デバイスを実現できることが強みです。当社の高速熱センサ技術や、超低消費電力メモリ技術は従来品と数十~数百倍の性能差があり、世界中の産業が抱える課題を解決することを目指しています。

 ■ 創業したきっかけを教えてください
トポロジカル物質の特異な物性を活かしたコア技術は、物理現象から異なるため圧倒的で真似できない差別化要因であることから、非常に競争力が高く、材料技術が強い日本の新たなディープテックスタートアップの成功モデルとなり得ると考え、創業しました。

■ 御社のビジネスによって、社会はどう変わっていくのでしょうか。
トポロジカル物質の技術により、従来の技術と比較して文字通り桁違いの「エネルギーの可視化」「省エネルギー化」を推進します。それにより、AI、Industry 4.0、Edge IoT等の技術を持続可能な形で社会実装することを可能にし、ますます高度化していく社会を黒子として支えます。

(URL)https://www.topologic.jp/



《Biophenolics株式会社》

Biophenolics株式会社 代表取締役社長(CEO) 貫井 憲之 様

 
■ 事業の強みを教えてください
当社は再生可能なバイオマスを原料として芳香族バイオ化学品を生産する事業を行っております。特にスマートセル(改良型微生物)および生産プロセスを一貫して開発し、現場で使える技術開発ができることが強みです。

■ 創業したきっかけを教えてください
代表の貫井が所属していた大企業が買収されるタイミングで独立を考えました。当時、共同研究していた筑波大高谷直樹教授のパイプラインと貫井のもの作り能力を組み合わせれば面白い会社になると思ったことです。

■ 御社のビジネスによって、社会はどう変わっていくのでしょうか。
バイオマスを原料とする当社の技術は、石油に頼らない持続可能な化学品生産と大気中のCO2削減を両立する技術です。これによりバイオ化学品(プラスチックなど)による循環型社会に変わって行きます。

(URL)https://bio-phenolics.com/


【大学発・研究機関発スタートアップ賞】

J-TECH STARTUP 2023認定企業のうち、大学・研究機関発スタートアップで、最も評価の高い企業に贈られます。


《株式会社FerroptoCure》

株式会社FerroptoCure 代表取締役CEO 大槻雄士 様 

■ 事業の強みを教えてください
これまでに世界にないメカニズムの抗がん剤である、フェロトーシス誘導性抗がんの開発を行います。
フェロトーシス誘導の抑制はがんの生存に様々なフェーズで関わっており、これを標的とする抗がん剤で様々ながんを癒す抗がん剤を創出します。

■ 創業したきっかけを教えてください
大学での長年の研究開発により良いシーズを創出することができたこと、
そして、それを本当に臨床応用し患者さんの役に立ちたいと考えるメンバーが揃ったことが、大きな一歩でした。

■ 御社のビジネスによって、社会はどう変わっていくのでしょうか。
がん種に依らない「がんの基本生存戦略」を標的にすることで、広く様々ながん種に効果のある抗がん剤を開発します。
そして、がんになっても苦しまずにすむ社会へと貢献します。

(URL)https://ferroptocure.com


専門家が認定した技術系スタートアップの事業内容がわかる「第8回J-TECH STARTUP SUMMIT」開催

「第8回J-TECH STARTUP SUMMIT」について

技術をビジネスのコアコンピタンスとした事業でグローバルな成長が期待されるスタートアップを「J-TECH STARTUP 2023」として認定し、認定証授与とともに認定企業のプレゼンやトークセッションが行われる「第8回J-TECH STARTUP SUMMIT」を2024年2月7日(水)に開催いたします。


「第8回J-TECH STARTUP SUMMIT」開催概要

・日時 2024年2月7日(水)13:30~16:40 (ブース・デモンストレーション&ネットワーキング~18:00)
・お申し込みURL https://j-tech20240207.peatix.com/
・会 場 浅草橋ヒューリックホール
(〒111-0053 東京都台東区浅草橋1-22-16ヒューリック浅草橋ビル2階 HULIC HALL)
・主 催  一般社団法人TXアントレプレナーパートナーズ
・共 催  一般社団法人日本能率協会
・後 援 経済産業省関東経済産業局
独立行政法人中小企業基盤整備機構 関東本部 
   国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)
国立研究開発法人物質・材料研究機構(NIMS)
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)、ほか
・協 力 三井不動産株式会社


