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その場の直感を大切に生きる。 プロジェクトマネージャー 木村 紋子l\\てんちびとインタビューVol.7//

皆さんこんにちは! 天地人の学生インターンの鈴木です。

天地人(てんちじん)は、衛星データを使った土地評価コンサルを行っているJAXA認定ベンチャーです。地球観測衛星の広域かつ高分解能なリモートセンシングデータ(気象情報・地形情報等)や農業分野の様々なデータを活用した、土地評価サービス「天地人コンパス」を提供しています。

今回は、てんちびとインタビューの第七弾として、天地人のプロジェクトマネージャー・木村紋子さんにインタビューします! 月1回、天地人の社員を紹介しています。

木村 紋子(きむらあやこ)プロフィール
大学時代は、アメフト部のマネージャーを務める。
博士前期課程卒業後、シンクタンク・三菱総合研究所に就職。
官公庁や民間企業を対象にコンサルティング業務に従事する。
夫の海外赴任を機に退職し、フリーランスコンサルタントとして活躍中。
天地人では、主に官学と共同で機械学習を活用した予測システムの開発を管掌。
2児のママとして、グアムで育児に勤しむ。
好きな食べ物は、だしが染み込んだ切り干し大根。

大学時代は、アメフト部のマネージャー

大学時代のお話を聞かせてください。

大学時代は、アメフト部のマネージャーとしてなかなかにタフな毎日を送っていました。部活が楽しかったので、実験が少なくて縛られない研究室を選びました(笑)

どのような研究内容だったのですか?

私が選んだのは、航空宇宙における空気力学という分野の研究室でした。私の研究内容は、自動車や人など、意志をもって動くものを粒子に置き換えて、シミュレーションし、動きを予測するというものでした。内容的にも実験などは少なくて、パソコンに向かって、シュミレーションすることが多かったです。

木村さんの専門・空気力学が活かせる就職先を選んだのですか?

会社との出会いはたまたまでした…!
研究室で私の隣の机に座っていた子が「三菱総研は、コンサルだけど研究に重きをおいているからいいよ」と教えてくれたのが会社を選んだきっかけです。
それに、私はルーチンワークよりも、新しいことに興味があって、昔から強かった知的好奇心を満たせそうと思うところへ行動していました。それも、三菱総合研究所を選んだ理由です。

コンサルタントと並行して取った博士号

三菱総研時代の仕事を教えてください

新しい技術を企業の戦略に活かすことが仕事でした。具体的にはお客さんに、自動車・部品分野の最先端の技術トレンドを伝えて、今後10年の戦略を共に立案し、世の中をより良くすることが目的です。
研究の最先端で生まれることから、新たな戦略を立てて世の中の数十年後へ活かすといったような、長期的な視点を養うことができました。

仕事をしながら博士号をとったそうですね。

大学は修士課程まで行ったのですが、博士号を取ることを人生の目標にしていました。
博士号を取ったときは、平日は仕事をして、土日に大学時代の研究室に通って、というような生活でしたね。

大変ではなかったですか?

正直、記憶がないほど大変でした(笑)
でも、社会に出てから研究をすることで、そのまま大学に残っても思いつかなかったであろうテーマを考えつくことができて、充実した内容の研究を行えました。

どのようなところがオリジナリティになったのですか?

「交通渋滞」というものを評価するうえでの、新しい指標を提案しました。

修士課程までは、ミクロの部分、つまり1つの車の前後関係のみをモデル化していたのですが、
社会に出たことで、道路レベル、つまり、マクロの部分が大切であるという感覚が生まれました。
これによって、ミクロとマクロ、両方の視点から利用できる指標「エントロピー」を、交通渋滞に導入して、全く新しい研究を組み立てることができたんですよね。
博士号を取った「交通渋滞におけるエントロピーの導入」というテーマは、私が社会に出ないと生み出せなかったと思いますね。

8年目、コンサルタント生活に区切り

人生の目標であった博士号を取って、木村さんに変化はありましたか?

