世界史のとっつきにくさ解消法

こんにちは。布施川天馬です。

皆さんは、世界史日本史地理のうちどれを受験科目として選ばれましたか?
東京大学ではこのうち2つを選ぶ必要があるのですが、僕は世界史日本史の2科目で受験しました。

さて、世界史を学んだことがある人ならおそらくみんな体験するのが、世界史特有の「とっつきにくさ」です。

なんだか先生が必死になって解説しているけど、出てくるのは意味不明なカタカナ語、漢字ばっかり。
テストは言葉を暗記して乗り切ったけど、正直何にも頭に入ってないし、教科書読んでもチンプンカンプン。

そういった体験がある人は少なくないのではないでしょうか?
僕もそのうちの一人でした。

今日は、世界史について、どうすれば勉強しやすくなるのかを考えていきたいと思います。

日本史と世界史の違い

そもそも日本史ではこういうとっつきにくさはあまり起こりません。
なのに世界史の授業ではいきなり意味不明の呪文攻撃が始まったように錯覚してしまいます。
同じ歴史科目なのにです。
これは一体何故なのでしょうか。

日本史は、高校では初めて学ぶとしても、実は日本史という科目自体は初めて触る科目ではありません。
小学校や中学校で、「歴史」という科目で習っています。

日本史というと難しく考えてしまうかもしれませんが、それでもおおよその流れは頭に入っているのです。
以下の言葉、1つ1つには聞き覚えがあるのではないでしょうか?

卑弥呼(邪馬台国)→聖徳太子(飛鳥)→藤原氏→源氏&平氏→鎌倉幕府→室町幕府→戦国時代→江戸時代→明治→大正→昭和→平成

これらの単語や時代順には何と無く馴染みがありますよね。
高校で日本史という科目は、既に順番が頭に入っている状態から、その間を詰めていく作業なのです。

なので、様々な初めて学ぶ単語、文化が出てきますが、何と無く「はじめまして」な感じは薄れます。
どの言葉も、自分が知っている言葉の延長線上にあると直感でわかっているからです。

これに対して、世界史は全くのゼロから始まります。
フランス革命」とか「ナポレオン」だったり「ワシントン」のような言葉は知っているかもしれませんが、これらが出てくるのは18世紀、時代区分でいうと近代です。

古代から学び始めたとするなら、彼らがここに授業内でたどり着くのは高校二年生の冬〜高校三年生の春頃でしょうか。
相当後にならないと出てきません。

むしろ始めに出てくるのは「シュメール人」だったり「ヒッタイト」だったりと良くわからない謎の言葉。
地域も「オリエント」となんだかどこにあるのか分かりません。

しかも世界史の初めはそれぞれの文明が独立して発展するので、それぞれの地域について独立した知識を持たねばなりません。
ヨーロッパ、アフリカ、インド、中国などそれぞれの地域について日本史と同じことを一からやらされるような感じです。

このように、世界史の勉強は「全く何も書かれていない白紙のキャンバスに一から言葉を植えていく」といった作業が必要になります。
日本史とは全く性格が異なるのです。

それでは、どうすれば世界史は学びやすくなるのでしょう?

世界史攻略法

世界史の攻略法は、ズバリ予習にあります!
予習といっても、初めて学ぶところを詳しくやっても嫌になってしまいますから、ザックリと雰囲気を捉えるように学ぶのです。

一人で学ぶのは大変難しいですが、世界史には幸い「ナビゲーター」シリーズというとても分かりやすく簡略化された参考書があります。
このような解説型の参考書を、各単元について「最低3回」読むようにしましょう。

この本の良いところは、以下の3点です。

・語り口調で解説してくれる。
・章仕立てになっていて、小分けにして学習しやすい。
・豆知識も豊富で、読み物としても面白い。

特に、語り口調で解説してくれることは大切です。

よくある参考書ですが、単語を箇条書きで羅列しているものを見たことはありませんか?
あれは、「世界史をわかっている人」からすると大変要点が整理されていて分かりやすいのですが、「初めて世界史を学ぶ人」からすると呪文のようでやりにくいことこの上ありません。

先ほども述べたように、世界史を学びにくい原因は、ストーリーが頭に入っていないからですから、「1周目は無理に単語を覚えない」が鉄則になります。
むしろこれをやるといつまで経っても範囲が終わらないので、1周目は駆け抜けるくらいの勢いで進めましょう。

3周するようにと言いましたが、これは「1周目で雰囲気を感じて、2周目で流れを覚えて、3周目で事項の暗記」としてほしいからです。
この方法なら、時間はかかりますが、無理なく頭にいれることができます。

このような方法で世界史用語の暗記を進めれば、きっと取っ付き易くなるでしょう。
そして、ある程度暗記を進めたらナビゲーターは卒業して、次は教科書読みに移行しましょう。

ナビゲーターは良書ですが、その解説の手厚さから、全ての事項に対して手が回りきっていないということが弱点になっています。
ナビゲーター自体は良いのですが、依存しすぎることのないように、ある程度世界史の流れに慣れてきたら、自立して教科書を読み込むようにしましょう。

しっかりナビゲーターを扱ってきたなら、きっと教科書の難解な言葉遣いにも対抗できるようになっているはずです。

このように、初めて学ぶことが多い世界史については「先取り学習」が重要になります。
「それでは、日本史は?」と思ったそこのあなた。
それについては、また明日扱っていきたいと思います。

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