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労働学生生活(2学期後半終わるか)修士論文提出

先月末で大学院のクラスが全部終わった。
大変に濃い密度と信じられないスピードでかけぬけた1年だった。
 
この1年言い続け、今でも毎日のように言い、そしてこれからもきっと振り返るたびに言いたくなるだろう。

 
なんやこれ!
 
 
多分、私の大学院生活はこの一言に集約されるのだろうなあと思う。


おはようございます。
今日も皆さんお気をつけて。


 
  
先月末から今月初めにかけて、修士論文アドバイザーのK先生と濃い時間を過ごした。
 
月末、修士論文を書き上げ、K先生に送った。
第一回目の提出日に出してもよいという許可が出た。
 
先生は、私が第一回目に提出できるとは思っていなかったようだ。
私も思っていなかった。
 
あなた、機械みたいに働いたわね。やっぱりあなたは日本人だわ、という喜んでいいのかわからないほめ方をした。
 

ネイティブチェックをお願いした二人のうち、一人は期日を過ぎたが連絡がなかった。
もう一人からは、最初の12ページをチェックしたよ!という内容が届いていた。
ここはスペイン、そして100枚は確かに多いよなあ。
ネイティブチェックなしで出すか。
 
そんな風に思っていたら、K先生が全部チェックしてくれていた。
 
「なんで先生がスペイン語チェックまでしてくださってるんですか!」
 
「そうよね。気が付いたらやっちゃってたわ」
 
 
その後、おめでとうの言葉とともに、K先生は続けた。
文章がね、いいのよ。もっと読みたいって思わせてもらった。だから、スペイン語チェックも楽しかったわ。
 
ちょっと今のそれ録音してもいいですかと言いたくなったぐらい、嬉しいメッセージだった。


カラコレスの季節です。


しかし、K先生は厳しい。
私を調子になど乗らせてはくれない。
 
今回の論文には書きませんけど、実は昨日思いついたことがあって。
 
そう言って私が話し出した内容を聞いて、K先生は本当にあなたという人はとでも言いたげな顔をしてため息をついた。
 
心配しないでください!書きませんよ今から新たには!
 
そう言うと、先生は安心したようだ。
 
今言ったこと、忘れないようにメモしておきなさい。博士課程で調べることの一つとして。
 
はっとして顔をあげた私を見たかはわからないが、K先生は修士論文提出後のDefensa(ディフェンス、口頭試問)の話を始めた。
 
K先生は今まで、日本語に翻訳すると「お前が博士課程なんぞ口に出すのは100年早い!」というようなことを言っていた。その先生が博士課程について話したことで、そうか100年たったのかと思った。
 
同時に、私はこの修士論文を最後の方は泣きながら書いていたので、こんなことを本当に続けたいかどうかわからなくなった。
でも、まずはDefensaを無事に終わらせることに集中しよう。
そして、今月末締め切りの課題と。
 
今から少し寝なさい。その後は、Defensaの準備があるから。そしてね、さっきからあなた全然聞いてないけど、自分にお祝いをしなさいよ!
 
先生がお母さんみたいになっている。

お祝いか。
全部終わったら、考えよう。
 

カラコレスあります。



 
さて。
原稿はできたが、レイアウトがまだだ。
学部の修士論文規定を見ると、表紙のルールがどこか曖昧だった。
大学のロゴをつけるのか、つける場合はどこにつけるのか、表紙に書く内容はどこからどこまでかなどが規定されていない。
そして、スペイン語だけでなく英語でも要旨を書かなければいけないことに気が付いた。気持ちだけがあせる。
 
提出前日、レイアウトのチェックを夫が手伝ってくれた。
文字の大きさやら段落スペースを見ていると、ふいに夫が一本のペンをパソコンの画面上に持っていった。
 
「こことここの間隔はちょっと違いますよねえ」


ペンの幅で行間隔を測っている夫がいた。
 
午前1時になる前の話だった。

ここでもあります、カラコレス。

 
そんなこんなで、これでいいんだか悪いんだかわからない表紙をつけて修士論文を提出した。
 
翌日、受け付けましたというメールが届き、提出プロセスを無事終えたことがわかった。
 
夫は修学旅行の引率に出かけた。
あまり寝られなかった私は、朝からロバに報告に行った。
にんじんとキャベツを持って。
 
そして、K先生に言われたお祝いという言葉を思い出し、近所のお店でさわやかな緑色のスカーフを買った。
 
自分へのお祝いなんです。
 
そんな風に店員さんに言ったら、大切なことよ!と笑顔をかえしてくれた。
 
3日ぶりに外の空気を浴びて、私の顔にもちょっと笑顔が戻った。

 

街はカラコレスだらけですね。




 
今週は残りの課題とDefensaの準備に追われている。
 
一昨日、審査委員会のプレジデントの先生から正式な通知が届いた。
Defensaの日時が書いてあった。
決戦は月末だ。

Defensaというものをやったことがないのでよくわからないが、やるしかない。Defensa終了後、ロシオとランチの約束をしている。これを楽しみに乗り切ろうと思う。
 
労働学生生活ということで、日本語クラスを含め3つのプロジェクトが並走している。自分でもわけがわからない。よくもこれだけ締め切りが重なったなと思うが、重なったものは仕方がない。
 
そして、これが終われば楽しい楽しい夏休みが待っている。
今、味噌を切らしているので、日本に帰ったらおいしい味噌汁が飲みたい。
丸善に行きたい、コンビニの新しいお菓子も見たい、友人たちにも会いたい、旅行にも行きたい。
 
日本の空気をいっぱいかぎたい。


こんな張り紙がしてあった。
「犬は好きですけど、ワンちゃんのうんことおしっこはごめんです」


 
 
Defensaと課題の提出など全部終わってしばらくしたら、これは夢だったかなと思うだろうか。
 
そんなぐらい非日常的な1年だった。

 
トップの写真は市役所の松さんからもらった名前入りハートのブローチ。インターン最終日にもらったワインや市役所グッズを入れた袋の上についていた。
 
愛だなあ。

 
そうだ。
冒頭の「なんやこれは!」の隣にはいつも愛があった。
 
やっぱり、幸せな1年でもあった。
 
 
いつも応援してくださる皆さまへのお礼にロバの動画をアップしたいのに、どうにもこうにもできない。
その代わりと言ってはなんだが、カラコレスの写真をたくさんアップした。これでなんとかよしとなるだろうか。

にゃー!
 

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