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ウィズコロナ時代のコミュニケーション~Yappliの場合~

おつかれさまです。mhidakaです。技術書典やDroidKaigiのオーガナイザーをしています。今回のストーリーは一風変わった私の経験です。

mhidakaはメルペイ所属のAndroidエンジニアですが、株式会社ヤプリで2020年12月から2021年1月の2ヶ月間、業務委託として働きました(ダブルワークができたのはメルペイの社風にも助けられました。なおヤプリとは2021年4月現在も少し関わっています)今回の記事はヤプリさんの許可のもと体験談をまとめてみます。

今日の記事は開発チームのコミュニケーションを取り扱っています。4月ということもあり新入社員や受け入れ担当の人に読んでほしいです。

・2021年度の新卒者/異動等による新メンバーとなった方
・新メンバーを受け入れる立場となったチームメンバーの方々

記事の構成は、ざっくり941さんの「行ってきた」シリーズの体験入社版だと思ってください(なんという例えだ)。私の体験をまとめていますが企業PR要素もあります。

私自身は開発でのコミュニケーションは答えがあるテーマではないと思っていて、この記事はただの体験談であって教訓めいた話ではないですし、組織のフェーズや規模にも依存するよなぁと思います。なにかのヒントになれば幸いです。本記事は4000文字程度で読了まで7~8分かかります。

新メンバーとしての困難を体験したい

時世柄、多くの会社がオフラインからオンラインコミュニケーションに移行しています。望む望まないにかかわらず社会の必要として、または会社の選択の結果で、この1年で決定的に変わってしまいました。

mhidakaも所属企業で働いていて他のチームの人とコミュニケーションをとることがありますが「どうやればスムーズに開発に加わってもらえるのか」「不安を解消するには何が必要か」という点で迷っていました。会ったこともなく、初めて働く人と信頼関係を結ぶ方法に確信が持てなかったのです😢

状況が長期化すると2020年2月から年末にかけて理解し始め、ひとつの選択肢を試してみたくなりました。自分が新メンバーの立場になることです。

Yappliをケーススタディに選んだ理由

新メンバーの立場になるといっても現職に不満があるわけではないのでマジの退職はTOO BOLD(やりすぎ)だと思いました。けっこう条件が厳しい。

捻出できそうなのは休むタイミングを見極められず捨てる寸前まで貯めた有給休暇20日(1人月)ぐらい。mhidakaはAndroidアプリエンジニアなので、その領域で事業貢献できること(ちゃんと貢献するのが大事)、急にいってもびっくりするだろうから以前お話したことがあるところ…かつエンジニアリング組織には直接的な知り合いが居ないほうが望ましい(これは自分が飛び込む立場になって成果を発揮するプレッシャーを受けたほうが検証したい事柄にマッチするので)。

そこでDroidKaigiの協賛企業をしていたりと技術に理解があり、カジュアル面談をした経験がある、HRのおくあやが知り合いだったりした株式会社ヤプリにお願いしたところ快諾いただけました。

下のスクショは頭出しを失敗して「退職するんですか?!」という誤解を招いてしまったシーンです。ご笑納下さい。

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実際にはYappliのマネージャ陣とミーティングし、短期間での貢献という懸念に対する期待値と成果物の調整を行った上で業務委託および秘密保持契約を締結しています。軽いシーンだけを取り出していますが誤解がないようにお願いします😳

新メンバー視点で良いと感じたミーティングと仕組み

晴れて事業のドメイン知識をもたない期間限定エンジニアが誕生しました(新卒エンジニアと比較すると出力は大分違うはずが)。実際の開発期間は2ヶ月(うち稼働1ヶ月)というイレギュラーはあるものの業務委託として開発をしていきます。

…が開発の様子は別記事に譲るとしてコミュニケーションの体験がよかったと感じる仕組みを紹介します。いずれもヤプリに限った話ではないですが雰囲気は感じてもらえるんじゃないかなと

仕組みが合う・合わないは会社の規模や体制がすごく影響します。なので「へー、よさそう」「あっ。僕苦手かも!」「そういうやり方もあるのか」ぐらいで読んでね。新メンバーの立場で緊張感がありつつ新鮮な体験でした。

オンボーディング:当時、緊急事態宣言前ということもあってオフライン/オンラインが選べました。せっかくなので社内をみておきたくオフライン実施でお願いしました。PCセットアップ等のほか役員陣と話すコーナーがあったり、和やかに迎えてもらえる雰囲気がよかったと素直に感じます。たぶんこれはオンラインだとPCセットアップなどが難しくて大変だったでしょう(エラーになると画面を覗き込みたくなるので)。

明確なレポートライン:マネージャ1名がついて組織構成や部門をこえたコミュニケーションのルールなど教えてくれたり、調整を担当してくれたので安心感がありました。このあたりがふわっとしているほうがパフォーマンスが出やすい場合もありますが(まれによく調整が得意な人がいる)mhidakaは業務委託ということもあり、立ち上がりでめっちゃ助かりました。

