【フリーランス、40歳の壁問題】4月に読んでよかった本
こんにちは。
作曲家の天休です。
今日は「4月に読んでよかった本」というテーマでお話させていただきたいと思います。
僕はフリーランスで生きていくために必要なのは読書だと思っています。
フリーランスで働いていると人と接する機会が少なかったり、他人から指示されて仕事をすることが少なくなったりします。
そうなると、現状に甘えてしまい「まぁこのままでも良いかなぁ」と思い、成長が止まってしまいがちです。
そこで、自分の価値観を常にアップデートしていく必要があります。
その価値観をアップデートしてくれる最適なツールが本なのです。
本は出版されるまでに多くの人の目を通します。
なので、無料で公開されているブログやYouTubeの情報よりもはるかに有益なものが多いです。
以前も少しお話させていただきましたが、今は無料で情報が溢れているからこそ、有料の情報を買うことの価値が高いのです。
というわけで、今日は4月に読んでよかった、有益だった本をご紹介させていただきます。
参考にしていただけると嬉しいです!
それではいってみましょう!
1.商売が苦手なイラストレーターのための仕事のつかまえ方
4月に読んで最も良かった本は、この「商売が苦手なイラストレーターのための仕事のつかまえ方」です。
イラストレーター向けの本ですが、フリーランスの音楽家や演奏家にも十分役立ちます。
どういう本かというと、タイトルの通り「フリーランスはどうやって仕事を獲得するのか?」が書かれている本です。
昔は僕もそうだったのですが、作曲家は全くビジネスを勉強しない傾向にあると思います。
「ビジネス」というと「胡散臭い」と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、要は「どうすれば他人に喜んでもらえるか?」を考えるということです。
良い音楽を作れば、何となく誰かに見つけてもらって、何となくバズって、何となく仕事が来るだろう……。
そういう甘い考えの人が多いからこそ、事務所を目指す作曲家が後を絶たないのかなと思います。
事務所に入れば、誰かが仕事をとってきてくれるだろう。
それでは誰からも一生相手にされません。
そもそも、良い音楽を作れば売れるというのが間違いであることは、少し考えればわかるはずです。
例えば、表参道で1,500円するハンバーガーはめちゃくちゃ美味しいです。
しかし、おそらくマクドナルドのハンバーガーの方がより多くの人たちに食べられているし、売り上げも圧倒的に上でしょう。
つまり、良いものを作ることだけでは仕事にならないということです。
では、どのように「良いもの」を他人の役立てる形にするのか?
この本では次のように書かれています。
「自分のやりたいこと」と「ユーザーが求めていること」の両方に耳を傾けて選ぶセンスが、生き残るクリエイターに求められます。
すなわち、仕事とは自分のやりたいことと、社会が求めていることが交差するところにあるのです。
良いものを作るというのは、ただの「自分のやりたいこと」です。
趣味で作曲をするのなら、それでも全然大丈夫です。
しかし音楽を仕事にしようとするのであれば、それを「社会の求めていること」にチューニングしてあげる必要があるのです。
では、どのようにチューニングしていったらいいのか?
そのヒントとなることがこの本にはたくさん書かれています。
ここまでクリエイター目線のビジネス書もなかなか少ないと思いますので、ビジネス書をたくさん読んできた方にもオススメです!
