株式会社帝樹園庭正

お客様一人一人のお声に耳を傾け、ライフスタイルに合わせたお庭をプロデュースする企業です…

株式会社帝樹園庭正

お客様一人一人のお声に耳を傾け、ライフスタイルに合わせたお庭をプロデュースする企業です。 造園の魅力、社内の取り組みや日常を社員目線で発信していきます。

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最近の記事

新社屋の進捗

気がついたら12月。いよいよ年末になりました。 冬(雪)囲いで奔走している時期ということもあり、師走というのを肌で実感しているこの頃です。 そして、以前にも記事を書かせていただいている弊社の新社屋工事もあともう少しというところまで来ています。 まずは大きなガレージ。ここでは仕事で使う道具や機械を保管するだけでなく、職人たちの待機場所になります。 次に目玉にもなる事務所兼コワーキングスペース。 内装も着々と進んでいます。 コワーキングだけでなく、セミナーやイベントを開催

    • ツバキとサザンカ、花の見分け方

      いきなりですが、サムネイルを見た瞬間にツバキとサザンカどちらの花かすぐ見分けがついたでしょうか? 正解はツバキです。 ツバキとサザンカはどちらも日本に昔からある「和」を代表する庭木で、庭に植えられている方も多いと思います。ですが、そんな代表的な庭木ですが、開花期ではない時に作業をしているとたまに「あれ、どっちだったかな?」と思うくらいそっくりです。理由としては、どちらも同じツバキ科ツバキ属で冬に花を咲かせるなど共通点がたくさんあるからです。 見分け方には開花時期、葉、開

      • -奥へ進みたくなる細道-

        今年最後となるお庭づくりが先日完了し、無事施主様にお渡しすることができました。 今回は重機などが入ることのできないスペースのため、各工程はすべて手作業です。 山砂は既に入っていましたが、水が溜まりやすい状態でしたので、まずは暗渠(あんきょ)排水の工事から。 排水を促す作業が終わり、過程で発生した粘土質など不要な土を処分、良質な土は埋め戻しをして、整地をしながら築山の形成をしていきます。 その後、植栽作業です。 まだ完成まで約半分というところですが、この状態でもかなりお

        • 弊社の伐採について

          はじめに、伐採が悪いということではありません。私たちの生活には間伐材や木材・木製品は必要不可欠です。今回は弊社が伐採するときの慣習とその意味を綴っています。 「木を伐採してほしい」というご依頼を承ることがあります。 終活で庭じまいを考えている、大きくなりすぎて近所に迷惑をかけてしまっている、病気や虫にやられてしまったなど施主様によって理由は様々ですが、弊社では伐採する前に一度手を合わせてから作業に移ります。 私たちは仕事を通して、日々、自然の雄大さや生命力の凄さを感じてい

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        • 広報
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        • 採用
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        • イベントレポート
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        記事

          冬囲いの季節

          11月になってくると造園業は一足早く師走の雰囲気になってきます。 ハロウィンが終わるといよいよ冬囲いの時期です。冬囲いとは庭木が積もった雪の重みで折れることを防ぐ作業です。関東など比較的降雪が少ない地域では、風物詩としての要素が多いと聞きます。 冬囲いには特殊なものを除くと、2種類のやり方でほぼ全てまかなえます。 まずは雪吊りです。 上から縄を垂らし、枝を括り傘状になっているのが雪吊りです。 毎年時期になると、石川県にある兼六園の雪吊りの映像がテレビで流れているのを見たこ

          暗渠(あんきょ)排水

          水はけ良くする方法に、暗渠(あんきょ)排水というものがあります。 こういうのものが設置されている住宅もあるかと思います。 暗渠排水とは地下に暗渠管というものを通し、既存の集水マスまたは新たに設置したものに繋げ、排水を促す工事になります。 粘土層よりも下の水はけがいい層まで掘って貯まった雨水を地下へ排水したり、U字溝や側溝に繋がっている既存の集水マスまで暗渠管を伸ばして排水します。例えるなら、地下版雨どよですね! 晴天が続いてもなかなか地面が乾かない、少しの雨でもすぐ冠水し

          暗渠(あんきょ)排水

          オリジナルコーヒー、計画中!

          現在建設中の新社屋では、庭を主とした新しいことにチャレンジしていく予定です。 そのひとつがオリジナルコーヒーです。ただオリジナルコーヒーを作るのではなく、「庭を楽しむためのコーヒー」というコンセプトがあります。 コーヒーは時間経過で風味が変化すると言われています。つまり、温かい時と冷めた時とで、味に変化が出て最後まで飽きずに楽しめます。 庭も時間の変化で楽しみ方が変わってきます。四季による変化だけでなく、日中の陽射しでより青々見える新緑や夕焼けでシルエットになったりなど、一

          オリジナルコーヒー、計画中!

