唐草|てんやわんやスペイン暮らし

アンダルシア在住。不条理な日常(アンダルシアの暮らし)をつづります。

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20年越しの片思い(めざせ大学院1)

「書類不備」   そんなことが書かれた通知を受け取った。     年明け、大学院に応募した。 かれこれ20年来の夢をかなえるために。   いつか行こう、そのうちきっと。 そう思っていたら20年もたっていた。 特に海外に出てからは、毎日のパン代を稼ぐのに必死だった。自分が大学院へ行くなんてことは二の次、三の次と思っていたら、去年になって「パン代はそろそろ私に任せてください」と夫が言った。   そうか、大学院に行っていいのか。   そうか。   しかし、待てよ。   私は何

    • 10月のとある日曜日 ふり返り

      友人夫婦と会う。 彼らがドーベルマンを飼いはじめたことをすっかり忘れていた。 ダンテは、会った瞬間から私のそばを離れない。 しまいには、ダンテから熱い口づけを受けた。 パニックで固まっている私に、ダンテはその舌を私の口の中にそっと入れた。 びっくりして立ち上がる私に、ダンテは再びその口を近づけてくる。 ダンテ、私はどっちかというと猫派なんだ。そして、猫派だけど、実は動物を抱っこするのはちょっとこわいんだ。だから、あなたを抱き締めることはまだしばらくできそうにない、申し訳

      • 労働学生生活 ひとくぎり

        目の前に5種類のじゃがいもがある。   今日はどれにしようか。 多めに買いたいけど、5キロは多すぎる。 持って帰れるかわからない。 でも、煮込みにも入れたいなあ。     しばらく悩んでいると、私の肩をとんとんとたたく人がいる。       昨朝、私はアンダルシア田舎のスーパーにいた。 今日から大嵐がくるというので、今のうちに野菜や果物を確保しておこうと、朝からスーパーにやってきたのだ。   牛乳 ビスケット にんじん1キロ ミニトマト500グラム みかん1キロ キャベツ1

        • 労働学生生活(2学期後半終わるか)修士論文提出

          先月末で大学院のクラスが全部終わった。 大変に濃い密度と信じられないスピードでかけぬけた1年だった。   この1年言い続け、今でも毎日のように言い、そしてこれからもきっと振り返るたびに言いたくなるだろう。   なんやこれ!     多分、私の大学院生活はこの一言に集約されるのだろうなあと思う。      先月末から今月初めにかけて、修士論文アドバイザーのK先生と濃い時間を過ごした。   月末、修士論文を書き上げ、K先生に送った。 第一回目の提出日に出してもよいという許可が

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        20年越しの片思い(めざせ大学院1)

          労働学生生活(2学期後半もうすぐ終わる)走る阿呆、ロシオと初めてご飯

          「次はXX駅に停まります」   聞いたことがない駅名がアナウンスで流れる。   「そんなわけないわよ!」   「めちゃくちゃやな!」   乗客が自動アナウンスにまあまあ大きな声でつっこんでいる。   故障か何かで、別の場所に行く電車の車両を使うことになったらしい。そのせいだろうか、アナウンスも別の目的地用のものがそのまま流されたようだ。   ダイヤがめちゃくちゃなので、1本前の電車に乗れなかった人もこの電車に乗っている。そのため、指定席のはずが通路に人があふれている。   そ

          労働学生生活(2学期後半もうすぐ終わる)走る阿呆、ロシオと初めてご飯

          労働学生生活(2学期後半何週目かわからない)かけぬける

          1年で60単位。 私が通っているスペインの大学院修了に必要な単位数だ。 ここに修士論文の提出も含まれる。   最近ようやく気づいた。 昨年秋から全力で走ってきたが、1年で60単位は多すぎやしないか。   noteを書く余裕と気力がない。   しかし、あと1か月を切った今、やっぱり書いておこうと思う。 「一生懸命」だけで走ってきた労働学生生活の記録として。   第1回目の修士論文提出日は来月10日と11日。 11月の第4回目までに出せばよいのだが、この後の事情があるため可能

          労働学生生活(2学期後半何週目かわからない)かけぬける

          修論はSofrito(https://note.com/tenyawanya55/n/nddb5bffd01e3)です!と夫が言った。フライパン(壁一面に貼った紙)に野菜(インタビューした人たちの声とフィールドワークでの観察メモ)を投入中(付箋に書いて貼る)。スパイスも必要かとPeppa Pigに登場願った。弱火で根気よく炒め続ける。おいしく仕上がりますように。

          修論はSofrito(https://note.com/tenyawanya55/n/nddb5bffd01e3)です!と夫が言った。フライパン(壁一面に貼った紙)に野菜(インタビューした人たちの声とフィールドワークでの観察メモ)を投入中(付箋に書いて貼る)。スパイスも必要かとPeppa Pigに登場願った。弱火で根気よく炒め続ける。おいしく仕上がりますように。

          労働学生生活(インターン)~椅子は拭くもの、果物は目くらましの術で

          週末、ダウンジャケットとスニーカーとかばんを洗った。 春もやってきたことだから。 ありがとうございます、よくぞともに闘ってくださいました。 私とともに冬を越えてくれた同志たちにお礼を言いながら、よく晴れた日曜日朝にごしごしとやった。 ユニクロのダウンジャケットを洗っていいものか一瞬考えたが、まあ大丈夫だろう。今のところ、ダウンのふわふわは保たれているようだから。 先週はずいぶんと低いところからスタートした。 これらを念仏のように唱えながら過ごした一週間弱。 火曜

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          労働学生生活(2学期後半4週目)昨日確かに起き上がった私はどこへ行った!?

