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恵方巻きは世界を変えるソリューション


私は今恵方巻を口に突っ込みながらこの文章を書いている。


今日は2月2日、節分の日だ。

毎年2月3日が節分だが何かしらの理由で124年振りに2日が節分らしい。恥ずかしながら、本日Google先生で検索するまで明日だと思っていた。あぶない。


私は革新的でイノベーションな一面も持ち合わせる一方で、日本のそういった古来から伝わる風習を大事に守っていきたいタイプの人間でもあるので、恵方巻を先ほどコンビニで購入して現在進行形で食している。


「今年の恵方は南南東」とご丁寧に恵方巻のパッケージに書いて頂き生産者様に感謝を伝えたいところだが、私はあいにく部屋のどの方向が南南東か分からない。


私は当然の如く、太陽の位置などから方角を把握できる能力者ではないので、方位磁石をおまけで付けるか、あるいは恵方巻自体がコンパスなんです!みたいなより思いやりのある商品にしてくれればいいのに、とマーケティングの観点から思う。


その思いやりの欠如のせいで、南南東が分からない私は、とりあえず南南東だから暖かければいいんじゃねという知能指数4.0の思考回路で暖房器具を見ながら恵方巻を食べている。ちなみにわが家の暖房器具はそこそこ汚いのでとても幸運が訪れる気はしない。


あと、そもそも無言で恵方巻を食べきらなければいけないというのが良く分からない。コミュニケーション能力が奉りあげられているこのご時世において、無言で恵方巻を食べるというのは時代の流れに反しているのではないだろうか。


久々に家族で食卓を囲むことができたのにも関わらず、無言で恵方巻を頬張っているその時間は失われた貴重な家族ご歓談の時間なのだ。そうだ。自分で言っておきながら何を言っているのかよく分からない。


ところで、知能指数4.0が恵方巻きを食べながら斬新なアイデアを思いついたので披露させていただきたい。


唐突ですみません。うるさい奴には恵方巻を食べさせるというソリューションを発明してしまったので。


たとえば小学校でよく見られる光景の「はい、皆さんが静かになるまでに23秒もかかりました」と先生が言うあれに使える。


そもそもこの状況において、子供たちはタイムアタックをしているわけではないので時間を計ることが無意味だし、じゃあ次は10秒で黙ればいいのねという問題でもないし、さっさと先生が「静かに!!」と言えば済む話である。


こういう課題に対して恵方巻をソリューションとして提供したい。


もし子供たちが静かになりそうになかったら、教卓の下に隠しておいた人数分の恵方巻をすみやかに配る。前から後ろの人に回してください、などの工夫をすればよりすみやかに配ることが出来る。さすれば子供たちは無言で恵方巻をほおばり、一気に教室の喧騒を鎮めることが出来るのだ。その際、米粒を飛ばしながらなお騒いでいる奴がいたら、「幸運がこないよ」だとPTAから文句が来そうなので「サンタさん来ないよ」程度の脅しをかけておけばよい。これで円満解決だ。


居酒屋で傍若無人な振る舞いをして騒いでいる大学生の集団にも恵方巻を配ればいいと思う。なんならお通しは恵方巻、中盤でも恵方巻、締めの冷麺の後に締めの恵方巻をサービスすれば、彼らは面白がって無言で恵方巻を頬張り、はじめから終わりまで店側の思惑通り終始穏やかな空間を演出することができる。


このように恵方巻はうるさい人を黙らせるという点で、卓越した課題解決力を秘めているモノなのだ。


恵方巻を食べ終わったので暖房器具を綺麗にしたいと思います。


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