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マインドフルネスが難病との生活にもたらすもの

心と体のつながりを学ぶ


かれこれ15年ほど難病と生活している中で、大きな転機となったのが慢性疾患セルフマネジメントワークショップとの出会いでした。

このワークショップでは、病気をもちながら、自分のやりたいことをするための、自己管理技法について学びます。

その自己管理の技術の中には、意思決定や問題解決法、アクションプランなどがあるのですが、その中に、心と体の繋がりについてや、筋肉のリラクゼーションについて学ぶ演習がありました。

直接マインドフルネスについて学ぶものではないのですが、自分の心の動きをメタ的に認識することの重要性をここで私は学びました。

痛みや病気由来のコミュニケーション不全、薬の変更や症状、日常生活への影響など、病気を抱えていると様々なことが起こりますが、意識しないと、自分の心は常に未来への不安や過去の後悔などにとらわれ続けることになります。

実際私自身、色々大変なことが起こっていて(または起ころうとしていて)、様々なことに一度に全部対処しなければならない、押しつぶされそうな気持ちになることがよくありました。病気もってて就職はできるのか、働き始めたら悪化したらどうしよう、病気のことをわかってくれるパートナーは現れるのだろうか、などなど。

心を「今ここ」に引き戻すことは簡単ではありませんが、そのきっかけとなったのが私の場合は結婚してから始めたヨガでした。

ヨガの効能

病気をもって生活している人の体は、普通の健康な人の何倍、何十倍も頑張って動いてくれています。ヨガを通して体の状態を知り、毎日同じ動作をすることによって、自分の体を少しずつですが対話できるようになりました。

それとともに、静かに体を動かしながら様々な思考を手放すことにより、自分の思念は本当に連鎖的にいろんなことを過去未来と行き来して考えていることもわかり、今ネガティブに引きずられているな、などと心の動きを客観視するきっかけにもなりました。

また、私のように体の可動域や体力に制限がある病気だと、通常の運動ができずに体力、柔軟性の維持やダイエットができなかったりと制約が色々あるのですが、自分のレベルにあった動きから取り入れることのできるヨガは、とてもすそ野の広い活動だと思いました。こんなに運動できなくても、体を動かした実感が得られる!

身体的なメリットももちろんですが、私がより効果を感じたのは精神への影響でした。そのため、ヨガをもっと深めるというよりは、マインドフルネスをもっと日常に取り入れたいと思うようになりました。

今は育児でてんやわんやな毎日ですが、寝る前の10~20分はヨガまたはマインドフルネスをサポートするアプリを使って時間をとっています。

マインドフルネスを通して

私が実感したことの例を少し紹介します。

  1. 単純にリラックスできる:日常の中で、何もしない時間というのは貴重です。敢えて余白を作ることでリラックスすることができると感じます。

  2. 感情を自己観察するスキルが身につく:感情をメタ的にみることにより、自分の感情を客観的に言語化するスキルが身につく気がします。また、出てくる感情について、いい悪いと判断しないことにより、ありのままの状態をただ受け入れることができます。

  3. 痛みの管理:短期的な痛みについては、気を紛らわせる方法として呼吸に意識を集中させることを実践しています。ただし神経痛みたいに急に痛いのには効かない…

  4. 自分の感情を長期的に観察でき、自己受容につながる:同じ時間例えばメディテーションをしていても、心がふわふわ落ち着かない日と、不思議とマインドフルネスを実践できる日と色々あります。その要素を考えたりすると、結構自分の長期的なゆらぎ、リズムのようなものがわかります。

難病をもって生活していると、身体的なバランスももちろんですが、精神的にもかなりしんどいコントロールを強いられることがたくさんあると思います。健康な人が風邪ひいて寝込んで、体が元気じゃないと心も元気になれないね、なんて言ってるのを聞くと、私たちどうなるんですかと突っ込みたくなることがしばしば!!

日常をサバイブするための武器を

だからこそ、私たちはこのタフな日常をサバイブするための武器が必要なんだと強く感じています。それは私にとってはマインドフルネスの実践かもしれない、他の人にとってはそれは趣味だったり人とのコミュニケーションだったり…

という感じで、私の武器のご紹介でした(笑)


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