2.フリーランス、40歳の壁
この本は、先ほどの「商売が苦手なイラストレーターのための仕事のつかまえ方」の中で紹介されていた本です。
これはなかなかハッとさせられる内容でした。
どういう本なのかというと「フリーランスは40歳になるといきなり仕事が減る」という内容です。
そのことについて、著者や、その他有名フリーランサーの体験談が記されています。
この本では、なぜ40歳になると仕事が減るのか、2つ理由を挙げています。
①「マンガ評論家」の仕事に嫌気がさして、断り続けたこと。
②依頼元(出版社)の担当編集者が、年下になったこと。
まず①、フリーランサーは会社員と比べて信用度が低いため、何か仕事が当たったら同じような案件ばかり依頼が来るそうです。
著者の竹熊さんの場合は「マンガ評論」の仕事ばかりがきたそうです。
しかし、フリーランスの人は同じ仕事をやり続けられる人が少なく、「本当にやりたかったことをしよう」と思って仕事を選び始めます。
そうすると、だんだんと仕事の依頼が減っていくというわけです。
②はなかなか深刻で、発注者が年下になると、年上のフリーランサーに仕事が振りづらいということです。
それもそうです。
自分が20代の会社員だったとして、40代の中堅フリーランサーというのは一番声がかけづらいところだと思います。
若い世代のフリーランスの方がよっぽど無茶を頼めるし、時代にあったセンスを持っています。
これら2つの理由からフリーランスは40代になると仕事が減るのだと、竹熊さんは分析しています。
これには僕も「確かになぁ」と思いました。
一応、僕の中でこの「フリーランス、40歳の壁」問題の解決法も考えてみました。
まず一つ目は、完全に匿名にするです。
完全に匿名で素性を隠せば、年齢を公開することもないのでこの問題を回避できるのかなと思いました。
特に今の時代はアーティストが匿名でも全く気にされない、むしろ匿名の方が売れるまであります。
僕のように顔出しして、本名までさらしてしまっている人は、今のうちに匿名の別垢を育てて、40歳を迎えるまでにそちらをメインにできるようにもするのが賢いかも知れません。
二つ目は、他人から仕事をもらわなくてもいい状態にするです。
これは以前「評価経済社会における音楽ビジネス論」という記事の中でも解説させていただきました。
他人から仕事をもらわないといけないという状況それ自体が、時代の価値観にあってないのかな、と思います。
これからは信用さえあれば生きていける時代です。
なので、もちろん仕事をいただけるのはありがたいのですが、それに頼らなくても良いように自分の信用度を高めるのが、この問題の根本的な解決策かなと思いました。
とはいえ、40歳を迎えるまでに何らかの手を打たなくてはならないのは確かです。
この本では、そんな40歳の壁問題にぶち当たった人たちの生々しい体験談を知ることができます。
オススメです!
3.「ない仕事」の作り方
こちらも「商売が苦手なイラストレーターのための仕事のつかまえ方」の中で紹介されていた本です。
「ゆるキャラ」の生みの親、みうらじゅんさんがどのように「仕事」を作ってきたのかが書かれている本です。
「ない仕事」とは、それまでこの世に無かった仕事のことです。
例えば、みうらじゅんさんが地方のマスコットキャラのことを「ゆるキャラ」と名付けるまで、「ゆるキャラ」にまつわる仕事はほとんどありませんでした。
あの地方の特産を全部ぶち込んでしまったようなマスコットキャラを「ゆるキャラ」と名付けたことで、それまでになかった産業が生まれたのです。
これはとても重要なことです。
フォード・モーターの創業者フォードの名言にこんな言葉があります。
もし顧客に、彼らの望むものを聞いていたら、彼らは「もっと速い馬が欲しい」と答えていただろう。
つまり自動車産業という「ない仕事」に目をつけたことによって、フォードは世界的に有名な会社になったのです。
これは、我々クリエイターも真剣に考えなければならないことです。
僕はコロナが拡大した時、ファッション系の音楽をやりたいと思いました。
なぜなら、コロナによってほぼすべてのランウェイが中止になり、かわりにプロモーションビデオで世界観を表現するブランドが増えたからです。
プロモーションビデオが増えるということは、それだけ音楽の需要もあるということです。
しかし、ふたを開けてみると、ブランドは過去の名曲や流行っている音楽をPVに当てていて、新しい音楽の需要はあまりなかったので、僕の計画はつぶれてしまったのです……。
計画は失敗に終わりましたが、このように今までなかった仕事に目をつけるというのは重要なことです。
世界の需要を敏感に読み取り、次の一手を想像するのは「どうやったら他人の役に立てるか?」という思考に繋がっていくのでオススメです。
ちなみに、今僕は麻雀作曲家やりたいなぁと思っています。
ただたんに僕が麻雀が好きなだけですが笑
ちょっと脱線しましたが、この本の中では、どうやったら「ない仕事」に目を向けられるかが書かれています。
「ない仕事」を生みだしたい方にオススメです!
おわりに
いかがだったでしょうか?
今日は「4月に読んでよかった本」というテーマでお話させていただきました。
今回ご紹介させていただいたような本でなくても、読書は自分の価値観をアップデートしてくれるのでオススメです!
それでは最後までお読みいただきありがとうございました!
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それでは、最後までお付き合いいただきありがとうございました!
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