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ほんとうって何だろう

ほんとうのことが知りたくて、たくさんの本を読んできたのかもしれない。見えない世界に手をのばすことも、天を仰ぐことも、知りたかったからなのかもしれない。

メガネをかけた蝶ネクタイの少年は真実はいつもひとつだと言う。そして、私もきっとそうだと思って生きてきた。なにごとも、真実か、そうでないかで区切れるし、切り捨てられると思っていた。

自分がみていたものがほんとうではなかったとしたら、その間わたしはなにをみていたのだろう。わたしの目の前にあったものがほんとうではなくて、わたしの知らないところにほんとうがあったのなら、わたしはほんとうをみてみたいと思うのです。
ほんとうの自分を生きるとか、ほんらいの自分に戻るとか還るとか、私も使っちゃってる言葉がありますが、それってなんなんだろうね。
今、ほんらいの軸から逸れたり、場合によっては落ちてしまったりしていても、それが必然であったならば、ほかの誰かから見て『らしくない』『人が変わってしまったよう』だとしても、生きている本人にとってはそれがほんとうなのではないかと。

かんたんに『ほんとう』という言葉をこれまで多用してきてしまったことが、結果的にいまの私を苦しくしている。これもまた、私にとってほんとうのこと。
ほんとうを知りたい気持ちはあっていいけど、誰にもそれを強要することはできない。ほんとうを選ぶかどうかも、自由なのだから。

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