プログラム(予定)

・13:30 開会挨拶
・13:40 J-TECH STARTUP 2023認定企業プレゼン(シード枠)
  株式会社SMILE CURVE
・13:55 J-TECH STARTUP 2023認定企業プレゼン(アーリー枠)
  株式会社Jmees
  TopoLogic株式会社
  BioPhenolics株式会社
  株式会社FerroptoCure(※J-TECH STARTUP 大学・研究機関発スタートアップ賞 受賞)
・15:05 パネルディスカッション 「大学・研究機関発スタートアップと大企業 共存共栄に向けた関係づくり(仮)」
  <パネラー>
高谷 直樹(BioPhenolics株式会社 CTO/筑波大学生命環境系・教授)
大槻 雄士(株式会社FerroptoCure 代表取締役CEO)
木村 周(株式会社アルガルバイオ 代表取締役CEO)  ほか
  <モデレーター>尾﨑 典明(一般社団法人TXアントレプレナーパートナーズ 副代表理事)

・16:15 J-TECH STARTUP 2023 認定証授与
J-TECH STARTUP 大学・研究機関発スタートアップ賞 授与
日本能率協会 産業振興賞 発表・授与
・16:35 閉会挨拶
・16:40  ブース・デモンストレーション&ネットワーキング(18:00 終了)


■パネルディスカッション 登壇者


■ パネラー:高谷 直樹 氏  BioPhenolics株式会社 CTO/筑波大学生命環境系・教授
J-TECH STARTUP 2023
応用微生物学を専門としてカビやバクテリアの研究で博士号を取得後、筑波大学助教をへて、2011年から筑波大学生命環境系・教授。2009年、それまでのカビの基礎研究から脱皮し、微生物をもちいたバイオものづくりに取り組む。これまでに、JST、NEDO等のプロジェクト研究を通してバイオ芳香族を提唱してきたが、大量生産・大量消費のプロダクトアウトをしたい夢が膨らみ、2022年、現BioPhenolics社長の貫井と共に起業。経営と大学教員をなんとか両立させ、バイオものづくりのシーズを広げる活動もしている。

■ パネラー:大槻 雄士 氏  株式会社FerroptoCure 代表取締役CEO
J-TECH STARTUP 2023
大学・研究機関発スタートアップ賞 受賞企業北海道大学医学部卒業後、外科医として勤務。臨床現場での経験から、がん治療の開発を志しがん研究の道に進む。その後、研究を続け、その研究成果を社会に応用し新たな抗がん剤を創出するために、株式会社FerroptoCureを創立する。

■ パネラー:木村 周 氏  株式会社アルガルバイオ 代表取締役CEO
J-TECH STARTUP 2021
三井物産株式会社にて主に「食と農」「健康」領域での事業投資・経営に携わる。ペルー肥料資源事業、米国飼料添加物事業、米国サプリメント事業などに加えて、代替タンパクベンチャー企業のBeyond Meat社への出資参画(取締役会オブザーバー)などウェルネス・フードテック・バイオ領域での海外事業経験も豊富。2020年当社COOとして入社し、2021年代表取締役社長CEOに就任。一橋大学商学部卒。『藻類』の可能性を解き放つ研究開発で、社会課題を解決し、人々と地球の未来に貢献する世界No.1のクリーンテックカンパニーを目指す。

■ パネラー:峯藤 健司 氏 三菱電機株式会社 ビジネスイノベーション本部
2011年に新卒で三菱電機に入社。開発本部 情報技術総合研究所にて光通信技術の研究開発に従事。その後、同所開発戦略部 企画グループにて研究開発の戦略策定、資源配分と実行支援を担当。2017年より同本部 デザイン研究所 未来イノベーションセンターにてオープンイノベーションを起点とした新規事業の開発と既存事業の強化に従事。2021年4月より、ビジネスイノベーション本部にて、コーポレートベンチャーキャピタル「MEイノベーションファンド」の立ち上げを主導。
ベンチャーファイナンスに精通しており、メンターとして数多くのスタートアップのハンズオン支援を経験。

