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『バーナード嬢曰く。』1~5巻感想

残りが1巻と5巻の感想になったのでまとめて書きます。

キャラ整理

町田さわ子(バーナード嬢(ド嬢))

読書家になりたいわけでなく読書家ぶりたい読書家。バーナード嬢と直接呼ばれることはないし、話が進むにつれてその呼び名すら出てこなくなる。

神林しおり

SFマニア。黒い表紙が好き。白も好き。暴力系(だった)ツンデレヒロイン。カフェでバイトしている。町田さわ子の親友(公式)

遠藤

一昔前の流行り本を読むのが好き。ひねくれもの。ネガティブ。最も好きな作家は安部公房。町田さわ子が好き。経験がない。

長谷川スミカ

シャーロキアン。ミステリ好き。図書委員。メガネっ子。とても小柄で神林の肩にも届かない。遠藤が好き

1巻

まだ名言漫画から読書漫画になる途中の1巻。引用される名言が特に刺さらなかったり、神林のツッコミが強すぎて何度も読み返そうという感じではありませんでした。
1巻の時点でミーハー町田さわ子、SF好き神林、一昔前の流行り本が好きなひねくれ者の遠藤、シャーロキアンの長谷川さんといったキャラクターは確立されています。「バーナード嬢」という呼称、遠藤から町田さわ子への恋心、神林のカフェバイト設定あたりは1巻以降殆どなくなります。
ページ数稼ぎと自虐しているコラム『Mr.Shikawa said』も最新の6巻では一つもなかったりと変化を見比べるのは楽しいです。

2巻

3巻

4巻

5巻

無料配布中の傑作選【友情篇】の収録数が最も多い町田さわ子×神林本。

収録数1位の上に「なんでこれ【友情篇】に入れなかったのだろう?」という回も多いです。82冊目の友達で良かった回も良いですし、85冊目なんて作中屈指の名言ですよ。

違うよ
私が神林の本棚を1冊分借りパクするんだよ

『バーナード嬢曰く。: 5』85冊目

76冊目の「遠藤は経験がない!」は最高ですね(長谷川さん並の感想)。
ただし、83冊目の「何月で切った?」の遠藤は実弟っぽくてしんどかったです。あの空気を描けるなんて恐ろしい…。

71冊目の神林のセリフは表紙に採用しても良いのではないかと思いましたね。ちょっと説教臭すぎるかな?

後で恥かくとか気にしてたら
誰かが評価したものしか評価できない人間になるぞ

『バーナード嬢曰く。: 5』71冊目

なぜアラサーあるあるが描けるのか…

73冊目【ハリー・ポッターとダレン・シャン】は『バーナード嬢曰く。』で最も感心した回です。『ハリー・ポッター』は読まずに『ダレン・シャン』を読んでいたというあるある話をする神林たちに対して「あなた達いくつなの?」と突っ込みたくなりますが、高校生でない私にとっては非常に共感できる話でした。

『ハリー・ポッターと賢者の石』は1997年にイギリスで発売、日本では1999年に発売されたらしいです。小学生の頃に凄く流行ってたのを覚えてます。

で、何が感心したって作者の施川ユウキ先生はなんと1977年生まれとのこと!シリーズ第一作目の『ハリー・ポッターと賢者の石』が発売された時は22歳ですよ!なんで当時の小学生目線で話書けてるんですか!?あまりにも共感できる話だったので同年代かと思ってましたよ!

コラム『Mr.Shikawa said』【二十周年】でも以下のように書かれています。

ド嬢のキャラたちが、たまに「この本小学生の時流行った!」みたいなことを言うが、もはや彼女たちの世代がわからない。ハリポタとダレン・シャンが、ずっと子供たちの間で人気作品であることを願うばかりだ。

全然関係ないですが、新装版が全然違うものになっていて残念でした。これも『バーナード嬢曰く。』にあったあるある話ですね。

『賢者の石』単体が見つかりませんでしたが全巻セットがありました。私にとってはこの表紙こそ『ハリー・ポッター』です。

漫画力

3巻の感想で漫画力という偉そうな表現をしましたが、66冊目の遠藤がVRを体験する回は漫画ならではの描写で良かったです。76冊目で遠藤と対面している長谷川さん視点の『眼球譚』がきちんと逆さまになっていたり細かいとこまでしっかり漫画で良いです。

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