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佐野元春 ライブ・レビュー 2024.10.30 Billboard Live TOKYO
ツアー千秋楽、今回は9月末の横浜、10月初の東京、そしてこの日と三回足を運んだ。セットリストは毎回微妙に違うものの、三回めともなると「なにかを感じてやろう」とでもいったような過剰な「意気ごみ」や肩の力は抜け、素直にパフォーマンスを楽しむ気になれた。ビールを飲みながらステージを見た。
演奏された曲はどれもこれまでの二回のライブのいずれか、あるいは両方で披露されたもの。二枚のセルフ・カバー・アルバム
佐野元春 ライブ・レビュー 2024.10.3 Billboard Live TOKYO
10月1日に僕は59回めの誕生日を迎えた。もう若くはない。足の裏やヒジに痛みが出るようになって整形外科にかよい始めた。父が死んだ。人間ドックで目の不調が見つかり再検査で緑内障と診断された。椅子の足に右足の小指をぶつけて骨を折った。たて続けにいろんなことがあり、いやおうなく老いや死について考えさせられた。自分の人生がなにかの節目みたいなものにさしかかっている実感があった。
やろうと思っていたことや
佐野元春 ライブ・レビュー 2024.9.24 Billboard Live YOKOHAMA
2年ぶりのSmoke & Blue公演、今回のツアーでは横浜が新たに会場に加わった。メンバーは前回の2022年同様、Dr.kyOn、古田たかし、長田進、井上富雄という顔ぶれ(このメンバーをホーボー・キング・バンドと呼ぶのは僕はやや違和感がある)。このシリーズ・ライブが、コヨーテ・バンドとのメイン・ストリームの活動と対をなし、カバー・アルバム「月と専制君主」「自由の岸辺」の系譜と関連の深いオルタナテ
もっとみる佐野元春ライブ・レビュー 2024.7.12 Zepp Haneda
仕事をなんとか切りあげ、浜松町からモノレールに乗って天空橋へ。こんなところにライブハウスができているなんて知らなかった。
追加公演となる来月の横浜を除けば、東京は1か月のライブハウス・ツアーの終盤。チケットは即完らしいがなんとか二日公演の初日の席を確保した。ライブハウスとはいえアリーナに椅子を並べた形式。傾斜のない床でたまたま自席からステージがクリアに見えたのはラッキーだった。
ほぼ定刻に始ま
呉エイジにはこう聞こえた(6)
(このシリーズは呉エイジとの間で佐野元春の音楽に関して交わされるマニア同士のプライドをかけたやりとりの記録である)
前回のエントリーで味を占めたのか、呉の中のなにかに火がついたのか、1か月という短いインターバルでメッセージが届いた。「呉エイジにはこう見えた」と冒頭にある。いやもう企画意図もなんもあらへんやん、と思いながら読み進めると、「一箇所、どうしても気になるところがある。それは公園で元春を見
佐野元春ライブ・レビュー 2023.9.3 東京国際フォーラム
昨年リリースされたアルバム「今、何処」の収録曲をまとまった形で演奏する初めてのツアーとなった。初日の戸田が所用とバッティングして行けず、東京と横浜での公演を一日の間隔ではしごした。
「今、何処」が非常に完成度の高い、現在の佐野のすべてをブチこんだと言っても過言ではない力作だっただけに、それがライブでどう表現されるのか非常に楽しみにしていたツアーだったが、アルバム・リリースから一年以上経ってからの
佐野元春ライブ・レビュー 2022.11.23 KT Zepp Yokohama
このライブは「名盤ライブ」として過去のアルバムを丸ごとステージで再現する形で行われたもの。今回は1992年にリリースされたアルバム「sweet 16」を再現する試みた。過去には2013年にアルバム「SOMEDAY」について同じ趣旨のライブが行われている。
再現ライブするなら他にもアルバムあるだろとかひねくれたことを思いながら横浜まで出かけ、雨のなかで入場待機の列をつくった。ライブは10分ほど押し