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座席問題 数式苦手でも解ける確率の難問

 難問なんだけど数式使わなくても正解にたどり着ける、ちょっと面白い確率の問題を見つけたので紹介してみます。

座席問題

 あなたが予約していたフライトが満席になりました。全100席指定なので予約した人はみんな座席表の書かれたチケットを持っています。

 出発の30分前、最初に搭乗した乗客は指定席だということを知らず、自分の座りたい席に座ってしまいました

 あなた含めた残りの99人は遠慮がち、かつ適当な人々で「自分のチケットに書いてある席に座ろうとするが、もしそこに誰か座ってたら他の座席に適当に座る」という行動をとるとします。

 ここで問題です。

あなたは空港到着が遅れ最後の搭乗者になりました、他の人は前述の行動原理に従って着席してます。あなたが搭乗した時に自分のチケットに書かれた座席が空いている確率はどのくらいあるでしょうか?

 これを解くのに数式は必要ありません。論理的に考えていけば正解にたどり着けます。

あなたが座る席の可能性

 まず、あなたが搭乗する時点で空いている座席は自分の指定座席最初の搭乗者の指定座席のどちらかです。他の座席が空いている可能性はありません。これを理解すれば正解はすぐそこです。

最初の人がたまたま自分の座席に座ったら

 残りの98人は各自の座席に座るので、あなたが到着した時は自分の指定座席が空いています。

最初の人がたまたまあなたの座席に座ったら

 残りの98人は各自の座席に座るので、あなたが到着した時は最初の人の指定座席が空いています。

最初の人が他の98人の座席に座ったら

 その座席のチケットを持った人は、搭乗した時点で自分の座席に人が座っているのに気付き他の座席に適当に座ります

 (1)その座席がたまたま最初の人の座席であれば、残りの人は各自の座席に座るので、あなたが到着した時は自分の指定座席が空いています。

 (2)その座席がたまたまあなたの座席であれば、残りの人は各自の座席に座るので、あなたが到着した時は最初の人の指定座席が空いています。

 (3)その座席が他の人の座席であれば、その後本来のその指定座席の持ち主が搭乗した時点で自分の座席に人が座っているのに気付き、ここで説明した(1),(2),(3)どれかの選択をしますが、ずっと(3)が続くことは無く、あなたが搭乗する前に必ず誰かが(1),(2)どちらかを選択し、その時点であなたの座る席が決定します。

ここまでのお話を整理すると

 あなたの前に搭乗する99人のうち誰かが最初の人の指定座席あなたの指定座席を選択した時点であなたの座る席は決定します。

 その誰かが最初の人の指定座席を選択すれば、あなたは自分の座席に座れます。その誰かがあなたの指定座席を選択すれば、あなたは最初の人の座席に座ることになります。

 その誰かがどちらに座るか完全にランダムなのであなたが自分の指定座席に座る確率50%最初の人の指定座席に座る確率50%です。

ということで、あなたが搭乗した時に自分のチケットに書かれた座席が空いている確率は  50%  です。 

 これは総座席数が増えても減っても変わりません。

 最後まで読んでいただきありがとうございました。

推薦図書

 この文書で紹介した例含むたくさんの確率についての面白いお話が書かれています。結構骨太ですが、他書には書いてないような面白い例も載ってますので統計にアレルギーの無い方にはお勧めです。

Photo by Steven Thompson on Unsplash

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