          今朝10時ごろ、私の心の声が漏れた。 修論アドバイザーのK先生からメールが届いた。 とりあえず最初から50ページ分全部、今週中に見せてみなさいとあった。 正直、まだ見てもらうレベルではない。 インターンはイベントの準備のため、集中作業が必要となった。 明日、明後日のクラスのために、読まなければならない論文がたくさんある。 さて…。 昨日あんなにやる気になっていたのが嘘のようだ。 今あるあれやこれやをどうジャグリングしていいかわからなくなってきた。 仕事もかぶりそうで

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          労働学生生活(2学期後半3週目)ふんばりどきとトルティージャララ

          くやしさがじりじりと迫ってきた一週間だった。 同時に、アンダルシアで経験したくやしさは、アンダルシアで上書きすればよいことを学んだ週でもあった。 以下は自分が振り返るためだけに一週間を記録したものである。 月曜日 修論アドバイザーのK先生から返事があった。 修論を英語で書いてもいいか聞いていたのだ。 残念だが、まあそういうものかと気持ちを切り替えることにした。 読みたいからせめて英語で書いてくれと言ってくださる酔狂な仕事関係の人たちには、スペイン語を覚えてもらう

          労働学生生活(2学期後半3週目)ふんばりどきとトルティージャララ

          休みの終わりと今買わなくてもいいものと

          夏時間になった。 一週間の休みも今日で終わり。 今週はずっと大雨だったので、ほとんど外出できなかった。 昨日、スーパーに行ったら、大雨につかまりずぶぬれになった。 中までびしょびしょになったスニーカーを見ていたら、登下校のとき、水をいっぱい入れた長靴に足を突っ込んで歩いていた小学生の自分を思い出した。水たまりを見ると、わざと飛び込んだり、ジャンプして飛び越えないと気が済まなかったことを覚えている。あのときの私は何をしたかったんだろうなあ。 休み中に修論の理論的枠組みパ

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          大学院白髪

          今週はセマナサンタ(聖週間)で学校もインターンも休みだ。 しかし、雨の日が続いており、パソ(お神輿のようなもの)がほとんど出ない。 今日は朝から仕事の打ち合わせがあった。 日本時間の18時(スペイン時間の10時)からだったので、ゆっくり準備ができありがたかった。 お昼には麻婆豆腐を作った。 今はカモミールティーを飲みながらnoteを書いている。 いろいろな締め切りやら課題の存在をなかったことにしているので、そろそろエンジンをかけていきたい。 さて、白髪。 ずっと黒髪

          労働学生生活(インターン)~1歩は1メートル

          2月から市役所でインターンを始めたと書いた。 私の中の当たり前をおもしろいぐらいに次から次へとぶち壊してくれるインターン先に驚いた日から、早くも1か月半が過ぎた。 私をトイレに迎えに来てくれた松さん、そして、松さんの直属の上司(私のインターン先のチューター、山さんとする)にはとてもよくしてもらっている。 2人は私の研究テーマに関連する記事やニュースをいつも送ってくれる。 松さんは「唐草、オレンジ食べる?」と毎回聞いてくれる。 山さんは、私がボカディージョやビスケット

          労働学生生活(インターン)~1歩は1メートル

          煎茶が足りない en Roma

          「計算を間違えました。煎茶が足りません。どうしたらいいでしょうか」 夫から携帯にメッセージが届いた。 修学旅行の引率で、夫がイタリアに行っていた。 2023年6月のことだ。 長い間下書きにおいてあったのを忘れていた。 テトリス一週間ぐらい前から、行きたくない、行きたくないと駄々をこね、スーツケースの準備に大層時間がかかった。 「イタリアで何が買えるかわかりませんから」 そんなことを言って出発前日に準備したのがこれだ。 まるで子どもの遠足だ。 葛根湯、青汁、龍角散

          労働学生日記(2学期前半9週目)今学期振り返り1

          気が付いたら、今学期前半が終わっていた。 休みなしに来週から後半のクラスが始まる。 そして、この後半9週間をもって、大学院のクラスが終わる。     忘れないうちに今学期前半を振り返っておこうと思う。     先学期と比べて少しだけ精神的に余裕ができたような気がしている。気がしているだけかもしれない。   また、今学期は選択科目のみだったので、自分の興味がある科目を選ぶことができ嬉しかった。   ◆   先日、昨年の必須科目の成績が出揃った。 全体的にとてもよい成績をつけて頂

          労働学生日記(2学期前半9週目)今学期振り返り1

          労働学生生活(2学期5週目)インターン始まる

          気が付いたら、2学期も5週目を過ぎていた。 今学期は週に2回大学に通っている。 先学期の週5回と比べたら楽勝。 そんな風に思っていたら、全く楽勝じゃなかった。 課題や授業の準備に先学期の倍を要している。 先日、外国から先生がやってきた。 休憩時間、ビスケットを食べていると、その先生が話しかけてくださった。 アジア人が1人でビスケットをかじっている様子は、ちょっとあれだと思ったのだろうか。 話が弾み、連絡先を交換した。 このまま勉強を続けるなら連絡を取り合いませんかと提

          労働学生生活(2学期5週目)インターン始まる