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vol.90 記念日には手紙を書く【手紙の助け舟】

みなさん、ごきげんよう。
喫茶手紙寺分室の田丸有子です。

節分の頃に咲くから節分草。昨年、そのあまりにも繊細で可憐な様子に感動してから一年。今年も節分当日に、奇跡のような愛らしい姿を見ることができました。

1円玉の3分の1ほどの大きさです。

私が節分草を見に行った場所は、東京の練馬区にある練馬区立牧野記念庭園です。日本植物学の父と呼ばれた牧野富太郎博士の邸宅の跡地で、庭園として一般公開されています。

牧野記念庭園を描いた風景印

練馬東大泉三郵便局の風景印には牧野記念庭園の入り口にある石碑が描かれています。
もう一つ、大泉郵便局の風景印には庭園内にある牧野富太郎博士の像と石碑、
博士が命名し、庭園のシンボルにもなっている仙台屋桜が描かれています。

春から始まるNHKの連続テレビ小説『らんまん』はこの牧野富太郎博士をモデルに描いたストーリーとのことで、私も放送を楽しみにしているところです。

朝ドラが始まったら記念にこれらの風景印を押印した手紙を出すというのはいかがでしょう? マニアックですが、あれこれ工夫のしがいがある手紙が書けそうで、今から楽しみにしている私です。

郵便趣味の人々は、何かにつけ記念と称して郵趣品を作ることがお好きです。わかりやすいところで言いますと、2月22日はネコの日なので、ネコのポストカードにネコの切手を合わせ、消印の日付を2月22日でもらう、のような感じです。令和2年のネコの日は「2.2.22」とゾロ目になるので話題になりました。

一般的な記念日を使って郵趣品を作る一方で、個人的に記念となる日に手紙そのものを記念品とするような何かをするというのも楽しいものです。誕生日に関して言えば、普通は相手の誕生日に届くようにカードを送りますが、誕生日当日に投函すれば、その年の誕生日の消印が押されるので、ある意味記念になります。カードにその旨ひとこと書き添えておけば、喜んでもらえるかもしれません。

私は旅先からよく友人に手紙を書きますが、一緒に旅をしている仲間や家族、自分宛にも書いて送ります。その場所の美しい風景のポストカードなどを使って、今日はどこへ行き、どんな風だったか、どんな気持ちになったかなど後で思い出せるように書いておきます。旅日記を日記帳に書くのではなく手紙に綴るのです。一緒に旅している仲間とお互いに出し合えたら最高ですね。帰る頃に届いているのがまた嬉しい。良い記念になります。

手紙には消印がつきものです。消印は他人が押しれくれるものですから、その日その時、自分がしっかり生きてその場所に確かに居たと証明してくれるような気がします。
何か記念に残したいと思ったらお手紙を。コツは書く時間を心から楽しむこと。おすすめですよ。

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田丸有子(たまる・ゆうこ)|喫茶手紙寺分室 note ライター
手紙文化振興協会認定 手紙の書き方コンサルタント
子供の頃から「手紙魔」と呼ばれるほどの文通好き。
切手に描かれている美術品や絵画の実物を鑑賞するための美術館巡りが趣味。目下ステイホームで始めたベランダガーデニングに夢中。
blog: 手紙魔Yukoのお手紙ライフ







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