蓮田彩子

蓮田彩子(はすだ・さいし)のサイコな日常

蓮田彩子

蓮田彩子(はすだ・さいし)のサイコな日常

最近の記事

『青春とシリアルキラー』

 ネタがない……わけではないのだが、蓮田彩子の日常は十年一日のごとく何も変わらない日々の繰り返しなので「何もない」を書くのはつまらなく思い更新を止めていた。ただ日記を書くに当たり三日坊主にすらならないのもなんとも情けない、これでは何のために生きているのかわからない、そんな日々を過ごすのも慣れ切っているとはいえ「何か」をすることは大事なのでここにつまらない日常を記す。  佐藤友哉の『青春とシリアルキラー』を読んだ。読み終わったのはひと月以上前だが。佐藤友哉の小説はデビュー時か

    • 小中学校の記憶がない

       蓮田彩子には小中時代の記憶がない。友達はいた記憶はあるが名前は憶えていない、と思ったら一人思い出した。小学生時代の君。中学校に上がったら完全に無視されたね。だがそれは仕方ない。彩子は自分から話しかけることが一切なかったので、つまらない奴と思われていたのだろう。当然のごとくそうなるだろう。そういえば高校時代でも1年で仲良かった人も2年になってクラスが別れたら没交渉になったのだった。「お前話さねえからつまんねえんだよ」みたいなこと言われた気がする。それはそうだよね、すまん、過去

      • 希望がない

         蓮田彩子には生きる上での希望がない。このまま浮上することなく底辺のまま平行線を辿って行くのだとの確信がある。ただ、彩子はそれで不幸だとは思ったことがない。そう思うに至ったのは中学生時代に遡るのでないかと思いを馳せるが、その頃の彩子は人生のどん底にいたのであった。その詳細はここでは省くとして、14、5の時からこのまま自分は家庭を持たず平凡なサラリーマンになって人生に何も起こらないまま死んでいくのであろうとの予感があったのだが、まさかその予感よりも遥かに希望がない人生が待ってい

        • 起きたら死んでたい

           というのはみんなのこどもちゃんの楽曲のタイトルだが、蓮田彩子自身も同じようなことを思ったことがある。  実はこのように思ったことのある人は案外多いのかもしれないが、それはそれとして、彩子は生きていることに意味はないと思っている。人が何故悩むのか、理由は様々あれど、周りと比べていたたまれない自分に嫌気が差す、こうありたいと願う理想の自分の人物像から懸け離れた生き方を現在していて未来に希望が持てないから。学校でも仕事でも対人関係でも、やりたいことが何もできなくて将来においても

        『青春とシリアルキラー』

          仕事ができない

           蓮田彩子は恐ろしく手先が不器用である。アルバイトの定番(?)である倉庫内作業とか工場での仕事も碌にできたことがない。人と話せない彩子には接客業は無理なので、結局は「未経験者可」の誰でもできる単純作業に従事するしかないのだが、そんな単純作業にも効率はある訳でいつももたもたしている彩子は何をするのも遅いので周りに迷惑を掛けてしまう。わからなくても人に聞けないので、余計わからなくなってしまう。仕事もできない周りに迷惑を掛けることの連続で、それは自業自得とはいえ、居場所がなくなって

          仕事ができない

          雑談ができない

           蓮田彩子は無口である。学校では自分から誰かに話しかけることはなかった。話しかけられることはごくまれにあり、それでもひと言三言話して終わりなのがスタンダードであった。  何故そうなのか? 考えてみたら彩子には雑談ができないと分かった。果たして「雑談」とは何だろう? 天気の話? 最近見たドラマやアニメの話? 彩子は好きなドラマもアニメもある。ただ感想を共有したいという思いを抱くことはない。感情が乏しいのかもしれない。ネット上で匿名で誰かの意見を求めないで書き込むことはあった。確

          雑談ができない

          友達がいない

           蓮田彩子には友人が一人もいない。「俺、友達いないんだよね」「私、同性の友達いないんだ」なんてことを言う人は数多くいるが、詳しく聞いてみると上京してすぐでまだ友達が出来ていないだけだったり、同性の友人はいなくても異性の恋人はいたりして、スマホの連絡先に登録している人の数がゼロの人なんていない。  そう、蓮田彩子以外は。  彩子の電話帳に登録してあるのは自身の母親の連絡先だけである。  幼少時代から学生時代を通じて閉じられた学校の世界において話す人がいなかった訳ではなく遊

          友達がいない