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未来のカラス ⑥

ジョンジョンの想い

メンバーの入れ替わりは多かったが
少なくなる事はなかった。


皆、自分のタイミングで亡くなっていく。


どこかで聞きつけた人間が
1人、2人と増えていった。


先日はサーシャと巨大な犬が
銃の標的となった。

サーシャはカラス達の中では比較的古株で
みんなの母のような存在にだった。

自然にサーシャが輪の中心となるような
マーガレットの黄色い部分のようだ。

そんなサーシャに異変が起きた。

サーシャは自分のことは
ほとんど口にすることはなかったが
ある日、家の中で血を吐いて倒れて
いるところを発見された。

サーシャはコーヒーを
いつも振る舞っていて
カラスたちの溜まり場になっていた。

擦り寄るカラス達が
吐血が止まらないサーシャのことを
ウェッジに知らせたのだった。

大きな犬はサーシャから離れない。

ウェッジはサーシャの様相を見て感じた。

カラスの群れの中での病気は治らない。

そして自由をもぎ取られたようなものだった。


サーシャはウェッジを見るなり
全てを理解したかのように
ゆっくり微笑むだけだった。


サーシャと大きな犬とを並んで撃った。


夜空には確かに大きな星が2つ、
いつもより多かったのは誰の目にも見て分かった。

いつもの見慣れてしまった光景を見て
ある日ジョンが言った。

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