抜け殻になりました。燃え尽きましたね。
でも、私の中の知的好奇心は残っていて、「新しいことをもっと知りたい」という気持ちがあったので、仕事は辞めずに続けていました。

でも、主人の海外赴任によって海外への移住が決まったことがきっかけで辞めることにしました。私が新卒で入った三菱総研では、知的好奇心を満たせますし、身についたことがたくさんあって、何より楽しかったです。だから、海外への移住がなければ辞めてなかったと思います。

プロジェクトマネージャー・木村 紋子

辞められたあとは、すぐに次の仕事をされたのですか?

しばらく遊んで暮らしていました。
しばらくして、三菱総研時代のつながりで、新しい仕事に誘っていただいたので、仕事を再開することにしました。

どのような仕事だったのですか?

ビッグデータや機械学習がテーマの会社で働くことにしました。お誘いがあった会社でしたが、私の中の知的好奇心が満たされると感じたので、入社を決めた感じですね。

天地人に入ったのはなぜですか?

当時から、機械学習やそれを活用したAIは話題になっていたので、AIにまつわるプロジェクトを自分で動かしてみたいと思っていました。天地人の高山さん(創業者の1人)とお話して、「AIのプロジェクトをやりたい!」と話したときに、「やれるよ!」というお話だったので、「じゃあやります!」という流れで入社が決まりました。

結構トントン拍子で入社が決まったのですね。

そうですね(笑)でも、天地人に入ることで、海外に住みながら、リモートでもチームやプロジェクトをマネジメントできるんだなと気づきましたね。

天地人ですすめる、機械学習での課題解決

木村さんは、天地人で国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)ともプロジェクトを進められているんですよね?

そうですね。NICT(情報通信研究機構)等共同研究先とのプロジェクト内容は通信衛星向けに気象予測・渋滞予測を行うために、機械学習による予測システムを開発することです。

出展:Gilat Satellite Networks

左の従来の通信衛星に比べて、右の図の複数のビームが出せる新しい通信衛星だと、通信速度が速いため、多くのデータがやり取りできます。
ですが、受信者が多くいる場所を予測して、そこにピンポイントで電波を当てる技術や、高周波電波が苦手な降雨を避けて電波を当てる技術が必要です。
今、私たちはこの予測技術を開発中です。

天地人で働くなかで、印象に残っていることはありますか?

「ボトムアップだなあ」と感じますね。私がやりたいと思ったことができていますし。あとは、働き方に融通がきくことですね。私は、2児の母でもあるのですが、子育てと仕事を楽しく両立できています。

海外で家族とのひとときを過ごす木村さん

これから、天地人でやりたいこと

通信衛星向けの予測システムを世界的に展開することですね。共同開発をしている研究機関・企業の満足度を高めることはもちろんのこと、海外にどう展開するかが肝だと思っています。海外を見据えて、プロジェクトを進めていきたいです。

昔の自分に言葉をかけるとすれば?

自分をもっとさらけだせ!って伝えたいです。
私は理系で「物理が楽しい!!」と思っていたのですが、100人以上いる学年で8人くらいしか物理を選択していなかったのもあって、
自分が面白いと思ったことはあまり言えなかった過去があります。
私が面白いと感じたことを伝えられればもっと面白いことが起こったかなと思いますね。

最後に、一言お願いします!

その場その場で人生を決めてきましたが、楽しい人生です!
しっかり考えなくても、その場での直感を信じてやってみるのもいいのではないでしょうか!

以上、木村さんのインタビューでした。
これからも天地人のメンバーにインタビューしていくので、お楽しみに!

天地人では、衛星や地上の様々なデータとAIを活用して、課題解決に向けて情報分析、ソリューション提供を行っています。ご質問等ございましたら、info@tenchijin.co.jp までお気軽にお問い合わせください。

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