役に立つサービスを作るための心得
なぜ作ったか
デザインを行うとき、たびたび、「上手く」やろうとしてしまう。
デザインに自意識を持ち込むと、だいたい失敗する。
いままで何度も経験してきたので、同じ失敗を繰り返さぬよう、チェックリストを作る。
どんな風に活用するか
これからデザインするときに見返す。
今後新たに気付いたことがあれば、どんどん追記する。
以下はそのチェックリストだ。
まとめ
1. ユーザーとして作る
2. 上手くやろうとしない
3. 自分らしさは捨てる
4. 誰よりも考える
5 .心地の良いものを作る
6. 俯瞰して作る
7. 作ったことを忘れる
1. ユーザーとして作る
いま作っているものは、自分もユーザーとして使いたいと思うか。「ぼくは使わないけど、彼女らは使ってくれると思う」。そんな甘えたことは言うな。まずは「彼女ら」と同じ目線に立つ。向かい合うのではなく、同じ方向をみる。まずは、自分が最初のユーザーになる、すべてはそれからだ。
2. 上手くやろうとしない
いま作っているもので有名になりたい。みんなが羨むデザインをしたい。そんな感情はぜんぶ捨てろ。ユーザーはそんなものを期待して使うわけじゃない。
3. 自分らしさは捨てる
自分らしいデザイン。誰もやってないデザイン。そんなものは目指すな。小手先で差別化しようとすると、本質から離れてしまう。もしやるべきことが、当たり前で平凡なことなら、そのままデザインすべきだ。まずは目的を最短で果たすものを作れ。
4. 誰よりも考える
差別化を考えるかわりに、デザイン対象のあるべきカタチを誰よりも考える。いつものデザインに甘んじるな、毎日少しでも理解を深めろ。デザイン対象には、最初から目的と「らしさ」が備わっている。ぼくが「らしさ」を作るんじゃない。「らしさ」を表現するにはどうすればいいのか。それを、ただただ毎日考えろ。
5 .心地の良いものを作る
目的を最短で果たす。それは最優先。しかし、それだけでは不十分だ。目的を果たす工程そのものが心地よい。その状態を目指す。ユーザーの気持ちの動きを観察しろ。違和感のある箇所を見逃してはいけない。ひとつづつ、向き合って改善することが重要だ。
6. 俯瞰して作る
デザイン対象だけを見てはいけない。体験は、瞬間ではなく、大きな流れのなかにある。サービスの利用前、利用中、利用後。ユーザーの体験は切れ目なく続く。デザイン対象はその一部だ。全体を通して心地よくデザインする。一貫性を意識する。そのために、俯瞰する必要がある。
7. 作ったことを忘れる
作ったばかりは、思い入れが強くなる。独りよがりなデザインになることが多い。自分がデザインしたことを忘れて、ひとりのユーザーとして使う。繰り返しだが、ユーザーは、ぼくらしいデザインは求めていない。あるべきカタチにデザインされ、心地よく出来ているなら、誰もぼくが作ったことに気がつかなくてもいい。ただ良いものを作ろう。
まとめ
・自分がユーザーとして使いたい、と思えるものを作る。
・自分らしさ、は捨てる。
・デザイン対象には、最初から目的とらしさが備わっている。
・それを掘り起こすために、ひとりのユーザーとして、深く考える。
・瞬間だけをみない。サービス全体の体験を俯瞰する。
・全体を通して、心地の良いものを作る。
・作り終わったら、自分がデザインしたことを忘れて見返す。
それだけ意識してデザインする。
とにかく良いものを作ろう。
以上。