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キングダム考察 779〜781話 番吾の戦いと朱海平原戦ver.2&王翦と楊端和について

【考察その18】

以前書いた記事は↑こちらです。

やっぱり、考察は考察でしかなく、
その時目に見えることの推察でしかないので、
そこに色々手を加えるのは難しいなぁと思ってた次第。

今回も新規の確定オマージュについては最新記事に移行しました。


まぁとりあえず779話、今回のテーマから逸れますが、
「信vs傅抵」が蕞の戦い(前回:31巻337話、173ページ〜)以来、
キングダム時間で9年ぶりに見られたのにはなかなか感激でした。

あの時はまだ信も矛は使ってなくて、剣同士だったんですよね。


それとあと、今後の戦の方向性について
今のうちに書いておきたいことを載せています。
実は気持ち的にはこちらの内容が本日自分的にはメインです。

1つの記事がオムニバス的になっているので
下の目次を参考に読んでやってください。


考察:顕在化ずみのオマージュ


こちらは最新版の記事に移動しました。


考察:今後起こる可能性のあるオマージュ


■王翦軍と李牧軍の軍略ぶつけ合い(780話にて追記)


どこがどう、と言うカットやシーンの比較は難しそうかな。
朱海平原:604話〜608話くらい、56巻36〜110ページの範囲の
戦局での対比がありそうかな、と見てます。


まず言えるのは戦場の規模が段違いに番吾が大きいと言うことでしょうか。
朱海平原:秦中央4万vs趙中央5万
番吾:秦中央12万vs趙中央10万


オマージュというか対比がありそうなのは
・李牧と王翦が戦場で対面で話す(56巻92ページ〜)、
・王翦がまた李牧を自分の国にスカウトする笑、
・最後「右翼が抜ける・抜けない」の両将の見込み発言(110ページ)

個人的に全部また見たいと言う欲望です(笑)。


王翦はこの先も秦国の将として戦っていくのが史実です。
桓騎軍の壊滅の目の当たりや、
下の章で考察する楊端和との確執を抱えている中、
自身が現在、自分の国を造る構想をどのように捉えているのか
表明するイベントがあっても不思議じゃないですしね。


もちろんそのためには、李牧が現在信に追い込まれた形であり、
土塁から抜け道か何かで中央に戻る描写が必要になると思います。
なので中央のこのモニョモニョ(笑)した合戦は少し長引いて、
その間再度李牧vs信の土塁でのイベントが入ってからになるでしょうね。


今話のジ・アガと糸凌の撃ち合い、
全然関係ないのは承知だけど(爆)、
合従軍の時の楚の臨武君と騰の撃ち合い(26巻183ページ)を
思い出しました。
(オマージュか?笑)

糸凌は朱海平原で、馬呈との一騎討ち(57巻113ページ)が
どうなったかうやむやになってたので、
気持ちよく将を討ち取るところをまた見たいところですよね。


で、これは呟きにとどめようか迷ったのですが、
あまりにもモヤモヤして長くなったのでここに書いてしまう。。。


なんで田里弥軍の力を李牧が知らないと言い切れるのか?

個人的に、戦局を第一将として預かっていた亜光は除き、
隠し玉どころか一番晒している将だと思ってたのですが。。。


まず、朱海平原で田里弥の軍が、李牧直下の戦術を叩き込まれた将軍ら
(共伯・雷伯)に早速抑え込まれていました。(56巻39ページ)

あと、武城も城攻めは田里弥がしてるっぽい(山秀を晒している笑)
(65巻36ページ)し、

閼与では堂々と指揮将として敵から認識される(65巻96ページ)
ような城攻めしてました。


朱海平原は、王翦軍が読者にきちんとその戦いを見せた
初の戦場でもあって、各将はそれぞれいいところ見せられたのに
(速攻退場した麻鉱も、一応「麻鉱軍」としていいところ見せた)
田里弥だけ敵モブ将に抑えられたなんてしょぼいな、
と当時少し気にはなってました。

そして閼与で虎白と龍白に特攻された際、まるで護っていたかのように
タイミングよく王翦が助け舟を出した
のも、引っかかってはおりました。
(65巻92ページ)


ただし、朱海平原にて田里弥軍自体についてちゃんと、
誰かの言及ではなくナレーションにて、
個々の兵の戦闘力が異常に高い点が述べられました。(56巻37ページ)
なのでその時見せられた田里弥軍が、田里弥軍の全容と思っておりました。
そして同じページで「柔と剛を両方併せ持つ『兵団』」と述べられており、
武力が秀でた将がいる雰囲気は当時なかった印象です。

