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なぜMCUの映画が成功するのか

マーベル・スタジオは、約10年間で様々なヒット映画を生み出してきました。

ディズニーのような大きな会社がマーベルを買収したことにより、より大きな規模感で映画を製作できるようになったというのが理由の1つかもしれません。

しかし、お金がいくらあっても、あれだけヒットする映画を10年間で連発させるのは難しいはず!

今回は、なぜマーベル・スタジオが数々の映画をヒットさせることができたのか、個人的な考察をシェアします。

MCUという映画史に残る世界観を生み出した

MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)とは、数々のマーベル映画や、キャラクターを同一の世界で扱う作品群のことです。

MCUの映画は全て繋がっており、「アイアンマン」や「キャプテンアメリカ」、「スパイダーマン」などのキャラクターは主人公として別々に活躍していますが、それらの映画はMCUという世界観を共有しているため、「アベンジャーズ」などの映画で共演することができます。

色々なキャラクターがクロスオーバー(1つの映画で共演)することで、観客は激しい興奮を覚えます。

MCU1作目である「アイアンマン」を製作している時から、マーベル社長ケヴィン・ファイギは、このMCUの世界観を作り出す構想が頭の中にあったそう。

この「アイアンマン」から始まり、「スパイダーマン・ファー・フロム・ホーム」までの23作品もの映画を11年ちょっとで作り上げ、数々の映画でも色んなキャラクターを1つの映画でコラボさせたりして、ヒットを生み出してきました。

22作品目であり、今までのMCU映画の総集編でもある「アベンジャーズ・エンドゲーム」は、ヒットどころか世界累計興行収入1位を獲得してしまいました。

数字的に見ても、このMCUという世界観を作った事による恩恵は大きかったと言えます。

今では、スーパーマンなどで知られるDCや、ゴジラシリーズなども、MCUのようなユニバースを作っており、マーベル・スタジオが映画業界を引っ張っていると言っても過言ではありません。

多様なジャンルで映画を作っている

ヒーロー映画といえば、アクション!と思っている方も多いと思うのですが、アクションだけではないんです。

特にMCUの映画は、それぞれの映画が様々なジャンルで作られています。

ここで、MCU映画のいくつかのジャンルを紹介します。

・アイアンマン (アクション)
・ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー (SF)
・キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー (スパイ・スリラー)
・キャプテン・アメリカ/シビル・ウォー (サイコ・スリラー)
・アントマン (コメディ)
・ドクター・ストレンジ(ファンタジー)

こうしてMCU映画を見てみると、映画ごとにジャンルが全然違います。

映画は全てマーベルコミックやそのキャラクターが元になっていますが、映画ごとにテーマや訴えかけているものが違うんです。この映画ごとのジャンルの違いが、MCU映画がヒットを連発している理由の1つだと思います。

毎回ジャンルやテーマが違う方が、映画を見てる観客の私たちも飽きないですよね。ケビン・ファイギ社長は、これが意図的であるとも語っていました。

私たちは、ただスーパーヒーローを見るためだけに映画館に行くわけではなく、面白くて良い映画をも求めているんです。

社会的な問題を積極的に映画に取り入れてる

黒人主演、黒人監督、黒人のキャストで製作した映画『ブラックパンサー』や、女性主演、女性監督で製作した映画『キャプテン・マーベル』などの映画は世界中で注目を浴びました。

未だに、黒人差別などの人種差別や、男尊女卑がまかり通っている社会がある中、こういった映画が注目を浴びることで、平等な社会に向かって進んでいくことができるのではないでしょうか?

スーパーヒーローを白人だけではなく、色々な人種の人たちが演じることで、子どもや私たち大人でさえ、世界中の誰もが自分とヒーローを重ねることができます。

もし日本人のスーパーヒーローが出てきたら、私たち日本人も嬉しいですよね。

マーベル・スタジオは、LGBTQや様々なマイノリティの人たちにも焦点を当てた映画の製作を現在進行形で考えています。

『アベンジャーズ/エンドゲーム』を監督したジョー・ルッソは、MCU映画初となるゲイキャラクターとして自身も映画に出演しており、あるインタビューでは「監督である自分がゲイキャラクターを演じることで、多様性を重要視しているということを示したかった。」とも答えていました。

『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』では、「地球上の人口が増えて、資源が減りつつある」という問題を大虐殺という方法で解決しようとする敵(サノス)が現れました。この映画が私たちに伝えたかったテーマは、「私たちが住む地球も同じ問題を抱えてますよね。サノスを倒すだけでは根本の問題は解決しないので、この映画を機にどうすれば解決できるのか考えてみましょう。」ということだと思います。

まとめ

MCU映画では、私たちにとって身近な社会問題を積極的に扱っていたり、出演するヒーローでさえ多くのことで悩んでいるので、私たちも彼らに共感しやすいです。

このように、マーベル・スタジオがヒーロー映画を通して様々な社会問題を描いたり、社会に対して訴えかけているのを見ると、「本当のヒーローは製作陣の彼らなのでは?」と思わずにはいられませんでした。

これからも、マーベル・スタジオはヒットを出し続けてくれるでしょう。

今後のMCUに注目ですが、個人的にはMCUで製作される『X-MEN』を見るのが楽しみでいてもたってもいられません。

『X-MEN』のキャラクターは、社会から冷たい目で見られていたり、今までの映画でもディープなテーマが扱われており、マーベル・スタジオがどのように彼らを描くのか楽しみです。

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