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質問107:ランニングショットのコツを教えて?

ランニングショット(特にバック)のコツを教えてください。

回答


▶横向きのまま狙える「弾道イメージの明確化」が鍵 


ランニングショットのいちばんのポイントは、走り込んで横を向きながらボールをコントロールするところにあります。
 
基本的には、ストレートかショートクロスが狙うコースに選ばれやすいと思いますが、どのコースも横を向きながら狙えるかどうかが鍵です(横を向いて打つという「フォーム」の話ではなくて、横向きを強いられた上でコントロールできるかどうかの弾道イメージがテーマです)。
 
私たちは、ボウリングのように正面を向いた状態では、ある程度イメージどおりにボールコントロールしやすいですが、横向きになると、空間認知にそのイメージが歪みやすくなる傾向があります。

▶伝説のパット「サイドサドル」は簡単すぎた!

 
その昔、ゴルフのパットのやり方として「サイドサドル」といって、正面を向いたままパターを、体の横に構えて打つ打法がありました。
 
これは正面向きのまま打てるので、ものすごく簡単に狙える方法だったのですが、簡単すぎるがゆえに「ゴルフは横を向いて打つスポーツだ」といって批判されもしたそうです。
 
その特徴について、こちらのサイトを引用。

従来の方法だとどうしても片目でカップを確認したり、一度向き直ったりする必要がありますが、この打ち方だと常に両目でカップをとらえながらパッティングすることができます。そのため、距離を正確につかみやすいということが最も大きなメリット。
 
この打ち方を考案したのは、かつてメジャートーナメント通算7勝を記録したサム・スニードという偉大な選手です。サム・スニードはこの打法を用いて脅威のカップイン率を誇り、グランドスラマーまであと一歩というところまで到達しました。

じゃらんゴルフ

こちらでご説明している「正面視」の理屈と同じです。

▶「イメージ」が決め手。打ち方は意識しない


話を戻すと、横を向いたままストレートorショートクロスへの弾道を正確にイメージとして実装できていることが、ランニングショットを成功させる決め手となります
 
まさか、前向きの「欽ちゃん走り」で打点に入るわけではないですからね。
 
打ち方は、何か意識する必要は特にありません(意識しないほうがいいのです)。
 
ボールに集中していれば、その時々にふさわしい打ち方を体は自然に行ないます。
 
ですから、フォアのコツ、バックのコツという区別は、意識しなくて構いません。
 
よく「踏み込み足を着地するタイミングに合わせてインパクトする」などと説明されますが状況によっては、着地する前の空中で飛びながら打たざるを得ないこともあるので、あまり決めつけないほうが対応幅は広がります。
 

▶「ノールック」で狙えば正確にコントロールできる


肝心な弾道イメージについてですが、これは、実際に走らされて追いついた打点のところから、打ち返すストレートorショートクロス方向を、「横を向いた状態」で目で見て確認します。
 
実際のプレー中はボールを見ているので、狙うコースは見えません。
 
打つ先を見ない「ノールック」で打つわけです。
 
そのコースを頭の中でイメージできるようにするために、事前に目で見て確認しておくのです。
 
これはどんなショットであろうと共通なのですけれども、打つコースに対して横向きを強いられるためランニングショットでは特に強調。
 
サーブなどは上を向くため当然ノールックとなりますが、ストロークやボレーでは案外、ボールではなく打つ先を見ながらプレーしている人は少なくありません。
 

▶「打点目線」からの弾道イメージを実装しておく


プレー中は、打つコースはノールックだから、事前に目で見て確認しておきます。
 
この時、立った「自分目線」の高さからだけではなく、しゃがんで、実際の想定される高さの「打点目線」からもご覧になっておいてください。
 
皆無とは言いませんけれども、走らされたランニングショットで目の高さから打つシーンはあまりないでしょう。
 
どちらかというとギリギリボールに追いついた起死回生の切り返しだから、コートすれすれの低い打点が多用されます。
 
その打点目線から、打つ先の弾道イメージを目で見て、事前に実装しておくのです。
 
そのイメージに応じて、体はふさわしい打ち方を行ないます。

即効テニス上達のコツ TENNIS ZERO
(テニスゼロ)
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