ワーママの現実
半年前の2月に、私の課に育児休暇明けのメンバーを迎えました。
彼女は入社10年目、2回の出産を経て3歳の男の子と1歳の女の子を保育園に預けての復帰です。
復帰して半年経った7月に、復職者向けのペア研修を一緒に受講しました。
そこでの学びや気づきをまとめておきます。
大人の会話は久しぶり
研修の中で最も「なるほど!」と感じた点です。
育休明けは大人の会話が久しぶりなのですね。
確かに、産前休暇からすると2年近く仕事から離れています。(彼女の場合はすぐに2人目を妊娠したので3年以上振りに復帰)
子供と会話にならない会話を日々繰り返し、ビジネスライクな会話をする機会がほぼ無い状態から、急に大人の会話に戻ります。
ですので、復帰早々は考えがまとまらなかったり、気持ちだけが先行して空回りしてしまったり。
聞く側は、その前提でゆっくり話を聞いてあげなければいけないのですね。
考えていることを紙に書き出す
ここで有効になるのは、考えていること「紙に書き出す」ことだそうです。
研修でも、ペアワークが中心でしたがテーマごとに5分間は書く時間が設けられました。
話す前に考えを紙に書き出し、その上でディスカッションするという流れです。
お互いの思いを伝え合うことができ、日々のコミュニケーションでも有効だなと感じました。
見えているのは氷山の一角
研修での改めての気づきは、上司から見えているのは会社にいる姿しか見えていないということでした。当たり前ではありますが…。
毎日、限られた時間で結果を出しており、私から見ると「ペースも掴んで大丈夫だな」と感じていました。
しかし、本人は全くそのような感覚はありませんでした。
むしろ、うまく行かないことの方が多く、特に育児・家事には全く満足していませんでした。
上司が見えているのは会社にいる姿は、本人にとっては生活の一部でしかないのですね。
何をしてあげれるわけでは無いのかも知れませんが、見えていない姿にも寄り添ってあげる必要性も感じました。
1時間残業すれば全てが1時間ズレる
これも印象に残ったコメントでした。
帰る時間が1時間ズレると、保育園のお迎え・夕食の準備・食事・お風呂・寝かしつけ…、全てがズレる!
この繰り返しが、うまくいかない自分に対するストレスになっていくのですね。
「少しくらいの残業はいいか」と考えず、日中の時間のやり繰りにこちらも協力しないといけないですね。
責任ある仕事を任せて正解でした
ペアワークの中で「どういう時に嬉しかったですか?」という質問がありました。
彼女の答えは、「自分の考え方や、やり方を周りが認めてくれた時」「後輩に頼られた時」でした。
育休から復帰し、入社3年目の若手とペアを組んでもらっています。
当初は、若手のサポート的役割をと考えていましたが、作戦を変更して2人それぞれに責任ある仕事を任せました。
彼女が産休・育休中に入社し、3年目になりバリバリ働いている若手に対し、最初は若干の気後れや遠慮を感じていたようです。
しかし、お互いの考え方や価値観が見えてくると、アイデアを出し合いながらいい相乗効果が生まれてきました。
そもそも、「育休明けだからサポート的役割に」という考え自体が間違っており、育休前と同じ戦力として考えたことが正解でした。
ロールモデルがいない
これは、私の会社の課題です。
これまで、育休から復帰して本格的な業務に就く人が少なかったのです。
そのため、ワーママ世代の皆さん共通の悩みが「ロールモデルがいない」ということです。
将来のキャリアプランが描けないのですね…。
特別扱いしすぎてもよく無いですが、ワーママに適した仕事やポジションを考える必要性はあると考えています。
上司目線、男性目線の思い込みも多々あると思いますが、この研修を受けて私なりに学び・気づきが多くあり、ためになる研修でした。
私の課には、産休・育休中のメンバーがあと2人いますので、彼女たちが活躍できる環境を整えていきます。
ありがとうございました。
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