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ナインクラフトのパーパスはなぜ、「クラフトする喜びを生み出し続ける」なのか?

今回の記事では、私たちナインクラフトがパーパスとして掲げている「クラフトする喜びを生み出し続ける」について解説をしていきます。

私たちはなぜ、「クラフトする喜びを生み出し続ける」をパーパスとして掲げているのか?

このパーパスは私たちの存在意義そのものであり、ナインクラフトのコアを形成している大切な価値観です。

ナインクラフトにおける「クラフト」の定義は何か?

「クラフト」と聞くと、皆さんはどんなイメージを思い浮かべますでしょうか?

私はクラフトという言葉を聞くと、

「手でつくる」
「丹精を込めてつくる」
「時間をかけてつくる」
「こだわりを持ってつくる」

そんな印象を抱きます。

自らの強い意志で「つくる」という行為と真剣に向き合う。

これが私が「クラフト」に抱いているイメージです。

ナインクラフトはこの「クラフト」という言葉を社内で共通言語化し、常に中心に据えるべき価値観として重要視しています。

こちらがナインクラフトで共通言語化し、定義している「クラフト」の説明文です。

自分の意志や思いをきっかけにし、自分なりの考えや価値観を尊重しながら、届ける相手を想い、独自の表現を創り出すこと

ナインクラフトの「クラフト」の定義

私たちはこのクラフトという考えをデジタルマーケティングおよびSNS運用に持ち込み、企業の表現活動に伴奏しながら顧客との繋がりをつくるお手伝いをしています。

すべてのブランドがインターネット上での「表現」を求められる時代において、この「クラフト」の考え方はブランドにポジティブな影響をもたらすと、私たちは考えています。

なぜ今、企業の表現活動においてクラフトが重要なのか?

ナインクラフトが提唱する「クラフト」という考え方は、これからますます重要な時代になってくると考えています。

その理由として、最も伝えたいものを2つお伝えします。

数字を追うために考えたアイデアではバイアスを崩せないから

まず一つ目の理由は、「数字を追うために考えたアイデアではバイアスを崩せないから」というものです。

数字はビジネスに大きな影響力をもたらします。

しかし、数字の使い方を間違うとその影響力はマイナスに働いてしまいます。

数字とは、基本的に「評価」に使うべき要素だと考えています。

考えたアイデアをマーケットに投下し、その結果を客観的に評価する。

そのような時に数字は頼もしい友になります。

しかしながら、数字を目的化してアイデアがそのための手段として捉えられてしまった時、アイデアは平凡化し、バイアスから抜け出せなくなってしまいます。

この傾向は多くのマーケティングチームが数字至上主義になっていく昨今において、どんどん加速してしまっています。

数字からアイデアを想起させるのではなく、意志からアイデアを生み出し、数字でそれを評価する。

これが大切です。

私たちが提唱する「クラフト」は、自分たちだからこそ表現できる独自なアイデアを生み出すきっかけになります。

そして、そのようなアイデアを積み重ねていった時にだけ、便益を超えた「意思ある存在」として認知されるようになっていく。

私たちはそのように信じています。

様々なノウハウがタイムリーに共有され、数字のためだけの表現によって独自性を失われている時代だからこそ、クラフトは重要な羅針盤になると考えています。

ブランドチームにおける最も重要な仕事は「意志を示し続けること」だから

今の時代、ブランドの表現活動を完全に社内の人間だけで行うケースはあまり多くありません。

多くの企業が様々な専門性を持つパートナーに委託しながら、全体として最適なパフォーマンスを上げようとしています。

実際問題、専門スキルを持つパートナー企業は非常に高いパフォーマンスを発揮します。

経験を持つメンバーが集まり、チーム全体でノウハウを共有しながら高いスキルを組織全体でさらに日々高めていく。

このような組織に依頼をすることができれば、企業の表現活動はよりブラッシュアップされ、事業へも少なくない貢献をしていくでしょう。

しかしながら、如何に優秀なパートナー企業であっても、任せることができないものがあります。

それは「意志を示し続けること」です。

「そもそも自分たち何がしたいのか?何をしたくないのか?」

ブランドチームが意志表現をする行為は、正解のない問題に答えを出していく行為そのものです。

壁打ち相手になったり、表現の部分をアシストしたりと、その行為に伴奏できる会社はいくらでもあります。
(私たちもその一つです)

