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オープネス

書名:OPENNESS(オープネス) 職場の「空気」が結果を決める
著者:北野 唯我
出版社:ダイヤモンド社
発行日:2019年11月28日
読了日:2019年12月28日
ページ数:256ページ
12月 :8冊目
年累計:123冊目

仕事は昨日で終了。冬休み。
読書ができる幸せ。

この本の良いところは、データという根拠があり
それに基づいて書かれているところです。
つまり信頼に値するという事。
面白いです。

まず、「オープネス」とは

・情報の透明性
・戦略のクリア度
・リーダの自己開示性

の3つに集約されます。
(※オープネス=開放性、開示性)

企業の業績や発展を決める上で”事業”が根幹なのは
言うまでもないですが、さらにこの「オープネス」という
これらの要素が組織運営に欠かせないという事です。
ざっくり言うと”企業風土・文化”ですね。

ここで重要なのが、オープネスが
高ければ良いというわけでもない。
オープネスはハースバーグの二要因理論の
衛生要因に当たるからです。

全ての会社の情報を知りたいわけでもなく
会議室を全部ガラス張りにして透明性を
確保して欲しいわけでもない。
不満足要素を乗り除けば良いのです。

ではその満足度ですが
従業員のロイヤリティを示す「eNPS」という指標があります。
これの数値を使って、職場の満足度と相関があるかどうかなど
色々調査した結果が載っていて面白いです。

そのほか、面白かったのが
・人材の長期育成で、満足度が高い会社は日本にはほぼ存在しない。
ほぼというのは2,383社中の9社(トヨタや三菱商事など)は
高めであるというだけです。

それに関連する点でなるほどなって思ったのが

期待値と実態値のギャップ

つまり、人の期待値が高いものほど
それに対する評価も厳しくなるという事。
これは様々なところでも起こります。
期待値が高い場合はそれをどう達成させるかよりも
そもそも期待を下げるという方法が効果的です。

下げるといっても適切なレベルにするという事。

本書ではこう述べている。

「会社は人の成長を”ある程度”は約束できるかもしれないがそもそも本質的には長期的な成長は”自分で築くもの”なのだ」
会社を通しての成長はある程度できるけど
長いキャリアを考えると成長するかどうかは自分次第。
成長したいという意欲のある人のために
会社はサポートはしてくれる。

そして企業が外してはいけないポイント
・風通しの良さ
・人事評価の適正感

これらが悪い会社で士気が高い会社はない。
一方、待遇面の満足度は低いけど
社員の士気が高い会社は少ないけど存在する。

当たり前の事ですが、こうしてデータと
業績の相関が取れてる事を示されると
やっぱり大切にしなければならないと感じます。

居心地が悪い会社で働きたいと思う人は
きっとどんなに給与が高くてもいないと思います。

様々なところでIT化が推進されていますが
最終的に人との関わりは残ります。
どこで差別化がされるのか?と言われれば
私自身はこういう点だと思う。
外からはなかなか見えにくいからこそ
模倣されにくいし、一朝一夕に醸成できるものでもない。

だからこそ経営者は重点を置いて
いかなければならないのである。
とカッコつけて終わってみる❗️

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