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生まれ年が不運な人もいる

本日は久しぶりに採用する側からのお話になります。

こればかりは、応募側は(基本的に)わからない情報なので、ちょっとどうしようもないこともあるという話になります。

今日の話題は年齢について。

募集要項に記載されているような、年齢制限の話ではなく、一般的な年齢のお話です。

どちらかというと、中上位校で年齢制限があったとしても40歳程度まで、となっている学校にもしかしたら多いかもしれません。

どういうことかというと、応募する学校で既に働いている専任教諭と同じ年に生まれている人は(ちょこっと?)マイナススタートになることがあるのではないかという話です。

これは学校事情だったり、学校の考え方により異なると思います。

1.マイナススタート(デメリット)になる理由

職場の年齢構成の話になります。

特に教科教育について、引き継ぎのことを考えた際に、短期間で専任教諭が定年退職で抜けていってしまうとノウハウなどが十分に引き継がれない可能性もあるためです。

特に、教科の中で科目が細分化している理科や社会は気にすることがあるようにも感じます。

あとは、そもそもの採用数が少ない実技教科でしょうか。

音楽や美術、技術や家庭科は、専任教諭がいたとしても1人とか、大規模校でも3人程度なのではないでしょうか。

やはり世代交代は意識していると思います。

逆に数学や英語などは、教科の中での規模が大きいので、同じ年に2人抜けたとしてもどうにかやりくりができそうな気もしています。

国語は、ちょっとわかりません。

やはり現代文・古典(古文・漢文)とわかれていますが、こちらもいろいろやりくりしているようで、でも専門性も大切にしているようにも感じます。

2.デメリットにしない学校の考え方

上の項目でも述べましたが、まず教科の規模による考え方の差はあると思います。

その上での話になりますが、学校の考え方として「教科教育をどれくらい重視しているか」というところにある程度落ち着くと思います。

学校としての考え方というよりは、そこで既に働いている専任教諭の先生方がどういうことを考えているかということです。

(1)教科教育を重視している場合
これは言わずもがなですが、やはり優れた教科指導力は合格実績にも直結します。非常勤講師を育成するような風土があったり、教育実習生に有望な人材がいそうだったり、他のコミュニティででも個別にツテをもっている人が多く働いている場合には、年齢が近いという観点を気にしないことが多いような気がします。自分で書いていて思ったのは、「自分たちと教育感や思想が近い人を比較的すぐ採用できる(アクセスできる)環境にある」ということなのかもしれません。

(2)学校事情による場合
1つの例としてですが、ありがちなのは担任不足かもしれません。残念ながら、担任をもつとうまく学級経営ができない方も一定数いらっしゃいます。そういう方が校内で増えている場合に、教科指導力よりも学級経営力を優先させる場合もありました。もちろん、最低限の教科指導力はある前提ですけれど。あとは、求人票に書いてはいないものの、(できれば)女性が欲しいなどの学校事情はあると思います。これは宿泊引率行事なども絡んでくるからで、公立の場合には人事異動でうまく解消することもあると思いますが、私学の場合は中小企業で風の入れ替えがないためです。

3.おわりに

こればかりは本当に不運としかいいようがないと思います。

学校事情なども少し付記してみましたが、年齢構成にしても、学校事情にしても、入ってみなければわからないことは多いです。

実力のある方で不採用になったとしても、本当に縁がなかったと切り替えていくしかないのかもしれません。

あとは、同じ程度の実力の人物が2人いた場合に、年齢の高いほうが「担任経験等の付加価値で採用される」場合もありますし、年齢の低いほうを「育成の余地に期待して採用される」場合もありますし、単純に今回のテーマでもある「定年退職のときを考えると引き継ぎがうまくできなさそうだから不採用にされる」場合もあると思います。

あくまで、ご参考まで。

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