しかし、ブランドにとって大事なことは揺るがない意志でブランドとしてやるべきことを妥協なく日々推進していく行為そのものです。

それは決して1回で終わるものではありませんし、ハックできるものでも、マニュアルにできるものでもありません。

例え結果が出なかったとしても、「意志を示すんだ」という強い気持ちを持ち続けることが大事になります。

このような気持ちで自分たちが伝えたい表現を生み出す行為こそが、「クラフト」であり、ブランドチームにしかできない最後の役割になっていくと、私たちは考えています。

多くの会社が「表現」を短期的な数字を取るための手段としてしか考えていない

「クラフトで生み出した表現が企業に利益をもたらすことができれば、それはひとつの理想の事業の在り方と言えるのではないか?」

そのような価値観をもとに私はいままでいくつものチームを指揮し、企業の表現活動を手伝ってきました。

結果としてEC売上を10倍に伸ばしたり、フォロワー数百人から10万人に超えるアカウントに成長したりと、少なくない結果も作ってきた自負もあります。

しかしながら、企業の相談を引き受ける中で、私はいくつかの課題に気がつきました。

そのひとつが、多くの会社が「表現」を数字をつくるための手段としてしか考えておらず、その考えで作った表現の多くがブランド毀損に繋がっているという課題です。

クラフトによる表現が企業に利益をもたらすかを事前に算段したり、評価することは大切です。

実際にナインクラフトも数字評価には力を入れており、データサイエンスを活用したノウハウを日々蓄積しています。

しかしながら、数字評価が大事であることと、数字獲得だけを目的に表現する行為は全く意味が違います。

後者の行為は、「クラフト」の定義から大きくはみ出しており、ナインクラフトは推奨していません。

数字が取れる表現だけで施策を最適化を見出してしまうと、「短期的に最もコスパ良く数字が取れる表現」だけが生き残ってしまうことになります。

デジタル施策の評価期間は非常に短期的であり、そのような評価プロセスで施策を評価してしまうと、短期的成果のを生み出す施策こそが正解になってしまいます。

このようなマインドで表現を最適化し続けることは、明確なデメリットを企業にもたらすことになると、肝に銘じておかなければなりません。

以下の記事に詳しくその理由を書いていますので、具体的な内容についてはこちらをご覧ください。

「企業の表現活動は課題だらけだ」
様々な企業と付き合う中で、私たちはそのことを日々確信していきました。

そしてそれと同時に、私たちが定義する「クラフト」という考えを持ち込んでチームの意識改革することの必要性を実感していきました。

「数字達成のためだけの手段」として表現活動が無味乾燥に消化されるチームに、クラフトの喜びは生まれません。

このことが長期的に見て、どのような意味となるかはすべてのブランドが考えておくべきテーマといえるでしょう。

ナインクラフトの役割は「クラフト」によって生み出される表現が企業利益に繋がるよう補助線を引くことである。

ナインクラフトはデジタル広告、クリエイティブ、コミュニケーション設計に強いプロフェッショナルが揃っています。

だからこそ「クラフト」をすれば売上に繋がるという単純な話にならないことも、経験的にわかっています。

そしてそれと同時に、ブランドを作っていくためには「クラフト」をチームの中心に据える必要があるということもわかっています。

そのように一見トレードオフに見える「クラフト×利益」の綱引きを終わらせ、両方を叶えていく方法を見出していくことは、これからの多くの企業にとって重要なテーマになるでしょう。

私たちの役割は企業の表現をただイケてるものにすることでもなければ、最も効率良く売り上げを作れる方法を見つけることでもありません。

ブランドチームが「クラフト」に集中することで売上に繋がる仕組みを設計し、クラフトと企業利益の間に補助線を引くこと。

それこそがナインクラフトの役割であり、提供価値です。

NineCraft

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