彼の軍は15日目まで何もやっておらず、彼自身も戦いの前
「全てはこの日のため」(55巻193ページ)と気合を十分入れており、
まさか出し惜しみするなんて誰も想像していなかったと思います。


・・・蛇輪公、申赫楽、山秀、どうして朱海平原で何もしなかった(汗)。

敗戦色は朱海平原の方が濃厚だったと思うぞ(涙)。

朱海平原の後奴らをスカウトしてきたならまだ話もわかりますが。。。
兵糧をやたらと食う人員だったから外されてたのか!?(爆)、
「久々に暴れまするか」とか言ってて昔からいそうだものこいつら。

閼与だって、お前らが逆に特攻して、城出撃直後に虎白と龍白討っとけば、
田里弥だけではなく王翦を危険に晒すことはなかったぞ。


このオマージュあるなしはもうぶっちゃけどうでもよくて(爆)、
このモヤモヤを何よりも先に回収してほしい気持ちで
今回のこの追記に至りました。
きっと今後、この謎は解き明かされるんでしょう、ですよね!?。

ついでに田里弥や倉央が、王翦軍に入った背景も知りたいです笑。


■趙大将の秦将への特攻(781話にて追記)


いやー、「そう来たか」としか感想出ませんわ。

秦サイド目線としては全く嬉しくないけど、
このシーンの描写を再び目にするとは本当に思ってませんでした!。


朱海平原:李牧の麻鉱への特攻(49巻94〜95ページ)
番吾戦:司馬尚の田里弥への特攻


見開きの特攻の様子が本当に2つの場面が重なって見えて、
画として感動してしまいました!。


田里弥がまだ討ち取られてないから、まだ秦側・趙側、
どちらのオマージュになるかは結果を見ないとわかりません。

ただ田里弥は果てしなくピンチですよね、どう見ても。

ただこれ、前話含めてゴリゴリ読んでるのですが、
私自身が未熟すぎて、田里弥の死亡フラグを探し当てられてません。
だから自信を持って確証が書けないのです。

ただ、麻鉱が全くフラグ無しで退場した例もありますし、
この場面はそこに重なっていることもありますし、
やっぱり蓋を開けるまで確定が書けないって感じですね。


ぶっちゃけ、田里弥ってあまり活躍していないのに
口だけは達者で出張っている印象の将で(失敬)、
明らかに早く退場するために出ていた麻鉱に比べて、
あっさり退場するには
なかなか納得いかない立ち位置だと思うんですよ、彼。

退場するにもちゃんと仕事してくれないと困るわけで、
結局、彼のとっておきの殺傷部隊がモブでした(爆)的に、
こんな咬ませ犬だったと言う位置付けにはして欲しくないんですよね。


あと、SNSで小出しした、今後書く予定の戦況予測にも関連してますが
李牧も司馬尚も、将を討つことは優先してないと個人的に思ってますしね。


そんなわけで展開を期待したいと思います。

この戦場をどう収集つけるか、素直に楽しみです。
朱海平原では、麻鉱討ち取りの後趙軍の圧倒的優勢は、
蒙恬によって抑えられたんですけどね。
中央は現在、明るい材料ってないですからね。


おまけ考察:王翦と楊端和の確執


おそらく番吾城を落とすのは、
配置的にも楊端和軍である可能性がすごく高く、
実際キタリ(メラ族)が番吾城に向かいましたが、
楊端和自身や軍全体が大きく動くのはもう少し先かなと思います。

なので今のうちに触れておこうと思って書きました。


今回の戦況は、楊端和軍+北東部軍の「左翼」と、
王翦軍+玉鳳+飛信隊の「中央+右翼」と、
戦局を完全に2つに分離しているような印象ですよね。


王翦と楊端和は、戦いという意味では前回の鄴攻め時に
朱海平原と橑陽に分かれた以来の顔合わせであり、
今回もたまたま楊端和に対峙している軍に舜水樹がいたりと、
オマージュを思わせるようなシチュエーションをまるで
作者様が計らってくれているかのように感じられてます。


ただ、そんなドラマチックさは
物語の中にいる登場人物にとってはどうでもいい話です(笑)。
王翦と楊端和は一応六将という立場で並んでいる形ではあるためか、
王翦的には楊端和は、単に意識的に自分らと切り離しておきたい
意図があるような印象を持たされました。


