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【バーナード嬢曰く。】神林が完全にデレる3巻の感想

平和な3巻の感想

ついに神林から町田さわ子への暴力(ツッコミ)がなくなりました。コラム『Mr.Shikawa said』【ヨルとネル】で以下のように書かれていました。

漫画を描く上で、僕はしばしば「たったひとつの特別な関係」というものをテーマにしています。ド嬢と神林の関係もそうだし、

『バーナード嬢曰く。: 3』

今回もお互いの走馬灯について語る31冊目、二人きりの読書回の34冊目、神林を温める37冊目、ガチ喧嘩の42冊目と町田さわ子と神林が普通の友達関係でないことは描かれていましたが、町田さわ子×遠藤の物語ではないことがついに明言されてしまいましたね。神林の登場は2冊目からなので、1冊目の雰囲気はもう味わえないんだなあと寂しく思います。実際、3巻に町田さわ子×遠藤回はありません。最後の町田さわ子×遠藤回は2巻30冊目のポメラ回で、次は4巻56冊目の『三毛猫ホームズ』回なので完全になくなったわけではないのですが…。

別に遠藤が段々とフェードアウトするのは良いのですが、39冊目の神林が会話が終わって本を読み始めるのは失礼か否か悩む回はネガティブな遠藤の仕事だと思うんですよね。

神林ファンにはたまらない描写(2回目)

2巻目の感想でも書いた神林回。

33冊目のプールで読書に夢中になった神林のぱちゃぱちゃ、40冊目の髭、44冊目の作詞に没頭する神林、どれも可愛さ全開です。

3巻で最も好きな『タタール人の砂漠』

43冊目の『畜犬談』も好きですが、『タタール人の砂漠』には敵いません。人生に不条理や少しでも不満を感じている人は読むべきですね。子供の時も刺さりましたが、大人になるとさらに深く刺さります。きっと年を重ねるごとに自分の中にじわじわと入っていくのでしょうね。大人になって突然ぶっ刺されるよりも若いうちに刺していた方が痛みにも耐えられると思うので早く読むことをオススメします。

漫画力の高さ

41冊目の歯痛(はいた)と闘う話で『不良少年とキリスト』を読むシーンがあるのですが、読んでいる間は歯痛の右頬が描かれていないんですね。読み終わって右頬が描かれます。シンプルな絵柄なので忘れがちですが、今回の歯痛を忘れて夢中で読書している描写だったりと『バーナード嬢曰く。』は漫画力がとても高い漫画です。

42冊目で神林の貸した本が汚されてケンカする回のオチが神林が町田さわ子のセリフで吹き出す吹き出しなのですが、「神林も町田さわ子の本を汚してお相子になるのかな?」と読者に続きを終わらせる話が好きです。
44冊目で長谷川さんが神林が作詞したメモを拾って終わる回もそうですね。この回は長谷川さんが誰が書いたのかを聞いて回るのか、察して処分するのか読者によって予想される展開が変わると思います。
このように作中では描かれていないけど自然と読者が想像して読者ごとのオリジナルの『バーナード嬢曰く。』が生まれ生きていくの素晴らしくないですか?これも漫画力の高さだと思います。

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