ツッコミすぎるのも、しんどいよ
世界的に言い知れぬ不安に襲われている時代だと思う。
数年前までは、AIに仕事が奪われるという不安が顕在化し、今はコロナウイルスという未曾有の危機の最中だ。
3回目の緊急事態宣言が発令されたように、オリンピックを間近に控える中で厳しい状況が続く。
こんな状況で開催したところで、伝統芸能「お・も・て・な・し」を披露できるかは微妙なところだが、私にはどうにもできない。
何が起こるか見てみよう。
普段引きこもっており、テレビも持っていないので、情報を得る手段は専らネットニュースやSNSに限られているが、Twitterを覗くとマイナスな言葉がトレンド入りすることが多いように感じる。
・後手後手の政府や各県知事に対する批判
・楽しそうな人への妬みや嫉みから生まれる炎上
・他人のふとした言動に対する怒り
など様々だ。
このような批判的な言葉をすぐにぶつけたくなる衝動を、批判的ツッコミ思考と勝手に呼んでいる。
私は基本的に、ポジティブ思考のみが良いのではなく、ネガティブ思考と両立して持っておくべきだと思っているが、少なくとも、自分からネガティブな言葉を発しないよう心がけている。
自分の言葉を一番聞いているのは、ゼロ距離にいる自分自身で、マイナスな言葉を吐くと、その言葉がそのまま自分に刺さってしまう。
ネガティブな言葉ほど、鋭利で人を傷付けるように研ぎ澄まされている。
一方、ポジティブな言葉は和やかな雰囲気を醸成できる。こちらはボケ思考だ。スベるリスクを考えると億劫になるかもしれないが、そのスベったという事実すら、いずれはネタにできる。なので、実質ノーリスクだ。
つまり、人に対してツッコミという名の批判をぶつけるより、ボケという名の愛をぶつける方が、世の中は良くなるんじゃないかと考えるわけだ。
もちろん、ポイズンな世の中に対して、ポイズンだと主張しなければいけないし、毒を以て毒を制す必要性が生まれることもあるだろう。
それでも、毒を治すのに必要なのは、解毒薬であり、それがボケだと私は信じている。
苛立ち・不安・批判・妬み・嫉み・悲しみの感情が生まれて、そのまま表現するのではなく、時にはボケを吐いてみよう。
そうすると、自分の中の毒が中和されるのではないだろうか。
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