週1のミーティング:アプリ開発チームでは週1で進捗の確認会がありました。ドキドキしますが最近のホットトピックや現在課題になっているポイントなどSlack上で観測していない内容も知れて解像度があがります。会議が多いと大変ですが週1なら苦もなく参加できて視野も広がっていいですね(発言しやすい雰囲気めっちゃ大事だなとおもいました)。

screenshot - コピー

その他の定例イベントたち:週次か2週間に一度のイベントもありました。最初は結構頻度高い?とおもったんですが新参の場合、これぐらいだとあったほうがよいと感じます。とにかく知って話さないと温度感つかめないので色々見聞きするのが何よりの勉強です。そのなかのひとつにウィンセッションという、週にあった「良かった取り組み」を部門を超えて共有するイベントがあります。mhidakaも2~3分ぐらい話しました。アプリ開発部門のマネージャは積極的にやったことないひと・新しい人にお願いしたりしていて露出があると知ってもらえたりして良い仕組みだとおもいました(聴講側も、みんな声出していこう!みたいな感じで応援してくれる)。

幹事が話しかけてくれるシャッフルランチ:月に1回、全社員を対象としたシャッフルランチアプリがSlackにいます。なぜこうなったのか起源は知らないんですが「シャッフルランチだぬん!!」という名前の、勢いを感じさせるアプリBotがいて幹事を指定するインターフェイスです。シャッフルランチで話した内容とスクショをSlackチャンネルに投稿するため、自己紹介・近況を引き出す側面があって多分これがポイントです。色々聞いてくれるので話しやすい仕組みでした。幹事さん大変そうだけど新メンバーには良いと感じます。

全体朝会などの組織の概要を知れる機会:大きなものから順に紹介すると3ヶ月のクオーターごとの1回、進捗や状況を共有する月ごとの1回、Weeklyの連絡を行う毎週1回の全社ミーティングがあります。今回はオンライン開催・参加でしたがmhidakaにとってはそれが気軽に聞けてよかったです。全員で集まると大変そうで大掛かりだなと思っちゃうかも。事業方針の背景や他部門の話は視野が広がって参考になりました。

欲しいコミュニケーションとフィードバック

新メンバーの立場では、やっていけるかなという「不安感」やパフォーマンス発揮しなきゃという「焦り」がストレスになります。これは今回体験したヤプリさんの体制が悪いというわけではなくて、組織に新しくはいった人が持つ、ごく一般的な感情なんだと思います(とにかく頑張らなきゃという気持ちになる)。

新卒、中途、業務委託関係なく新メンバーは何らかの不安を持っています(多分ね)。今回のケースでも似た気持ちがありました。まず体験して思ったのはこれは組織的なサポートが可能な問題であるということです。

組織としてオンボーディングやマネージャやチームのミーティング、1on1というコミュニケーションを整備しておくのはもちろん(単純な反復であっても、めっちゃ効果を感じました)、チームメンバーの立場からは接触回数を増やしてみることは自信を持っておすすめできます。当人の立場からは、何気ない会話がとても助かります。

mhidakaの場合、積極的に話しかけるというのはオンライン/オフライン、ご飯やミーティング、雑談などどんなツールにも依存しない心がけの問題なんだと感じました。Slackとかのテキストチャットで全然よいですので「迷惑かな?ちょっと回数多いかな?」と感じるぐらい話しかけてあげてください。たとえば入社1ヶ月目でパフォーマンスを出すのは相当に難しいのでコミュニケーションに全振りして仕事は徐々に、というスタンスで全然問題ない気がしています。

「不安感」や「焦り」は積極性を失わせて受け身になりがちです。多くの企業では事業に挑戦していく立場なのでそのための心理的安全を大事に考えているはずです。ですので受け身になるリスクに比べると雑談という小さな取り組みは大きな効果が得られる良い投資です(もし新メンバーとの定期的な1on1がないなど組織的なコミュニケーションの仕組みがない場合は、そちらの整備をお勧めします。それとは別に歓迎しているということはしつこいぐらい伝えてあげてください)。mhidakaはこれぐらい前のめりで話すとちょうど良さそうと感じました。

緊急事態宣言のタイミングもあり、出社は1度だけ、あとはぜんぶオンラインでした。実際にミーティングで話したり、声をかけたりしてもらって、また新技術の話などはほぼ全てをオンライン上でしています。ZOOMなどのツールで話したという事実だけでもチームの一員という自己肯定感に繋がって得体のしれない不安感や焦りが減ります。

あなたがメンターだったり新メンバーを受け入れるチームの立場であれば相手のことを色々知ろうとしてあげてください。絶対助かるとおもいます!(プライベートな事に触れるの怖いよ~となるかもしれないので、たとえば趣味、ゲームやドラマ、技術や時事ニュース、ペットの話などから始めてみてください)

次回予告?!

実は、アプリプラットフォーム「Yappli」の構造は興味深くてどんなかんじでAndroidアプリの開発が進んでいるのか、持ってる課題や解決にむけた取り組みといった面白いポイントなど、業務委託を通じて感じた内容もレポートしたかったのですが長くなったので一旦これで終わろうとおもいます。気になる方はお気に入りして教えてね!

最後に今回のハチャメチャなお願いを快諾してくれて、大変お世話になった株式会社ヤプリのPRです。

株式会社ヤプリはアプリプラットフォーム「Yappli」を運営していて、なにができるの?っていうとCMSツールからアプリをノーコードで作れます。Mobile Tech For Allをミッションに掲げているモバイルテクノロジーでのやっていきを感じる企業です。エンジニアリングを大事にしていて採用して事業を伸ばすぞ!という気合もバリバリ感じました。

それではまた次の記事でお会いしましょう。

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