六将に選定された際、昌文君に「反乱など決してあってはならぬ、よいな」
と諭された際(62巻79ページ)、
騰が「そのようなものが出たら残りの将で抹殺します」と答え、
楊端和も即座に「当然だ」と同調しており(80ページ)、
明らかな大王陣営を表明済です。

王翦は当然(?)その時は黙秘しており、
騰や楊端和とは相容れない可能性はかなり高いはずです。


きっと王翦は楊端和を信頼していないと思います。
王翦の指揮下で楊端和軍を扱う場合、
必ず自分の配下ではない秦軍と一緒に戦わせる配置にしています。


鄴攻め前の列尾攻めの際、楊端和軍には飛信隊をつけました。
(47巻24ページ)

橑陽攻めの際は、壁の軍に加え、
増員の2千を桓騎軍から足すかたちにしていました。(48巻54ページ)

番吾戦召集前の平陽・武城両防衛とも楊端和軍が引き受けたようでしたが
(65巻52ページ)、771話↓によると玉鳳も追って合流したらしく、
結果的に楊端和軍だけに任せるような形にはなってなかったようですね。

そして今回の番吾でも、
773話にて秦左翼に北東部軍の黒修馬と田隼を配置しました。


たまたまと言われればたまたまなのかもしれません。

平地の戦いなので、自分らの地元から大勢を引き連れてくることは
なかなか難しく、他の六将とは異なり、
楊端和軍は数としての優勢はない軍隊でもあるのかもしれません。


今回の番吾戦、秦左翼が合同配置による7万vs趙右翼が9万なので
バランス的にもまぁ違和感ないと、当初は気にも留めてませんでした。

ですが考えてみれば、飛信隊の、秦右翼3万vs趙左翼7万の方も歪であり、
そもそも前段の狼孟攻城戦で飛信隊が「自分らでは足りない」理由で、
飛信隊3万+北東からの補佐軍2万で一度戦っており

(そもそも5万ないと落とせない城って何よ、67巻では宜安城を、
 手薄だったとはいえボロボロの飛信隊+楽華&紅春(笑)
 の1万で落としたぞ、そんな大都市なのか狼孟?)
北東部軍はてっきり飛信隊と一緒に配置されると思っていたので、
そう言えば最初はこの配置を「あれ?」とも思ったことを思い出しました。


で、王翦自身、自分の国を持つ野望がある身であり、
一方楊端和は、実際山の民を束ね、自分らの国を思いのまま動かし、
秦国の中華統一に契合できる余力も持てる「現・死王」です。
もしかすると、相容れず避けたいだけではなく、
ともすると良く思わない感情を抱いていても不思議ではありません。


王翦は、楊端和が中心の盤面で、あえて歪な他の秦軍を入れることで、
楊端和だけの武勲を避けるような、あわよくば足を引っ張られるような、
そんな工作を企んでいるように思えます。


最初の列尾について、
当初から飛信隊は楊端和軍に入ることが決まっていたことは、
出征時に河了貂が楊端和と話していた会話(46巻144ページ)から
分かっていたことですが、この配置はともすると昌平君ではなく
王翦が指示していたかもと思うと(原作では未記載)
なんだか恐ろしい仕込みだと思いました。。。

楊端和と飛信隊(信と河了貂)は確かに旧知の間柄ではあり、
現場レベルでは信がバジオウとタジフと「一緒に戦えて嬉しい」と
手を取り合ってましたが(46巻107ページ)、
思えば楊端和としては最初から

「山の民には山の民の戦い方がある」(47巻33ページ)

と、
この合同配置を好ましくは思っていなかったような描写がされていました。
結果的に列尾は飛信隊に戦いの主導権を握らせることはありませんでした。
望楼の上の旗は譲ってあげたようですが笑。(105ページ)


橑陽も、壁が兵糧を焼かれる失態を犯しながら、
結果的に壁が犬戎王ロゾを討ち取る武勲を挙げたんですよね。

橑陽にて早馬から援軍を送る報を受けた時、楊端和が物憂う横顔があり
(48巻68ページ)、その頃からもしかすると彼女は王翦の企みを
察していたのかもしれませんが、
まぁ壁も王弟の乱からの縁もありましたし、兵糧も抱き合わせだったし、
この時本当にありがたく受けたのかもしれません。

壁の失態?で兵糧を焼かれた際、楊端和がやけに冷静だった
(50巻66ページ)のは、彼女のリーダーとして優先すべきことが
壁を責めることではないのを熟知していたからなのもあるんでしょうが、
壁が参戦してきた段階で、敗戦につながるような足の引っ張られ方を
されることについて、ある程度覚悟があったからかもしれません。


