vol.86 新年の心意気【手紙の助け舟】
ごきげんよう。喫茶手紙寺分室の田丸有子です。
小寒
二十四節気は1月6日から小寒の節に入りました。
暦の上では一年で最も寒い時期の始まりで、小寒を「寒の入り」と呼び、この頃から節分までを「寒」「寒中」「寒の内」と言います。
一方、小寒の七十二侯は以下の通りとなります。
初候「芹乃栄う」…芹が生えてくる頃
次侯「水栓動く」…凍っていた泉が溶け始める頃
末侯「雉始めて雊く」…キジが求愛を始める頃
寒さが厳しい中でも自然は営みを途切れさせることなく、何かしら動いているのですね。
植物を育てていると、時々それを実感する光景が見られます。ものすごく気温が低い日なのにちょっと丈が伸びていたり、雪が降るような日に新芽を発見したり。そのような光景を目にすると、とても清々しい気持ちになります。立ち止まっていてはいけない、少しでも前進しようと自然にそんな気持ちが湧いてきます。
癸卯
今年はうさぎ年ですね。
飛躍、発展、豊穣のシンボルでもあるうさぎ。長い耳は”良く聞く”の表れで、その結果として福を呼び込むのだそう。私も今年はことさらに聞き上手を抱負に掲げようと思います。
十干十二支は「癸卯」です。
癸卯には厳しい時期を乗り越え、春の兆しが見えるという意味合いがあるそうです。切実に願ってやまないのは、世界中が平和に向かう兆しです。平和を維持しようとするたえまない努力が実を結ぶと強く信じます。
最後にうさぎにまつわる慣用句をひとつ。
得意分野で実力を発揮すること、物事がトントン拍子に進むことをたとえたことわざ「うさぎの上り坂」をご存じでしょうか。
みなさんにとって、何事もうさぎの上り坂のごとく好調で、心潤う仕合わせな一年となりますように。
今年もどうぞよろしくお願いします。
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