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松の剪定は地道な作業

松を手入れしている姿こそ「庭師」と思う方が多いと思います。実際、私もこの業界に入るまではそのくらいのイメージしかなく、祖父が庭師だったにも関わらず、どんなことをやっていたのか全く分かりませんでした(笑)

手入れは大きく剪定と刈り込みの2種類に分けられます。簡単に言うと、剪定は片手鋏で丁寧に行う手入れ、刈り込みは機械や両手鋏で芽など気にせず一気に形を整える手入れです。

庭木の種類によっては、両方のやり方を状況に応じて使い分けますが、松は刈り込みができないデリケートな庭木です。なので、不要な枝や芽をひとつひとつ見極める地道な作業になります。

剪定する前の松

経験を積んだ庭師でも松の剪定は時間を要します。門冠(玄関に添えられる背の高い木)のようなサイズになると、程度にもよりますが、ベテランでもほぼ一日かかります。

剪定した後の松

背の高い松が多い現場は最低でも2日かかることが多いです。
多くの庭木、特に刈り込みが可能なものは芽吹く力が強く、間違った刈り方をしなければ、新たに芽吹き、花を咲かせます。
対照的に、松は一度切ったところからは芽が出ないと言われています。慎重さが求められるため、ひとつひとつ地道に丁寧な作業になります。

まだ経験が浅いこともあり、難しさを感じることの方が多いですが、その分うまく剪定でき、お客様に喜んでいただけた時の達成感は大きいです。また、他の庭木以上に自分がどれだけ成長しているかを教えてくれる大事な庭木でもあります。


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