■ モデレーター:尾﨑 典明 一般社団法人TXアントレプレナーパートナーズ 副代表理事
2004年九州工業大学大学院・工学研究科物質工学専攻修了。コンサルティング会社にて企業の新事業・新商品開発支援に携わる。2009年S-factory創業、企業に加え、自治体、NPO、スタートアップに対し支援を行う傍ら、官公庁等のアドバイザー等歴任。業種業態問わず、またその事業ステージによらず、それぞれの課題に応じた支援を実践。現在、NEDO技術委員/SVr、筑波大学国際産学連携本部客員教授も兼務。


特別賞

1.『大学・研究機関発スタートアップ賞』
J-TECH STARTUP 2023認定企業のうち、大学・研究機関発スタートアップで、最も評価の高いスタートアップに贈られます。

2.『日本能率協会 産業振興賞』
『日本能率協会 産業振興賞』は、共催である日本能率協会主宰の技術関連のネットワークである日本CTOフォーラム(※)を中心に、10社前後の企業の皆様にJ-TECH STARTUP SUMMITにご参加頂き、J-TECH STARTUP認定企業のプレゼンテーションをご覧いただいたのち、「最も革新的であり、自社との連携・協業の可能性が最も高い企業」に送られる賞です。なお、本賞の選出にご参加の企業は、追って公開予定です。
【ご参考:2022年度『J-TECH STARTUP 日本能率協会 産業振興賞』選出参加企業】※順不同・敬称略
味の素株式会社 / ジヤトコ株式会社 / 株式会社SCREENホールディングス / 日本工営株式会社 / 日本特殊陶業株式会社 / 三菱ケミカルグループ株式会社 / UBE株式会社 / 株式会社レゾナック・ホールディングス / 一般社団法人日本能率協会 / 三井不動産株式会社

※日本CTOフォーラム:日本を拠点に活動する代表的な企業のCTO(最高技術責任者)が、これからのモノづくり、コトづくりのあり方やイノベーションについて、本音ベースの意見交換を行い、共通の課題解決をめざす、日本能率協会運営の組織体です。
※本年の参加企業については確定次第公開いたします。

3.『KOIL賞』
本イベントにご協力頂いている三井不動産株式会社様より、本年度のJ-TECH STARTUP認定企業全社に対し、「柏の葉オープンイノベーションラボ(KOIL)」(https://www.koil.jp/)の1年間無料利用権が授与されます。


「J-TECH STARTUP」創設の趣旨

インターネットを使ったSNSやECサイト、ゲームなど様々なサービスが、我々に多くの利便性や新たな価値を生み出しています。それらを実現するアプリケーションは、比較的短期間で製品開発が可能で、日本でも成功例や支援方法が確立されつつあります。一方、それらを支え基幹技術である高速通信やAIエンジン、CPU/GPU 技術などに代表されるDeep Tech(コア技術)は、裏方的で理解が難しく、製品化までに時間と人的リソースが多くかかります。そのため、事業化リスクが高く投資等のサポート体制は十分とは言えません。

しかし、基幹技術である Deep Techなくしてアプリケーションは成り立ちません。アプリケーションと Deep Techは車の両輪であり、相互の発展によって真の価値や利便性を社会にもたらす事が出来ます。このようなことから、シリコンバレーでは、サービス系技術を提供する会社への集中的な投資から、AI、IoT、バイオ、宇宙、エネルギーなどのDeep Tech への投資が積極的に行われています。

「J-TECH STARTUP SUMMIT」は、Deep Tech スタートアップを「J-TECH STARTUP」として認定、紹介を行なうことで、Deep Techスタートアップに焦点を当て、重要性を注目し、スタートアップのサポート体制を確立するために必要なことを議論していきます。そして本イベントを通じて、スタートアップと大企業や支援組織とのネットワーキングを行い、技術系スタートアップ成長のためのエコシステム構築を目指します。

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2月7日(水)開催の「J-TECH STARTUP SUMMIT」は、TEPが選出する期待のスタートアップ「J-TECH STARTUP」のプレゼンがまとめて聞けて、直接お話もいただける貴重な機会となります。ぜひ会場へご来場ください!

参加申込はこちら:https://j-tech20240207.peatix.com
(交流をご希望の方は「懇親会参加」のチケットをお選びください)

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