番吾の戦いでは、まだ妙に楊端和の口数が少なく、
何を彼女が考えているのかよくわからない感じなのですが、
以前の考察↓で、今までの彼女らの戦い方とは異なり、
初攻からいきなり自身が最も信頼しているバジオウらの本陣で
攻め入ったことに違和感があり、
この戦い方の変化には絶対意味があると考察してました。

778話にて、北東部軍の黒修馬と田隼に対して楊端和は、
自分が平地の言葉で話す方が早いのにわざわざ通訳させており、
明らかに完全に蚊帳の外に出している印象です。
781話ではメラ族を追従させ城攻めの補助をさせるようでしたが、
今回、主戦場では足を引っ張られるリスクを最初から外し、
彼女の主戦力で戦果を上げることが彼女の念願なのかもしれません。

なのでキタリに「無理はするな」と言いつつも、
キタリの無理は楊端和としては願ったりなのかもしれません。

山の民の翻訳担当の人は、自分らの言葉から平地の言葉に訳すとき、
49巻70ページのパムさん、52巻52ページあたりのポナンさんとか、
担当者の意訳で伝えている傾向があり、今回も、
「もうしばらくすっこんでろ」は原語時点では流石に
もっとちゃんとした待機指示だったとは思います(笑)。


個人的には楊端和が、そんなちっこいやつのように
「武勲」そのものにこだわる人間だとは思ってません。

楊端和は、蕞の戦いでの援軍時、趙将晋成常から受けた嘲笑の
「山猿風情が」(33巻42ページ)を冷静に受け流しており、
自分らが平地民に「山の猿」と呼ばれている自覚は充分持っています。
味方の秦軍の中でも、そのような差別により信頼されないことは
ある程度覚悟の上、六将を引き受けたと思われます。

これは武勲を上げたい、という小さい話ではなく、
あくまでも楊端和は王翦に対して有無を言わさないような、
自分ら単独で、秦国における武勲という説得力ある実績で
「信頼」の土台を作り、そこから信頼をお互い渡し合い、
王翦自身についてはそこから理解していこうと考えているといいな、
と思っています。


番吾の戦いの終局は、もしかすると王翦と楊端和が
互いに相容れなかったことが秦軍としての大きな歪みとなり、
敗走の結果を生み出す
形になる可能性はあると思います。


山の民のために自分らの国を守る楊端和は、
ある意味桓騎一家の在り方に被るところがあるかもしれません。
桓騎は一家の中では「闇の王」と見られてました。(67巻219ページ)

王翦が桓騎と分かり合っていたか、はいまだに謎ですが、
少なくとも王翦にとって桓騎はその戦略について
一目置く存在だったのは確かだったと以前考察しました。

この戦いの終わりのどこかで楊端和が王翦と
「分かりあう」もしくは「尊重し合う」シーンがともすると発生し、
この3年後、王翦が楊端和軍を今度は単独で頼ることで、
その力もあって趙を落とすことが出来た、
という形になればいいなと、個人的に願っています。


終わりに:なんと言っても秦軍中央軍+右翼


ふふふ、ここまでくすぐったい気持ちで口を閉ざしておりました。


以前、今後の趙滅亡、および羌瘣の昇格のために必要な条件が
「王翦と王賁、そして羌瘣、この三者が絡む戦局が必要」
と考察したことがありました。

ただどう考えても羌瘣が蚊帳の外であり、
さすがに自分で書きつつもありえんと思っておりましたよ。


ですが、どうよ。


信と河了貂が、李牧にはめられ右翼から脱落した。
これは本当どうよって思うけど今はスルーする。

そして一番恐れていた、「信が討たれる」心配を、
李牧自ら「割に合わない」とやらない宣言してくれた(感涙)。
李牧、あんた、ええ男やないか。その調子で頑張れや。
(どこの大阪のおばちゃんだ爆。)


で、今は中央の王翦が狙われている。


で、右翼には、王賁と羌瘣が残っている。


・・・ほんと、どうよ、どうよ、どうよ、

私にとってめちゃくちゃ理想の盤面になってきてんぞ!!(爆笑)


神様は存在するんだと本当に実感しております。

・・・ってまだ羌瘣が絡むことは全く確証ないんですけどね(爆)。
しばらくはそれが心の拠り所になりそうです。
引き続き戦況、見守らせていただきます!。

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