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「緒」

息子はボランティアでカンボジアへ、夫は仕事でアメリカへ。というわけで1人(と一匹)で粛々と静かに過ごしている。晩御飯なども1人だともうご飯と漬け物だけでいいなと思う。


当たり前のようにいつも一緒にいた家族だけど、離れてみるとそれぞれが自分の人生を背負って生きているのだということが分かる。


夜、日本語レッスンを終え、犬ぽへ。20時過ぎでもまだ明るく、夕陽が沈む前の町はしんとした温もりに満ちていた。日中は行き交う人々や車の喧騒で忙しい町の交差点も、夕暮れの神さまが魔法をかけたみたいに、誰もいない不思議な光景を見せてくれた。


イギリス生活で子供を産み育て、思えばこの国で一人暮らしって、あれ?初めてかも?と、なんだか感慨深いものがある。子供の自立に伴い親の役目や自分との向き合い方も変わってくる。私の人生もきっとまたここからが第二幕なのだろう。


6、7月は体調が悪く外出もできず約束していた人ともことごとく会えなかったのも、人生前半の幕が降り、敢えて一人で過ごすために神さまがくれた時間だったのでは?と思うのだ。本当の意味で魂の自立について考える時間は人生の中で貴重な瞬間だ。


「緒」という漢字について

「糸」と、煮るという意味を持つ「者」から成り立った漢字。繭を煮て糸を紡ぐ様子から、「いとぐち」という糸のはじまり、物事の始まりやきっかけという意味を持つようになったそう。また、糸やひもは物を結びつける役割を持っているため、「緒」という漢字から私たちは繋がりや絆をイメージできるのだそうです。







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