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【旅で学ぶ数学】札幌の原点はここ!

札幌の原点はどこ?

 北海道の中心地、札幌市。人口196万人は東京23区、横浜市、大阪市、名古屋市に次いで日本の都市で5番目に多い街です。北海道の人口の4割近くが集まっています。
 札幌市は、市街地が碁状に整理されており、北A西Bのように、数学の関数の座標のように表されています。そのため、道に迷っても合流しやすいです。
 では、札幌の原点はどこでしょうか?

札幌が碁番の目状に市街地が整備されたわけ

 札幌市は計画都市であることが大きく影響しています。江戸時代までの札幌は、豊平川のほとりにアイヌの人と本州出身の移民がわずかに住んでいました。明治時代、国家予算を使って開拓使により石狩本部が置かれ人口が急増しました。石狩府から札幌府に呼び名が変わると、開拓使によって整備が始まりました。このときに、市街地が碁番の目状に整備されました。札幌市だけではなく、北見市、旭川市、帯広市など北海道の都市の中心部で観られます。

飛行機から見た札幌市

関数とは?

 関数とは、変換装置変換装置には規則が設定されており、ある数字(X)を関数(変換装置)に入れると、規則に基づいて変換され、ある数字(Y)が出ていきます。例えば、ラーメン店の券売機が変換装置に相当します。2人で来店したとき、ラーメン1杯800円のラーメンを2人分注文します。1杯800円と設定しており、券売機で2人前を選ぶと、必要なお金は2X800=1600円になります。X=2人前、Y=1600円と表されます。変換装置である関数は、式によって表されます。先ほどのラーメンの券売機について、関数はY=800xと表されます。
 このときに登場した(X,Y)を座標といいます。座標は、点の位置を表すための目印。点を集めると、ある形が見えます。見えた形が、グラフです。グラフは、関数を目に見える形として表されたものでもあります。

碁盤の目の中心=原点

 大通公園を境に南北に分かれています。一方、東西は創成川を中心に分かれています。大通をX軸、創成川をY軸、北と東を正とすると、各地のスポットは、座標で表すことができます。原点とは、X軸とY軸の交点。大通と創成川の交点が原点。座標の幅は100mです。


札幌の原点

X軸=大通公園

 1869年、札幌に来た開拓判の島義勇シマトシタケは札幌を南北に2つに分け、北側を官庁街、南側を住宅、商店街とする計画を立てました。引き継いだ岩村通俊イワムラミチトシが、官庁街と住宅地を分けるだけではなく、大火を防ぐ役割を果たすため、火防線として幅105mにわたり大通をつくりました。1909年に整備されて大通公園が誕生しました。チューリップ、パンジーなど四季折々の花が植えられたり、噴水、彫刻や文学碑がいたるところに置かれています。西1丁目〜12丁目の1.5kmの範囲は芝生が植えられて、グリーンベルトが連なっています。芝生の上でビアガーデンは札幌の夏の風物詩となっています。ビールを片手にジンギスカンを楽しむ風景が見られます。

Y軸=創成川

 伏籠川と豊平川を結び、札幌市の南北を走ります。創成川は大友亀太郎が掘った大友堀のことで手掘りの人工の川です。恩師の二宮尊徳にならって開拓して模範農場を建設しました。そのときに、創成川は用水路として掘られました。その後、用水路から、改築され物資の運搬に利用され、鉄道が手宮(小樽市)〜札幌間で開通するまで、開拓使の暮らしを支えました。

主要な観光スポットの座標

札幌市の交差点の信号を見ると、北1西2のような表記が見られます。南北をX、東西をYとして、(X,Y)座標で表すことができます。南北はX条、東西をY丁目といい、札幌市の中心部の住所は、「X条Y丁目」というように表すことができます。

札幌市にある主要の観光地を座標で表してみました。

  • すすきの(ニッカウヰスキーの看板)→(-4,-3)

  • さっぽろテレビ塔→(0,-1)

  • 二条市場→(-3,1)、(-3,2)

  • JRタワー→(5,-2)


 エクセルを使えば、関数ができます。自分の訪れた場所の座標を結ぶと、どのような式ができるか、どのようなグラフが描けるかという、数学的な面白さにも触れることができます。自分で関数という変換装置を作ることができます。
 座標を増やせば増やすほど正確なグラフがかけます。2個だけでは直線しか引くことができません。3つ以上あって複雑な関数を引くことができます。

 今回は、札幌の原点について探りました。北海道の市街地は碁状に整備されている場所が多く見られます。碁盤の目状の街並みは、京都市、奈良市でも見られます。
 原点を探る旅も面白いです。訪れた場所の住所を調べて座標で表してフラフを描いたり、関数に表しても面白いです。数学は身近にあることを感じていただけると嬉しいです。

参考文献

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