          松の剪定は地道な作業

          松を手入れしている姿こそ「庭師」と思う方が多いと思います。実際、私もこの業界に入るまではそのくらいのイメージしかなく、祖父が庭師だったにも関わらず、どんなことをやっていたのか全く分かりませんでした(笑) 手入れは大きく剪定と刈り込みの2種類に分けられます。簡単に言うと、剪定は片手鋏で丁寧に行う手入れ、刈り込みは機械や両手鋏で芽など気にせず一気に形を整える手入れです。 庭木の種類によっては、両方のやり方を状況に応じて使い分けますが、松は刈り込みができないデリケートな庭木です

          松の剪定は地道な作業

          作庭の代表格、芝生-後半-(2日目)

          整地まで完了したら、いよいよ芝を張っていきます。 一枚一枚丁寧に並べていきます。芝生をはじめ、植物は生き物ですのでサイズに規格はありますが不揃いです。そのため、バランス良く並べる必要があります。 芝生を並べ終わったら、次に川砂(細砂とも言われます)を上に撒いて均していきます。芝生のサイズが不揃いなため、並べていくとどうしても隙間が生じます。隙間埋めと強風で飛ばないための重しの役割があり、芝生が成長すると砂を飲み込み境目がなくなります。 川砂を均し終わったら、「転圧」作業

          作庭の代表格、芝生-後半-(2日目)

          作庭の代表格、芝生-前編-(1日目)

          庭づくりと言うと、立派な石を設置して庭木を複数植えて…と中〜大規模なイメージを持つかもしれません。確かにその様な依頼もありますが、割合的に多いのは芝張りです。今回はそんな芝張りの一例についてです。 まずは土壌作り。今回は地が低かったので、新鮮な土を足します。 現場の状況によっては、元の土をすきとる作業が先にあります。 庭づくりに重宝する重機。広範囲な敷地、大量の土もこれがあるかないかで進みが段違い! 土の質を向上させ、植栽の栄養となる培養土を全体に撒き、凹凸がなくなるよ

          作庭の代表格、芝生-前編-(1日目)

          新社屋、年末オープン予定!

          帝樹園庭正が大きく変化します。 今まで自宅兼事務所で運営しており、庭木や資材の置き場所も借りている状態でしたが、ついにそれらが一つに集約され、更に新たな取り組みにも着手しています。 代表的な取り組みのひとつが、「庭をシェアするコワーキング」です。 今ではメジャーな存在になってきたコワーキング。大手企業をはじめ、おしゃれでサービスが充実しているところも多くあります。 そんな中でも、造園業ならびに庭師だからこそできるのが「庭」の活用です。同じ場所に長時間いると集中力の持続が難し

          新社屋、年末オープン予定!

          魅力的なモノとは?

          「普段の植栽や剪定では、玄関からでも部屋からでも美しく見える佇まいを意識しています。そんなある日、社内で「庭が一番映えるのはどんな時か。それは人が庭を楽しんでいる時では?」という話になりました。洋服の広告はモデルが着ています。車のCMも人が乗っています。物は変わっても「人がいる」のは同じ。つまりイキイキした人と物がそろって初めて、魅力的な作品が生まれるのです。舞台で例えると、職人が作る庭がステージなら、お客様は主人公である演者。施主様が大好きな空間で暮らしと人生を満喫する時、

          魅力的なモノとは?

          「今」が一番良い時

          最近読んだ本に「一番若いのは『今』だから今すぐやろう!」という文章がありました。 新しいことを始めることに時期や年齢は関係ないないということだと思います。新年や新年度などの方が節目が良いから…など様々な理由に私も甘えてしまう時がありますが、思い立ったが吉日ですので、心が向かう方向へ全力で生きたいと思います。 季刊誌「帝樹の芽」2021年冬号より 季節的な面から文章を変えています。 余談ですが、年代物の品はヴィンテージと言われます。必ずしも万人を魅了する市場ではなく、ニッ

          「今」が一番良い時

          敷石の魅力

          ある音楽家はジャズを「消えゆく芸術」といいました。ジャズの醍醐味は即興演奏。同じ曲でも十人十色、その時に即座に生み出されるため再現がむずかしく、そう表現したのかもしれません。ジャズのように消えはしませんが、自然石を用いた敷石の通路「延べ段」も、即興性が高いひとつの芸術だと考えます。石の形は不揃いで統一されていません。場合によっては加工して形を整え、パズルのピースを作るような調整もあります。どんな延べ段ができ上がるかは、完成してからのお楽しみです。寺社などにお出かけの際は、足元

          猫と干支について

          久しぶりの更新です(汗) 弊社では季刊誌を発行していて、大事に読んでくださるお客様が多くいます。また季刊誌は社員が執筆しており、社員ならではの視点で業務記録や日常の中で感じたことを書いています。noteでは、少しずつ過去の内容や最新刊の一部を投稿していこうと思います。 以下、季刊誌最新号より先行投稿。 「インターネットなどで猫が干支になれなかった話を見かけますが、 実は干支になれたかもしれない動物だそうです。諸説ありますが有名 なのはこんな説。ある年末、神様は動物たちに

          猫と干支について

          庭づくりでできるコミュニティ

          お客様の所で作業をしていると、たまたま外に出てきたご近所さんの目に留まり、お客様だったり私たちと言葉を交わすことがあります。 「何ができるの?」、「良くなってきてるね」など多くの方はご興味を持たれ、楽しそうに語らいます。瞬間的ではありますが、コミュニティが生まれ、私たちはそこに可能性を感じています。 同時に生まれたコミュニティを持続させていくことが課題です。背伸びした話ですが、それを達成した時、「地方創生」に貢献できるとも思います。 それを実現するため、お客様が思いもし

          庭づくりでできるコミュニティ