まだまだ絵本で大丈夫!小1から小2前半の読書【読み書きラボ】
前回の記事では、幼稚園生から小1前半にかけての読書(読み聞かせ)についてお伝えしました。
今回は、小1後半~2年生前半の読書についてです。
焦らず読み聞かせ!小1後半~2年生前半
焦って一人読みに移る必要はありません。
内容理解だけでなく、読むことそのものについても、まだまだガイドが必要な時期です。
さまざまな絵本を楽しみましょう。
読み聞かせから一人読みの移行期については、前回の記事をご覧ください。
この時期の読書のポイントとしては、
読み方を知る
出来事をつかむ
因果関係をつかむ
が挙げられます。
1. 読み方を知る
この時期、子どもたちは、「読むとはどういうことか」を学びます。
正しい読書のあり方とは、まず、楽しむことです。
読み飛ばしている
読んだページ数や冊数・難易度にこだわる
同じ本ばかりを読む
などの様子が見られる場合は、読書の姿勢そのものを見直す必要があります(詳しくは、『その読書、楽しめていないかも?』をご覧ください)。
特に、速く読むことを評価しないように気をつけましょう。
繰り返しになりますが、まだ焦って一人読みに移行する時期ではありません。
一緒に楽しむこと、また、交互読みなどを通して、「文字を音にする」ことを大切にしてください。
2. 出来事をつかむ
本の理解については、描かれている出来事がわかっているかどうかを確認しましょう。
誰が、何をしたか
何が起こったか
こうしたことがわかっていない場合、本を読めていないかもしれません。
読み聞かせをしながら、お子様の目線に気を配り、意識がどこに向いているのかをチェックしてください。
意識がそれている場合は、指による視線の誘導や、内容に関する問いかけ・呼びかけが有効です。
また、眠気や疲れについては、読書時間そのものを見直しましょう。
読み聞かせの時には出来事をつかめるけれど、一人読みだとわからなくなるという場合は、文字と音が結びついていない可能性があります。
焦らず音読や交互読みを楽しみましょう。
3. 因果関係をつかむ
出来事がつかめるようになったら、次のような因果関係の理解が大切になります。
なぜ、それをしたのか
なぜ、それが起こったか
この段階では、登場人物・キャラクターの気持ちや意図が読めているかが重要です。
ただ、これは心情読解のような複雑なものではありません。他者の心情を汲み取れるようになるまでには、まだ成長が必要です。
ここでは、より単純な反応・因果関係の理解で十分です。
この時期におすすめの作家
書店や図書館には素晴らしい絵本がありますが、中でも、次の作家さんの本はこの時期におすすめです。
ジーン・ジオン
子どもたちの大好きなどろんこ遊び!
どろんこのハリーになったつもりで冒険が楽しめる絵本です。
子どもの「自分でやってみたい!」という気持ちを形にした作品。
実際に鉢植えのお世話をする体験と合わせて読んでもらいたい絵本です。
トミー・デ・パオラ
道化師の男の一生を描いた絵本。
読み終わったあと、胸がジーンとします。
クリスマスにおすすめです。
読んだだけなにも、食べ過ぎて苦しいぐらいお腹いっぱいな気持ちになれる絵本です(笑)
ぜひ、お召し上がり?!お試しください!
トミー・ウンゲラー
表紙の女の子はなんで笑っているのかな?
読み聞かせの前に必ずこの質問をすると、子どもたちから面白い答えが返ってきますよ。
絵本を読んで「この三にんぐみは、いい人なの?わるい人なの?」
そんな質問をお子さんがしてくれたら、哲学の始まりです!
ずらりと並んだパン!パン!パン!
今日はどのパンを食べような?と親子で考えるのが楽しい絵本です。
ほしがりやさんのだるまちゃん、でもそれを叱ることなく一緒に考える家族の優しさにほっこりする絵本です。
ヨシタケシンスケ
子どもは大笑い、大人はちょっぴり涙。
子どもと一緒に「生と死」の話ができる素敵な絵本です。
自分のニセモノを作りには、まず自分を知らなければならない!
「自分てどんな人かな?」「他の人とはどこが違うかな?」
と考えるきっかけをくれます。
次回は、小2後半から小3後半の読書についてお伝えします。
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